宮城県知事浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記 7月第4週
2002.7.26(金)

 昨夜東京入り。今朝は、気温27度の中で、皇居一周。太陽は雲に隠れているので、比較的楽ではあるが、この暑さと湿度では無理はできない。「ゆっくり走ろうな」と渋谷秘書に言いながら、公約どおり28分04秒という遅いペースで1周を終えた。それでも、汗はしたたり落ちる。

 午前中は、厚生労働省での社会保障審議会に出席。介護保険の報酬見直しの作業について、疑問点を3点ばかり指摘しておいた。また、障害者を介護保険に含める方向での検討を開始すべきことも提言した。検討項目が、かなり広範囲というか冗漫で、審議が収斂しない。検討のやり方を見直してもらわないと、委員として出ている意義がなくなってしまうような気がする。

 午後からは、新聞社の取材などを受けたあと、総理官邸に出向いて、先週の全国知事会での提言を首相ほかに伝える行動に同行した。知事は、埼玉県知事の土屋義彦全国知事会会長と私の二人だけ。新装なった総理官邸は初めてであった。あまりに広過ぎて、道に迷うほど。安倍官房副長官、福田官房長官にお会いした後、小泉首相にもお会いすることができた。結構時間を取ってもらったようで、予定していた提言だけでなく、ワールドカップの話、仙台市の都市再生事業、高速道路事業の見直しなど、いろいろな話題に触れることができた。

 炎熱地獄の東京をあとにして、仙台に帰り着いたが、ここも結構の暑さが残っていた。

  夏の甲子園大会に、県立の仙台西高校が初出場。甲子園に新風を巻き起こして欲しい。久しぶりの公立高校の出場に、期待が大いに高まる。 わが阪神タイガースは、3試合連続のサヨナラ勝ち。わがベガルタ仙台も、この勝利にあやかって欲しい。勝利へのこの執念を見習って欲しい。


2002.7.24(水)

 49勝2敗。これが、これまで51回の「ふるさと懇談会・知事さんあのね」のお天気結果である。雨、雪が2回。あとは、すべて好天である。今日の52回目の「ふるさと懇談会」は、県北の登米郡石越町。昨日梅雨明け宣言がなされたのに、炎天下ではなく、曇りがちの涼しい日和の一日だった。

 石越小学校の普通学級に入学した中村繭ちゃんに再会した。繭ちゃんは、重症心身障害児である。県のモデル事業で、石越小学校に入学したのだが、その際、稲邉町長と千葉教育長の、深いご理解とご支援があったことを忘れることができない。

  入学当初は休みがちだったのが、4年生になった今は、元気に通学している。表情もとてもあかるくなった。繭ちゃんだけでなく、お母さんも。お母さんの言では、最近のんびりし過ぎて、「なかよし通信」という、繭ちゃんの様子を伝えるレポート発行も滞り気味とのこと。あたりまえのお母さんは、お子さんを学校に入れてのんびりするもの。いままでの緊張の日々が異常なのである。のんびりできるとのこと、本当によかった。心からそう思う。

  メインイベントの2時間にわたる懇談会での意見交換は、今回もとても活発であった。どこでも、地域の人たちは元気でいいなと思う。その元気さを地域おこしに生かせれば、言うことなし。

  夜は、J1の後半戦、仙台スタジアムでの初戦、ベガルタ仙台対ジェフユナイテッド市原の試合を応援に行った。後半戦はアウェイで2連敗している。今日こそは負けられない。途中、2回もリードしたのに、そのたびに追いつかれ、最後は延長戦でVゴール負け。悔しさを引きずって帰宅した。次の戦いには、ぜひがんばってもらいたい。


2002.7.23(火)

 蒸し暑い日が続く。当地も、梅雨明け宣言。ランナーとしては、走りやすいということでは、梅雨の時期のほうがいい。これからは、炎天下になる。今朝はそれほどの暑さではなかったが、朝食勉強会があったので、時間的に走れなかった。それだけが理由ではないが、体重が増加気味である。妻に言わせれば、「お酒の飲み過ぎ」。心しよう。

 全国の県議会、市町村議会の議員の方々の勉強会で、1時間ほど講演をした。「高知の橋本さん、三重の北川さんにも講演してもらいました」と、世話人に言われたら、断れるはずがない。というより、やはりお話をさせてもらってよかった。夜の懇親会にも、途中から参加して、元気な地方議員の方々とご一緒し、私まで元気をいただいたような気がする。それにしても、こうやって、わざわざ宮城県までおいでになっての合宿勉強会に参加する。その熱心さに感心してしまう。こういう力が、やがて日本を変えていくのだろう。

 これ以外に、今日は、講演、質疑応答が2件あった。昨日も、石巻で合併問題についての講演だった。話すことによって、自分の知識が深められるのは、悪いことではない。


2002.7.21(日)

 朝から曇りがち。SMCの開始時間の6時半になったら小雨が降りだした。走り出したら、雨脚がさらに強くなり、シャツはずぶぬれ。汗で内部から、そして雨で外部から。そんな中で、今日も仲間と一緒に6Kのランを楽しんだ。昨日の2時間走の疲れは、あまり残っていない。

 午後からは、仕事。勾当台会館で、ワールドカップの宮城大会の運営に協力していただいた、ボランティアの方々に感謝する会に出席。500名以上の方にご協力いただいたのだが、今日は、そのうちの半分近くの方がご出席。記念撮影をしたところで、次の日程のために中座しなければならなかった。

 その、「次の日程」が、鹿島台町の鎌田三之助記念館で開催した、筒砂子ダム建設休止についての説明会への出席である。千人以上の人たちが集まってこられた。その中で、筒砂子ダムの建設休止に至る経緯と考え方、背景の事情、今後の展望などについて私からご説明し、ご質問にお答えした。

 関係者にとっては、大変な問題であり、関心も高い。それが、今回の多数の出席者に現れている。2時半から始まった説明会。参加されたほとんどの方は、県の休止方針に反対である。納得ができないという立場である。私のほうは、何時まででも対応する、どんなご質問にもお答えをするというつもりで臨んでいた。説明会は、結局、6時過ぎまで続いた。

 非常に感銘を受けたのは、会場の皆様がすべて、極めて真摯に話を聞いていただいたことである。もちろん、会場からいただいたご意見は、大変厳しいものばかりであったのだが、不規則発言や、野次のたぐいは一切なし。4時間近くに及ぶ長丁場を、最後まで熱心に参加いただいたことに、驚きと感激を隠せない。そういった中で、宿題もいただいた。これにしっかりとお答えするのが、当然の責務と思う。


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