宮城県知事浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記 7月第4週       

2004.7.24(土)

 巨人が横浜に負けた喜びが、阪神の対ヤクルト敗戦で相殺された。そんな思いで寝に就く夜の眠りは、熟睡とは微妙に差がある。暑さのせいもあるのか、すっきりマイナスアルファで目覚めた土曜日の朝。さすがに、長距離を走る体力、気力に欠ける。よって、最近開発の例の川沿いコースを軽く走ることにした。6キロではやや足りない気分のなので、8キロ。その分、東北大学片平キャンパス裏、魯迅下宿跡あたりまで走って戻った。サングラスをかけて走るのは、今日で2回目。

 東京はヤマハホールでの講演のため、上京。精神保健フォーラムでの記念講演を頼まれた。脱施設とノーマライゼーションというのが全体のテーマ。そんな趣旨に沿って、「みやぎ知的障害者施設解体宣言」について1時間話した。

 夕方は、寺島実郎さんと夕食懇談。いつもながら、有意義な時間である。それは私にとってのこと。今回は、お互いの若き時代の思い出話のような感じだった。寺島さんの深い洞察に、こんがらかった糸が解きほぐされる快感を覚える。2時間話せば、その2時間分だけ賢くなった気持ちになる。錯覚に過ぎないとは知りつつも、楽しい錯覚である。


2004.7.23(金)

 昨夜、東京からの日帰り出張から帰って来たのが夜11時になったし、今朝の出発は7時45分と早かったので、満を持して今朝の走りは自粛。昨日の東京では、地元出身の国会議員の皆様への政府要望の説明。主に、地方財政自立改革についてのお願いであった。その後、人事院の公務研修所で、霞が関の課長補佐クラス研修の講師。40人ほどの研修生を相手に、地方の仕事のなんたるかを話したが、どれだけ真意を伝えることができたか、心許ない。

 朝早かったのは、一迫町での消防操法大会の開会式への出席。今日のスケジュールでは、山形のミス花笠踊りの表敬、アテネオリンピックの女子ボート代表岩本亜希子選手表敬、直木賞受賞作家熊谷達也氏への県特別表彰の授与というのがあった。

  特に楽しみにしていたのが、熊谷さんとの対面。一迫町への車の中で、受賞作「邂逅の森」の最後の部分を読み終えたので、それから数時間後に本人とお会いするということになった。読後の印象が極めて強い時点だったので、その作家を目の前にしているというのは、とても興奮するものである。それにしても、素晴らしい作家である。女性心理をあんなに書ける男性作家を他に知らない。もちろん、極めて男性的なマタギの描写が真に迫っていることにも、脱帽ではあるのだが。こういう才能が仙台在住ということが、とてもうれしい。


2004.7.20(火)

 少し疲れが残っている。自重して、3キロだけ走る。  昨日の月曜日が、海の日で祝日だったので、庁議や記者会見など定例の行事が今日に回っている。市町村合併、全国知事会、IWC総会などの話題で、50分ほどの会見になった。

 新潟、福井の豪雨。一方では、東京で39.5℃という観測史上最高気温。天の神様のご機嫌が気になるような、異常気象が続いている。幸いにして、わが宮城県地方は、昨年のような冷夏の気配はないが、日本列島全体を見ると、どうも尋常ではない。地球規模で何かが変わっているのだろうか。

 ということとは、直接関係ないが、日が高いうちに帰宅して、夕食は自宅でということになった。こういうのが正常にならなければいけないのだが・・・。


2004.7.19(月)

 浄土が浜の朝は、5時半発。同行は、再び企画部の山内さん、プラス秘書課の半沢さん。ホテルから宮古市役所あたりまで走ったが、期待したほどの景観が得られなかったので、反転して久慈方面へ。上り坂が延々と続くコース。結局、県立宮古病院まで20分ほど上り続けた。その後は、下り続けになる。最後は、浄土が浜まで下りて、美しい景色を愛でることになった。全部で15キロほどの行程。聞けば、半沢さんにとっては、これが「最長不倒距離」とのこと。「初めてなのに、よくがんばった、感動した!」というところか。

 夕方は、若柳町での市町村合併シンポジウムに参加。結構長い一日とは言える。


2004.7.18(日)

 朝からとてもいい天気。しかし、ランナーにとっては、必ずしも最上の天気ではない。湿度が高く、日差しが強いなかで、SNCの仲間と走る。ゆっくりペースなので、こういう高温多湿の下では、楽でいい。

 午後からは、岩手県宮古市の浄土が浜に向けて出発。盛岡駅からは、北上山地の稜線が眼前に迫る国道108号をバスで。車中で、昨日から読み始めた「相剋の森」(熊谷義也著)を読了。よく書けている。野生の熊と人間との共生ではなくて、相剋という設定が説得力ある。ラストの迫力に作者の筆力を感じた。

 浄土ヶが浜パークホテルでは、やや場所に似つかわしくないような気もするのだが、「地方財政自立のための三位一体改革を考える」というディスカッション。地域自立戦略会議が主宰である。地元増田岩手県知事、國松滋賀県知事、地元熊坂宮古市長、前三重県知事の北川正恭早稲田大学教授、東大の西村幸夫教授がメンバーで、コーディネーターは月尾嘉男東大名誉教授である。連休の真ん中にもかかわらず、宮古市以外からも多数参加してもらった。220名とのこと。持ち時間が極めて限られていて、十分には語れなかったのが残念。

 このパネル・ディスカッションの打合せが、いつの間にか熊談義になった。昼間通って来た国道106号からちょっと入ったところで釣りをしていた増田知事と近しい青年が、最近、熊に襲われたという話が発端。かついでいたリュックサックに熊が手を出していたらしい。その熊と格闘をしてかなりの重傷を負ったとのこと。ほんの数時間前に読んだ小説そのまま。事実は小説より奇なり。


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