浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記 8月第3週       

2007.8.18(土)

 朝起きて、気になるのは、世の中の暑さである。今朝は、ぐんと涼しい。霧雨模様である。久しぶりに、ランニング日和と心躍るのだが、家族からの「あまり長い距離を走っちゃダメ」の諫言が耳に張り付いている。20キロ走りたい気持ちを抑えて、半分の10キロ走。これだけ涼しいと、走っている時も、走り終えても、疲れはほとんどない。

 昭和56年の今日亡くなった父の27回忌を北山の東昌寺で。二人の姉の連れ合い、その子どもたちと、そのまた子どもたちも列席した。父から見ればひ孫になる、生後5ヶ月から小学校2年生までの男の子3人と女の子2人も大人しくお経を聴いていた。大人しいのはそこまでで、食事の場面では元気一杯。こんな頃の子どもたちは、なんと可愛いのだろう。

 夜は、二日続けてになるが、フルスタ宮城に楽点対ソフトバンク戦を見に行く。ドミンゴの好投とリックのホームランとタイムリーなど効率のいい攻め。最後は今シーズン防御率0.00の小山伸一郎が締めて、5対2で快勝。今年、5,6試合目の観戦になるが、私が行った試合で初めて楽天が勝った。


2007.8.17(金)

 TBSテレビの「朝ズバ」の出演が、火曜日から金曜日に移った。今朝も3:45起きである。早起きに備えてということでもないが、2時過ぎからNHKラジオで「ラジオ深夜便」を聴いていた。2時からの「ロマンチック・コンサート」はエルヴィス・プレスリーであった。先日の「専門家向け」とは違って、今日の番組では、「さもありなん」というエルヴィスの代表曲しかかけないのだが、それはそれで心魅かれる。いつ、どんな状況で聴いても、エルヴィスはとんでもなく素晴らしいということである。

 4時半に横浜の家を出る。6月頃は、この時間帯で世の中は完全に明るかったのだが、今日は曇っていたせいもあるが、うすぼんやりの明るさである。季節は確実に移っている。車の中のラジオでは、ニッポン放送の「エバーグリーン」を聴いている。今日の放送では、山口百恵、西田敏行、リチャード・クレーダーマン、淡谷のり子がまぜこぜでかかる。しかも、DJの声がかぶることなく、フルコーラスで聴かせてくれる。素晴らしい。

 「朝ズバ」では、夏休みを終えて、昨日から番組に復帰したみのもんたさんが、元気全開。こちらも元気をもらう。天気予報の根本さんが今日まで夏休みで出演していない。午後からは、慶應大学の日吉キャンパスに出向いて、来春の大学受験生向けのオープンキャンパスでの講師を務める。45分間の模擬授業をやるのだが、勝手が違ってかなりやりにくかったが、受験生諸君にはどのように受け取ってもらったのだろうか。授業終了後、「サインお願いします」というのが十数人。「喜んで!」ということで応じたのは、当然である。

 暑い東京を離れて、涼しくなった仙台に戻る。今回ばかりは、この涼しさに心からほっとした。涼しい仙台なのだからということで、フルキャストスタジアム宮城に足を運んで、楽天のタイソフトバンク戦を見に行ったのだが、田中マー君が3失点して負けてしまった。試合の帰りには、妻と鳥よしに寄った。安くて旨い鳥よしは、いつ行っても十分に元を取らせてもらえる。

 


2007.8.16(木)

 日本列島全体が、記録破りの暑さの真っ只中にある。その中でも、今日が暑さのピークだったのではないだろうか。岐阜県多治見市と埼玉県熊谷市で40.9℃を記録し、最高気温の日本記録を74年ぶりに更新したのだそうだ。ここ横浜も暑かった。この暑さで、7年前の2000年の今頃訪問したアメリカのテネシー州メンフィスも40℃以上の暑さだったことを思い出した。

 テネシー州メンフィスと聞けば、エルヴィス・プレスリーのファンであればピンと来る。昨年、退任間近の小泉純一郎前首相が、メンフィスのグレースランドを訪ねて、ブッシュ大統領とエルヴィス夫人だったプリシラと娘のリサ・マリーを前にしてエルヴィスの曲を歌った映像。目と耳をふさぎたくなるような、あのニュースの場面を覚えている人もいるだろう。(この状況を日米逆転させれば、ブッシュ大統領が横浜の美空ひばりの生地を訪ねて、小泉首相の前でりんご追分を歌うことになる。これって、考えられますか) 2000年に、エルヴィスの命日に合わせて、妻と一緒にメンフィスを訪問した。グレースランドと通りをはさんですぐの「ハートブレークホテル」に6泊して、グレースランドの敷地にあるエルヴィスのお墓に毎朝行ったことを思い出す。

 そのエルヴィスが亡くなって、今日が30周年である。そのことを、エルヴィス・ファンならみんな認識しているはずだ。そして、それぞれが、今日は、エルヴィスの曲を10曲以上は聴いたことだろう。死後30年経っても、まだ新しいファンクラブのメンバーが増えているスターというのは、エルヴィス以外にいないだろう。

 メンフィスの住宅街を走っていたら、放し飼いの犬に出くわして、めちゃくちゃ暑い朝だったのに、肝を冷やしたことも、7年経った今も昨日のことのように覚えている。同じような暑さの横浜の朝、自粛して4キロでやめたが、メンフィスでも、もっと暑いシンガポールでも、タイのバンコクでも、それ以上の距離を走ったことも、これまた昨日のことのように思い出している。


2007.8.15(水)

 朝からかんかん照りである。「かんかん」は擬音語ではないのだが、この暑さの中で走っていると、日の光からカンカンという音が聞こえてきそうな気になってくる。昨日13分01秒で走った区間が、今朝は13分20秒。やはり暑さはコタエル。その中で、今朝も8キロ。

  なにしろ、今日の仙台は、36.8℃まで気温が上がったらしい。「仙台の夏は涼しい」と東京方面の人に吹聴してきた仙台移住者が、今では「嘘つき」と言われているらしい。仙台原住民の私には、この暑さそのものが嘘のように思えるのだが。

  先週に続いて、大阪の読売テレビの「ミヤネヤ」出演のために、仙台空港から伊丹空港へ。甲子園の仙台育英の対智弁学園との戦いぶり、特に、超高校級の佐藤由規投手の150キロ超の速球が相手をどうねじ伏せるかをテレビ観戦したかったのだが、一番大事なところは仙台空港アクセス鉄道の中であった。空港に着いて、テレビを見たらビックリ。あの佐藤クンが5点も取られている。こうして、佐藤クンを含む仙台育英の夏が終わった。

  終戦記念日。閣僚が靖国神社に参拝(「参拝」が転換ミスで「惨敗」になりそうだった)するかどうかが話題になっていた。高市大臣だけが参拝したらしいが、毎年参拝しているなら、首相、官房長官、外相以外の閣僚は、今年も参拝すればいいのにと思う。それこそ参議院選挙で与党惨敗の直後であれば、こういう「自粛」も仕方がないのか。


2007.8.14(火)

 6:20に片平の家を出る頃は、仙台の街は曇り空で、目の前の青葉山には霧がかかっているのが見える。日が出ていないということは、走り易いことを意味するのだが、気温と湿度が高いので、汗のかきようは炎天下と変わらない。8キロ走の最後は、ゴールが待ち遠しいほど。

 今日、外に出たのは、このランニングの機会だけ。後は、ずっと家にいて、大学関係の仕事をしていた。テレビをつければ、安倍首相の続投をどうこうというニュースは影をひそめて、朝青龍をどうするこうするの話題で一杯である。この話題では、誰もが評論家になれる。政治向きでは、ここまではいかない。

 ラジオをいじっていたら、偶然にもNHK/FMで、エルヴィスの特集をやっているのに行き当たった。2時間たっぷりである。エルヴィスにかなり詳しい熱狂的ファンが二人で、奥の深い解説をしつつエルヴィスの曲をたくさん流していた。この16日は、1977年にエルヴィスが亡くなって30周年である。小倉智昭さん、小泉純一郎さんといった熱狂的ファンは、この夏休みはエルヴィス三昧なのだろうと思いつつ、私もその列に並んでいる。

 ラジオの合間に、熊谷達也さんの「箕作り弥平商伝記」(講談社)を読了。「熊谷さん」とさん付けにしているのは、私と面識があるから。「邂逅の森」のような重厚な作品とは違って、軽い読み物に仕上がっている。

 夜のプロ野球は、テレビもインターネット中継も見られなくて、感度の悪いラジオで楽天対オリックス戦を聴いていた。集中打と岩隈の好投で、8対2で楽天が快勝。やはり党首、いや投手力がモノを言うと納得した。


2007.8.13(月)

 5時半に起きて、2リットルの薬液を飲む。200ccづつ10回に分けて、10−15分おきに飲むのが、内視鏡検査の最もつらい部分である。以前よりは、味が良くなってだいぶ飲みやすくなったとはいえ、2リットルを飲み切るのは楽ではない。1時間後には、薬液による排便が始まる。これも快適とは言いがたい。

 10時に仙台厚生病院へ。毎度のことなので、検査の手順は当方も熟知している。安定剤の注射が即座に効いて、胃カメラを口から入れられたのも、まったく覚えていない。ましてや、内視鏡検査がいつ始まっていつ終わったのやら、夢の中である。12時少し前に目覚めたら、すべてが終わっていた。結果は、一緒に検診を受けた妻ともども、全く異常なしということ。病院の食堂で、36時間ぶりのちゃんとした食事を摂った。


2007.8.12(日)

 明日が毎年恒例の胃カメラ、内視鏡による検査の日である。ということは、今日の食事から制限食になる。お粥、お粥、スープというのがその三食の内容である。動いたらお腹が空くので、今日一日は省エネでと思ったが、お墓の掃除もしなければならない。妻と連れ立って、父の眠る東昌寺へ。仙台も暑い。お墓は日陰になっているのだが、ちょっと動いただけで汗がしたたる。

 午後からは、もっぱら読書と昼寝。読書は、ロバート・ゴダートの「眩惑されて」(講談社文庫)の下巻を読み終えた。どなたかの書評で「面白い」というので読み始めたのだが、やや期待はずれ。それもあって、読書が何度か昼寝に取って代わった。

 夜は、楽天対ロッテの試合をフルスタ宮城に観戦しに行ってもよかったのだが、何も食べられない、飲めないのでは、楽しさ半減以下である。代わりに、インターネットの動画中継で寝そべりながら観戦。これがすごい試合。2対5で負けていたのを、8回、9回でひっくり返した。特に、9回裏は、満塁に憲史が逆転サヨナラの二塁打。劇的なサヨナラ勝ち。おとといも、1対6をひっくり返す逆転サヨナラ勝ちをしていた。プロ野球は優勝争いも白熱しているが、楽天とオリックスの最下位争いも目が離せない。


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