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ジョギング日記  4月第4&5週分        

2008.4.30(水)

 諸条件が整わず、4月最後の日は、走ることができなかった。そのせいもあり、体重が結構高いレベルに。ちょっとしたことで、乱高下する。今月の走行日数及び走行距離は、18日、136キロ。

 2時限にSFCで「未来構想ワークショップ」の授業。連休の谷間だから、出席者が減るのではないかと心配したが、そんなことはない。去年の日記を見ても、同じような記述があった。SFCの学生のまじめさを感じる瞬間である。とてもいい陽気で、緑一杯のキャンパスを歩いていると、学生が輝いて見える。吹いてくる風が心地よい。環境ということでは、このキャンパスは全国有数だろう。

 衆議院本会議で、道路特定財源の暫定税率復活の法案を三分の二で再可決して、成立。これで、明日からはガソリンが値上げになる。これを自動車ユーザーというか、納税者がどうとらえるか。税金がどう取られて、どう使われるかにこそ、民主主義の原点はあるのだから、今度は国民が立ち上がる時である。


2008.4.29(火)

 天皇誕生日としてなじんでいたこの日が、みどりの日となり、去年からは昭和の日ということ。祝日の名前が、こうクルクル変わるのが、なかなかなじめない。7時過ぎの出発で新横浜駅方面に。タイムを気にしないで走りたかったので、途中でいつもと違う道に抜けて、往復6キロ。今日は4,5人のランナーとすれ違った。最後の1キロでは、後ろから追い抜かれたので、30メートルぐらい先に行かせておいて、それから肉薄する走り方で楽しみながら、走り終えた。昨日の18キロ走の疲れが、やや残っている。今日はこれで精一杯。

 この後は、家からどこへも出ることなく、一日を過ごした。気温も高く、穏やかで行楽日和。暫定税率が復活する直前の休日で、車で出かける人、ガソリンを満タンにする人でどこも一杯だったらしい。 車を持たない私には、あまり関係ない出来事ではある。


2008.4.28(月)

 6:40発で横浜の家を出て走り出した。何キロ走るかは決めずに、鳥山川方面に向かって走り出した。身体が重い感じがするが、つらくないペースで走っているうちに、長く走れそうな気がしてきた。4キロ地点を越えたところからは、この川べりのコースは、横断すべき道路がない。ペースを乱されることなく、ひたすら走れるのがありがたい。ということで、気がついたら9キロ地点まで来てしまった。もっと走れる余力はあったが、次回の楽しみにしておこうと思い直して、反転。新幹線が鶴見川を越えるところだから、綱島あたりということはわかるが、正確にはどの辺なのかわからない。楽しい走りだった。

 日程も入っていないし、連休の谷間ということもあり、月曜日なのにお休みムード。そう感じているのは私だけかもしれない。やるべきこととして、いくつかの原稿書きなど、リストを書き出しておいたのだが、ほとんど手がつかないままに一日が終わってしまった。

 東京・渋谷の夫バラバラ切断殺人事件の三橋歌織被告に、東京地裁で懲役15年の判決があった。心神耗弱の疑いという鑑定結果などが出ていたが、被告の責任能力を認めての判決である。美人妻とか、夫によるDV被害とか、死体をのこぎりで切断、事件後の隠蔽工作などなど、話題には事欠かない事件であった。これも、裁判員制度が導入されていたら、どうなったろうかというのが、一番気になる点である。


2008.4.27(日)

 日曜日は、ゆっくりとゆったりと走る日と、なんとなく決めている。昨夜の睡眠も十分だし、体調も良好だし、走る条件は整っている。起き出して外を見たら、雨降りである。こういう時は、さっとあきらめる。また、ベッドに逆戻りして、テレビなど見ながらゆったりと。たまには、こういう朝があってもいい。

 原稿書こうか、大学の授業の準備をしようか。家族からは、「日曜日なのだから、何もしないでいなさい」というようなことを言われ、何もしないことにした。丁度、1時からは、楽天対日本ハムの試合がある。インターネットの動画配信でじっくり見ることにした。田中マー君が、ヨタヨタしながらも、3つの併殺に救われて、結果としては、三塁を踏ませない完封勝利。これで楽天は5連勝。地元では、12勝1敗という驚異的な勝率である。何もしない日曜日には、こういった楽しみもある。

 衆議院の山口補選で、民主党候補が自民党候補を破って当選。予想されていた結果ではあるが、政権与党に与える影響は小さくない。福田政権になって初めての国政選挙の結果であるから、自民党が何と釈明しようとも、現時点での民意は、政権与党に「ノー」を突きつけたということ。これで、与党内に解散恐怖症が蔓延するのか、それとも、福田では戦えないという機微の挿げ替え運動が始まるのか。30日の暫定税率復活のための衆議院での再可決が既定方針になっている中、政策よりも政局という事態が続く予感がする。


2008.4.26(土)

 久しぶりに、新横浜方面、鳥山川コースへ。桜並木の桜もほとんど散っていた。「ほとんど」ということは、少しは残っているということで、八重桜がまだ花を残していた。これからは、緑あふれるコースになるだろう。こんもコースの復路、最後の1キロは少し下り坂ということもあり、ややスピードを上げて走るのがならい。5分ちょっと。これだけ一所懸命走って、やっと5分かと思うと、キロ4分台で走ることのむずかしさを、思い知らされる。

 午後から、21世紀に始まって、今や恒例の「えにしの会」に。正式には、「新たな縁(えにし)を結ぶ会'08!」という。元朝日新聞の大熊由紀子さんが、ご自身では「小間使い」と言いながら、抜群のプロデューサーぶりを発揮して開催している。彼女が夜なべ仕事で作る「えにし結び名簿」には、医療・福祉の世界で活躍する多くの人が名を連ねている。毎年、早く申し込まないと、プレスセンター10階の限りあるスペースの定員からはみ出て、参加できなくなる。今年も300人以上がぎっしり。

 演題だけ書いておこう。第1部「福祉と医療を中心に、社会保障のこれからを考える〜経済財政諮問会議の呪いから逃れるために〜」(尾辻秀久元厚生労働大臣、堂本暁子千葉県知事、坂本昭文鳥取県南部町長、コーディネーターは高齢化社会をよくする女性の会の樋口恵子理事長)、第2部「医療崩壊の真実」(打出喜義・医療の良心を守る市民の会設立発起人、久常節子・日本看護協会長、岩田喜美枝・資生堂副社長、本田麻由美・読売新聞記者、石川寛俊・弁護士、コーディネーターは内多勝康NHKチーフアナウンサー)。夜の部は「恋するようにボランティアを〜優しき挑戦者たち〜」というもの。挑戦者が多すぎて紹介できない。タイトルは、今日、ぶどう社から発売された大熊由紀子さんの著書名である。コーディネーターの大阪ボランティア協会の早瀬昇事務局長の司会ぶりが抜群に面白かった。

 「挑戦者に共通なのは、思い込みと思い上がり」、「ボランティアは、ほっとかれへん、がまんでけへんのこと」など、使わせていただきたい、いいフレーズだ。懐かしい顔にも何人も会ったが、新しいえにしも何人か結べそうな気がする。


2008.4.25(金)

 TBSテレビ「朝ズバ」出演のために、4:30に横浜の家を出る頃には、世の中は明るくなっている。東京の日の出は、4時53分である。6月になれば、3時台から明るい。こんな時間に、ほとんどの人はぐっすり寝ているのだから、もったいない。日本でもサマータイム(デイライト・セービング)を実施すべしというのは、こういう季節を迎えて、毎年思うことである。

 今朝の「朝ズバ」は、長野での聖火リレーのための聖火が羽田空港に到着した模様から、長野に向けてバスで出発する様子を、リアルタイムで追う展開が多かった。「聖火がタラップを降りてきました」、「聖火が、たった今、日本の大地を踏みました」といったように穴アナウンスされて、まるで生きた重要人物のような扱いであるのは、冷静に考えるとちょっと奇異である。

 取材を一本受けて、午後からは、NTT労組の役員研修での講演。少人数ではあったが、質疑時間も入れると2時間。前座も入れると2時間20分の長丁場だったが、熱心な聴き手だったので、一気にやれた。久しぶりに、早めに帰宅。楽天が岩隈がスイスイ投げて6対1でソフトバンク相手に快勝。こうなると、ゆったりとした気分で寝られる。


2008.4.24(木)

 珍しく「ねばならない」という気持ちで4キロ走った。今日走らないと、3連敗になること、体重がこのところ増え気味であることを考えた。走り終えれば、気持ちいいし、走ってよかったということになるのだが、ふとんの中でぐずぐずしている時間がしばしあるということ。

 午後から講演の日程が入ったので、読売テレビの「ミヤネ屋」はお休み。その講演は、新聞広告審査協会の主催。いつも1時間半で話しているので、「1時間で」というのは、気持ちがあせってしまう。ふだんでも早口なのが、さらにスピードが加わる。内容としては、極めてまじめな話なのだが、終わってから、「ためになりました」ではなく、「面白かったです」と言われると、複雑な心境になる。まあ、ほめ言葉と受け止めることにしよう。


2008.4.23(水)

 慶応大学は、開校記念日ということで、全学お休み。しばらく行けなかった美容室へ。横浜そごうの中にあるのだが、そもそも、平日の昼間に背広にネクタイの男性はあまりいない。女性の姿が目立つデパートの中の美容室だから、当然ながら、男性客は私ひとり。慣れたせいか、恥ずかしいとは思わなくなったが、心細い気はする。

 午後から、館林みずほ会での講演。美容室での担当の女性に、「これから群馬の館林に行く」と言ったら、「飛行機で行くのですか」と聞かれて唖然としたが、飛行機ではなく、横浜駅から湘南新宿ラインで久喜まで行く。そこで東武伊勢崎線に乗り換えて、館林。かなり乗りでがある。ローカル線なので、沿線の景色がめずらしいし、乗客も土地の中学生や高校生の姿が目立つ。

 生まれて初めて降り立つ館林駅。ジョイハウス館林に、みずほ銀行(旧第一勧業銀行)とお取引のある企業の方々を主としたみずほ会の会員がお集まり。前座ではなく、総会と講演の間のつなぎも入れて、楽しくお話させていただいた。懇親会にも出席して帰途へ。電車の中では、こっくりこっくり。 。


2008.4.22(火)

 朝は、少し疲れ気味だったので、4キロだけ走った。日焼け止めをつけるのを忘れてしまった。曇り勝ちだが、これでも紫外線の量は晴れの日とあまり違わないらしい。シミが増えるだけでなく、健康被害もあり得るのだから、気をつけなければならない。

 午後1時から6時まで、慶応大学SFCにて授業が3コマ。「政策協働論」の出席者は、65人ほどになっていた。気温が高いせいもあり、居眠りの学生が多い。今日のところは、何も注意しないでいたが、これが蔓延するようでは困る。授業がつまらないからだと言われれば、返す言葉もないが、なんらかの対応を考える必要がある。そんなに寝るぐらいなら、授業に出てくるなと言いたいが、学生は出席した事実だけが欲しいらしい。研究会を二つ。こちらは活気があっていい。5時限のマスコミに関する研究会終了後に、「課外授業」と称して学生を誘ったら、湘南台駅近くの居酒屋に13人がついてきた。

 光市の母子殺害事件の差し戻し高裁判決は、死刑。これについては、妥当とか、重すぎるとか、いろいろな意見があるが、マスコミ報道のあり方も一つの論点ではある。裁判員制度の開始を来年に控えて、事前のマスコミ報道で裁判の行方が左右される事態は、決して望ましくない。熱に浮かされたような気分が醸成される危険性というものも、確かにある。

 東海道新幹線が、夜の時間、3時間以上も不通になった。男性が、非常扉を開けて外に飛び出したのが原因という。この路線をしょっちゅう使う私としては、ひとごとではない。一日ずれていたら、私も被害にあったはず。都圏の電車が人身事故でよく止まる。何件かは自殺のケース。死刑になりたいから人を殺すなどという人間まで出てくる。他人の痛みを知る想像力を、自殺するほどの人間に求めるのは、無理なことなのだろうか。


2008.4.21(月)

 帝国ホテル大阪で目覚めた朝。9時前にはホテルを出なければならないという制約も頭に入れながら、昨日と同じコースを走ることにして6:45に出発。気温が高い。昨日は42分かかってたどり着いた淀川橋の向こう側に、今朝は30分で到着。出発点が違うから当然である。そこから反転。月曜日の朝だから、歩道には通勤、通学の人が多い。大阪駅の近くのビルで「メタボ阪急」というのがあって、オッと思った。入居している人の腹回りが、すべて、85センチ以上なのだろうか。汗を相当かいての10キロ走を終えて帰還。

 関西テレビの「痛快エブリデイ」に出演。今回で3回目である。コメンテーター陣は、全員男性で全員関西弁。背広にネクタイは私だけ。異色と言えばそうだが、なんとなく場違いである。ちょっとした洒落のようなものを言うと、大げさに受けてくれるのだが、その後に「前知事にしては、おもろい」というセリフが入る。上方の落語家、漫才師の方々が揃っている場であるだけに、露悪的で、めちゃくちゃな発想のコメントが面白い。

 午後からは、大阪国際交流センターで、近畿税理士会主催の講演会。私の前の演者が、慶応大学SFCでの同僚である草野厚教授であった。時間があったので、客席でフルで聞かせてもらった。  久しぶりに横浜の家に帰還。やはり、家はいい。


2008.4.20(日)

 ホテルニューオータニ大阪で5時半に目覚めた。昨夜は早く寝るつもりでいたが、9時からのNHKテレビの土曜ドラマ「トップセールス」を見てしまった。先週も見て、面白かったが、今回も引き続き引き込まれてしまった。主演の夏川結衣がいい。初めて見る女優さんだが、三枚目っぽい演技がいい。このドラマのモデルは、車のセールスのトップからダイエーの社長にまで抜擢された林文子さんではないだろうか。ご本人とご一緒したことがあるので、なおのこと興味が湧く。ドラマを見てからでも、十分な睡眠時間である。元気一杯で走りに出発。

 今朝のコースは、ホテルを出て、片町橋、桜宮橋(銀橋)を渡って、国道1号線曽根崎通りを新御堂筋まで。桜宮橋を渡ったところが造幣局である。丁度、桜の通り抜けの最中だが、朝の早い時間で通れない。横目で眺めながら走り去った。新御堂筋をどこまでも走っているうちに淀川に出た。歩行者が走れる歩道を探し出すのに手間取ったが、なんとか見つけて橋を渡りきったところで反転。ここで丁度7キロ。いつもは車で通り抜ける道を足でたどると、また別な景色が見えてくる。14キロ走り終えて、ややくたびれたという状況。フルマラソンはこの3倍走るということである。それにしても、とても気持ちよく走り終えた。

 何も日程が入っていない日曜日。大学の準備をしたり、原稿書きをしたり。午後からは、楽天対西武のインターネットでの動画配信が見られる。ついつい見ているうちに時間が過ぎてしまう。結果は、3対4でホームでの初めての敗戦。田中マー君でも勝てなかった。


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