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ジョギング日記 6月第1週分         

2008.6.7(土)

 羽田から福岡空港、特急つばめで博多から大牟田へ。この特急が結構揺れるが、車内はなかなか快適の49分間だった。いつも新幹線移動だが、こういうローカル線の風情もいい。旅しているという気分になる。

 大牟田文化会館での「地域密着型福祉全国セミナー」で、旧知の池田昌弘さんから鼎談を頼まれていた。今回のテーマは、誰もが安心して暮らせるまちの「自分力」、「地域力」、「自治体力」を高めるというもの。鼎談の相手は、毎日新聞の野沢和弘さんと自立生活センター・メインストリーム副代表の玉木幸則さん。野沢さんには、慶應大学SFCの授業にゲストで来てもらったり、何度もご一緒しているが、玉木さんは初めて。脳性まひのせいで、言語にやや難があるが、ユーモアたっぷりでとても雄弁。こういう論者を得て、司会役だった私はとても楽だったし、面白かった。非専門家の役割ということを一応のテーマとしてやったが、話はどんどん広がっていった。

 夜の交流会にも出席したが、多くの人が手弁当で全国各地からやってきている。そのことに、まずは驚いてしまう。熱心さは言うまでもない。


2008.6.6(金)

 4時半自宅発で、TBSテレビ「朝ズバ」へ。今日は、私の出番が多かった。財務省の「居酒屋タクシー」、大阪府の財政再建プログラムの発表、生活保護における通院費制限問題で、コメントする機会があった。それぞれ、元官僚、前知事、元厚生省勤務ということで、自分自身の問題のような気がするトピックばかりである。「自分のことは棚に上げて」というふうに受け止められなければいいのだが、ということで率直な話をさせてもらった。

 午後からは、且R武ビルシステムカンパニー主催の講演が品川のホテルパシフィックで。環境問題と企業の社会的責任ということで1時間半。前座もやったせいか、和やかな雰囲気で聴いていただいたような気がする。

 その後、横浜球場に駆けつけて、妻と一緒に、楽天対横浜戦を観戦。横浜球場は、我が家から近いが、観に来るのは初めてである。6回に一挙7点をあげるなど、14対5で快勝。夜風が心地いい中で、試合も心地よかった。  


2008.6.5(木)

 早朝、雨は降りだしていなかったが、なんとなく、今朝の走りはお休みにした。走ったら、風邪ひくのではないか、調子を崩すのではないかという予感がわずかにあった。身体からの声かもしれない。過去の経験から、こういう時は、その声に忠実に従ったほうが、身のためである。

 9時半に自宅を出る頃には、本格的な雨になっていた。庭のアジサイが雨の中で似合っている。梅雨時ならではの風情である。新幹線で静岡を過ぎる頃には、雨が上がっていたが、大阪ではかなりの雨脚になっていた。

 橋下大阪府知事が、大阪府の財政再建のプログラムを発表した。中身はともかく、短い期間で、随分詰めてきたのだという印象である。その記者会見の様子が、読売テレビの「ミヤネ屋」で中継された。スタジオにいる私に、宮根さんからコメントを求められたので、「極めてまっとうで、率直な説明で、わかりやすい。これからの戦いの場は、府議会ということになるだろう」というようなことを話した。まじめなものいい、考えられた発言ぶり、マスコミ、府議会、府職員をほめるところから始める気の使いように、感心してしまった。 


2008.6.4(水)

 新横浜方面へのいつものコースを7時過ぎに走り出した。そもそも、スタート時間が遅い。ペースも遅い。なんとなく、エンジンがかからない感じ。3キロの反転地点では、いつもより1分近く遅い。帰りは、往路より50秒ほど早く到着したが、全体としての遅いペースは変わりない。遅く走っても、疲れ具合は同じ。調子が落ちているということだろうか。

 慶應大学SFCでの授業は、11時10分からの「未来構想ワークショップ」。履修者のほとんどは一年生で、これから大学で学ぶにあたって、自分たちに何が足りないのかを実地に思い知るための授業と、私なりに位置づけている。だから、課題は結構むずかしい。道路特定財源と新銀行東京の問題について、それぞれ、関係のところを実際に訪問取材をして、問題点をまとめるというグループワークである。グループとして調査をし、グループでの議論を通じて答えを出していくというのも、彼らにとっては初めての経験だろう。今学期の授業も半分以上過ぎた。彼らが、どこまでがんばったのか、その結果はもう少しで出てくる。  


2008.6.3(火)

 今年の関東地方は、すでに梅雨入り。今日の天気は、朝から、梅雨入り独特の雨降りである。台風5号の影響もあるのだろう。ということで、今日の走りはなし。

 慶應大学SFCのキャンパスには、9時までに到着する予定だったが、自宅を出るのにまごまごして、遅くなってしまった。湘南台駅に着いたら、大学へのバスを待つ列が異常に長い。仕方なく、タクシー待ちの列のほうに回って、なんとか9時20分にはθシータの教室に滑り込んだ。本来の私の授業ではなく、阿川尚之総合政策学部長の「総合政策学の創造」という授業のゲストとしての出番である。昨年の秋学期にも同じ任務をもらった。授業のはじめには、この授業でやられた模擬選挙の結果の発表と表彰。東国原翔こと神野翔君が圧倒的票差で当選。彼は、私の「未来構想ワークショップ」の受講生でもある。その後の私の出番では、自分の歩んできた道のほんの一部を語った。とてもむずかしい。

 授業後は、珍しく時間が空いていて、横浜駅のレコードショップに行って買い物。こういうのも、実に久しぶりである。


2008.6.2(月)

 堺市の南海電鉄堺駅西口にあるリーガロイヤルホテルで目覚めた朝。ぐずぐずしていて、出発は7時半になってしまった。大和川を目指す選択もあったが、三国ヶ丘方面に向けて走り出した。フェニックス道路をずっと進んでいるうちに、三国ヶ丘駅にたどり着き、そのまま中百舌鳥のほうまで行ったところで5キロの反転。昨日の16キロ走の疲れも少し残っている。

 10時に笠原さんがホテルまで迎えに来られて、彼の車で視察へ。まず、泉南市の「みのり」を見させてもらう。生活は、すべて入居者の自由で、食事は自炊でも食堂でも選択できる。外出自由、酒もタバコも。つまりは、自宅に住んでいるのとまったく同じ生活を送るというのが、基本的考え方。当初の入居費が、他の有料老人ホームより格段に安いのがもう一つのポイントである。笠原さんのお母さまが、ここに入っていらっしゃる。自分の母親に住んでもらえるのにふさわしいもの、ということがポイントということで、納得がいった。野のはなの運営する「Magic Groom」でパンを買い、それを堺市にある第4号目の「みのり」の食堂で食べた。

 講演を終えて、横浜に戻る。今日も東海道新幹線。マイレッジの制度があったら、相当にたまっているはずである。JRは、ヘビイユーザーをもっと優遇してもいいのではないかと思いつつ、乗っていた。


2008.6.1(日)

 6月最初の走りは、鳥山川―鶴見川沿線の16キロ。お日様は出ているが、空気は乾いていて、気温は低いという状況から走り出したが、5キロを過ぎたあたりから、気温が上昇気味となった。長い距離を走るのはやめて、8キロ地点で反転。距離表示がある部分で1キロごとのタイムを計ったら、おおむねキロ6分で走っていることが確認できた。復路が往路より3秒速いという究極のイーブンぺースで走りを終えた。

 午後からは、堺市に移動。明日の講演の前泊である。泉南生協の笠原優さんに迎えられ、社会福祉法人「野のはな」の西尾京子さん、毎日新聞大坂本社の辻加奈子さんも加わっての夕食。明日は、笠原さんが理事長を務めるオレンジコープが運営する有料老人ホームと「野のはな」が運営する知的障害者の授産施設を視察した後、オレンジコープ主催の講演会に臨む。


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