浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記 10月第5週分          

2010.10.31(日)

 今日で10月が終わる。雨が上がったので、散歩に出られた。やはり外に出るのは気持ちがいい。こうやって歩けるのはうれしい。少しずつ、ゆっくりと積み上げていきたい。今日はテレビ視聴の時間が長かった。TBSの「サンデーモーニング」、そしてNHK BSハイビジョンでは、京都南禅寺近くの別荘群を紹介していた番組を興味深く見た。東山を借景にして、素晴らしい庭園を持つ別荘の様子には、ため息が出るほどである。BSハイビジョンは、いい番組が多い。昼は、ゴルフで石川遼が惜しいところで優勝を逃すのを見た。夜は日本シリーズ。これも日曜日らしい過ごし方なのかもしれない。


2010.10.30(土)

 土曜日は「生島ヒロシのおはよう一直線」の放送がない。週日とは違う番組を聴いて、6時半に起床。起床時間が早過ぎると家族には言われるが、入院中は5時半に起きていた。これが自分のペースなのだから、変えられない。天気予報どおり、朝から雨の一日である。台風の直撃はないが、その影響での雨降りなのだろう。次女が風邪を引いたということで、私と顔を合わせないようにしている。食事の時間もずらしている。家族がこんな気遣いをしていることに、感謝をしなければならない。

 「赤目四十八瀧心中未遂」車谷長吉著(文春文庫)を読んだ。この作品で直木賞を取った時は、車谷は50歳近かっただろうか。新人とは言えない年齢の作家だなと思った記憶がある。すごい作品である。ぐいぐい読ませる。私小説のようであるが、車谷は「文士の魂・文士の生魑魅」(新潮文庫)の中で、「九割九分が作り話」と書いている。会社勤めを辞めて、以後9年間、関西各地のたこ部屋を転々とする生活を送り、その後、小説を書くことを再開したという常識を超えた人生を歩んできた人だから、こんな作品が書けるのだなと感心しながら納得した。このところ、読書は「当たり」が続いている。「はぐれ鷹」熊谷達也著(文藝春秋)、「逃亡くそたわけ」糸山秋子著(中央公論新社)、「銀色の翼」佐川光晴著(文藝春秋)、いずれも佳品である。そういえば、これらはみんな志村健一さんが送ってくれたものだった。

 日本シリーズ第一戦をテレビ観戦。どちらかを応援しないと、見ていても面白くないので、楽天と同じパリーグということでロッテを応援したが、今日は5対2で快勝。クライマックス・シリーズを3位から勝ち上がった勢いが、まだ続いているのだろう。今日は、国際女子バレーで日本がペルーを破って連勝、ベガルタ仙台が京都サンガに1対0で勝った。スポーツ関係では、気分のいい日と言える。


2010.10.29(金)

 一日休んだが、今日は散歩を再開。退院後3回目である。まだ筋肉ができていないので、ちゃんとした歩き方ができない。5分+5分という距離をしばらく継続することになろう。寝不足なのか、目がしょぼしょぼする感じが続いている。身体的に、気になるのは、今のところそれぐらいである。

 首相官邸からHTLV-1特命チームの第3回会合(10月19日(火))の資料が送られてきた。9月8日に「日本からHTLV-1ウイルスをなくす会」が官邸に要望に行った時に私も同席させてもらったが、その要望に即座に答えてできたのが、特命チームである。そのリーダーである小川勝也内閣総理大臣補佐官からのお手紙も同封されていた。それもこれもありがたいことである。また、資料がとてもよくできているのにも感心した。一人の患者として、ATLについての最新の情報がまとめられている資料もあり、とても役に立つ。政府として、誠心誠意この問題に取り組んでいることがよくわかり、これもありがたいことと受け止めている。


2010.10.28(木)

 昨日も寒かったが、今日はさらに気温が低い。朝からずっと雨である。これでは散歩は中止せざるを得ない。この辺で筋肉を休ませる日があってもいいと思っていたので、いいタイミングである。

 特別会計の仕分けが始まって、連日ニュースで取り上げられている。各省はあの手この手で、なんとか存続をということで対応している。仕分け人のほうの結論で、廃止とか見直しということになっているが、そんな一刀両断では済まないのではないかと思う。そもそも、もう少し時間を掛けて、特別会計の中身を分析した上での結論でないと、危ういなという感もする。

 突然浮上したようにも見える環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の問題。菅首相はTPP参加に前向きであるが、政府内で各省の意向は対立している。日本の農業を守るということから、農水省が反対というのは理解できるが、経産省までがやや消極的というのはどういったことだろう。関税を撤廃してもやっていける農業を目指さなければ、いつまで経っても農業は保護されるぬるま湯から脱出できない。国際関係で日本がおいてきぼりを食ってしまうという心配もある。確かに、検討不十分で拙速かもしれないが、乗り遅れてはいけない、タイミングを逃してはいけない。政府内だけでなく、民主党内でも方向がまとまっていない。さて、菅首相のリーダーシップがこの局面で発揮できるか。菅政権のあり方を占う試金石としても見ている。


2010.10.27(水)

 急に寒さがやってきた。日中は日が差していたが、風が冷たい。散歩に出る時は、妻の助言もあり、セーターを着て、その上にジャンバーを重ねてといういでたちだった。それで丁度いいぐらい。今日も5分+5分の10分の歩きである。

 楽天が登場するプロ野球が終わったので、夜の楽しみがなくなった。週末には日本シリーズ、ロッテ対中日戦があるが、その第一戦、第二戦、第六戦では地上波テレビの放送がないという。仮にも、日本シリーズですよ。視聴率だって、そこそこ以上に取れるのに、一体どういうことだろう。クライマックスシリーズの巨人対阪神戦も、関東地方では地上波テレビの放送がなかった。プロ野球が見限られたのか、テレビ局、スポンサーのありようが変わったのか。それにしても、日本シリーズが終わってから、来春の開幕まで、寂しいな。楽天の監督に星野仙一氏が就任する。新監督のもと、楽天がどういった活躍をするかが楽しみだが、それまで5ヶ月も待たなければならない。

 どっかのテレビのワイドショーで、菅首相が豪華な美食を楽しんでいるのは、市民感覚から見ていかがなものかといった報道がされていた。首相として、内憂外患、ストレスの多い過酷な仕事をしているのだから、食事ぐらい楽しいひとときにしたいだろうに。そこまで言うかという感じである。それにしても、首相の座というのは、こんなことひとつをとっても、つらく厳しいものであるな。


2010.10.26(火)

 どうも眠りのパターンがおかしくなっている。就寝してすぐは、1時間おきに排尿で起きるのを4,5回繰り返す。2時ごろには目覚めてしまう。それから、浅い眠り状態に入るのだが、今日はNHKラジオのラジオ深夜便で2時台の洋楽で1950年代の歌が流れているのを最後まで聴いてしまった。名曲ぞろいだったこともある。さらに、3時台の「日本の歌、心の歌」ではフランク永井特集をやっており、これも10曲以上すべて聴いてしまった。4時ごろから、また浅い眠りを楽しむが、5時には完全に覚醒して、「生島ヒロシのおはよう定食」、引き続き5時半からの「生島ヒロシのおはよう一直線」をTBSラジオでいつもどおり聴いた。6時半起床は、これもいつもどおり。日中どうしても眠くなってしまい、今日は30分ほど昼寝をした。

 民主党が小沢一郎議員の扱いで苦労している。岡田幹事長が、衆議院の政治倫理審査会に出席してもらいたいという意向を持ちつつ、小沢氏の考えを確認に行くらしい。小沢氏がいやだと拒否したらどうなるのだろう。そうではなく、民主党の執行部で「小沢氏は政倫審に出席すべきだ」ということを決めた上で、もし小沢氏に拒否されたら、党を除名するという姿勢で臨まなければならない。どうも小沢氏に対して及び腰の姿勢が目に立ってしまうが、これは民主党として決していいことではあるまい。


2010.10.25(月)

 退院以来初めての外来診察の日。入院中は、毎日、田野崎医師に会っていたので、退院して4日しか経っていないのに、今日診察してもらって、なつかしいという感じだった。いつも田野崎医師と話すとホッとするという思いもある。今日の検査結果は肺のレントゲンも含めて、大きな問題はないということで、そのこと自体がホッとするというものだった。腎臓機能の指標であるクレアチニンが正常上限1.1を超える1.2だったのが、唯一気になった。本来なら、生理食塩水の点滴をするところだが、田野崎医師からは「どちれでもいいかな」と言われたので、今日のところは点滴なしで勘弁してもらった。

 田野崎医師から、散歩を始めてもいいと言われたので、午後から歩いてみた。5分行っての往復で10分をゆっくりペースで歩いた。今の筋力では、ゆっくりしか歩けないということもある。ある程度筋力が戻るまで、1ヶ月はかかるだろう。気長に、あせらずやっていこう。

 衆議院北海道6区の補選で、自民党の町村信孝氏が民主党候補を大差で破って当選。参議院選挙後の初の国政選挙で民主党が負けたということで、菅政権への批判だとか、政治と金の問題の影響だとか、いろいろ解説されている。菅首相自身も「政治と金の問題も影響があった」と今日の予算委員会で言っている。果たしてそうだろうか。新人の民主党候補と町村氏とでは、知名度が全然違う。前回の衆議院選挙で町村氏が負けたのは、「自民党なら誰でもダメ」というムードの中での選挙で、これは例外的なこと。それにしても、比例区で選出された衆議院議員が、いったん辞職して、また衆議院議員に立候補するというのは、ちょっとおかしくないか。


2010.10.24(日)

 肌寒い日曜日である。暖房を入れるほどではないが、光の差し込まない室内が、なんとなく寒い。10月も下旬となれば、こんな日も多くなる。毎日が日曜日の私だが、妻は土曜も日曜もなく、家の中をなめるように掃除する毎日である。ほこりやカビで私が感染症になってはいけないということで、「退院後の自宅での過ごし方」として言われたことをきっちりと守っている。疲れるだろうな、申し訳ないなと思いつつ、彼女の献身努力に甘えるしかない。

 全日本大学女子駅伝をテレビ観戦。目を離さず、みっちり見ていた。なにしろ、杜の都の駅伝ということで、仙台での開催である。3,4年前の大会では、沿道で応援したこともある。テレビに映る沿道は、よく知ったところで、そんなこともなつかしがりながら、白熱のレースを楽しんだ。結果は、仏教大学がぶっちぎりの優勝。去年に続いての連覇である。箱根駅伝を中継している日本テレビが、今回の女子駅伝も中継しており、「男子の箱根、女子の仙台」と表現していたが、女子ランナーが仙台を目指すというのを聞くのもうれしいことである。杜の都の駅伝として、しっかり定着したということだろう。


以前のジョギング日記はこちらから



TOP][NEWS][日記][メルマガ][記事][連載][プロフィール][著作][夢ネットワーク][リンク

(c)浅野史郎・夢ネットワーク mailto:yumenet@asanoshiro.org