2011.3.5(土) 非道な犯罪を憎む
久しぶりに散歩を挙行。「挙行」というのも大げさか。10分+10分。やはり、筋肉が少し落ちている。ランニングを始めた頃、先輩から、一日休んだら、取り戻すのに二日かかると言われたのを思い出す。この散歩は、体育会系のトレーニングとは違うから、それほど思い詰めることはない。ともあれ、春の日差しが戻ってきて、散歩が戻ってきたのは、喜ばしいことである。
熊本で、三歳の女児が、大学生に殺されるという痛ましい事件が起きた。なんと非道な所業だろう。どうして、こんなに簡単に人の命を奪うのか。人間の皮をかぶった獣のような存在である。一体、どういった人生を歩んできたのか。かわいい盛りの娘さんを亡くしたご両親の心痛は、いかばかりだろう。社会全体としての悲しみであり、憤りである。それを共有することによって、同じような悲劇を繰り返さないことにつなげたい。
先日の日記で、読んだ本を「古道具屋 宮田商店」と書いたが、正しくは「古道具 中野商店」である。高齢化に伴う典型的な症状なのか、単なる早とちりなのか。後者です。
2011.3.4(金)
富士山の威容
天気予報では、最高気温8℃、最低気温0℃というから、真冬並みの寒さである。気温の春は遠ざかったが、光の春は健在。築地のがんセンターに向かうタクシーの窓越しに、多摩川を渡るところで、真っ白な富士山の威容を久しぶりに拝んだ。春らしい光の中、青空とのコントラストでの富士山の姿に見惚れる。実際に姿が覗けたのは、数秒間だけで、見惚れるほどの時間はなかった。富士山は、休火山である。これが宮崎県の新燃岳のように噴火する可能性はある。噴火によって、あの美しい形状が変わったらどうしよう。
本来の外来受診は、今日ではなくて、10日(木)だったが、田野崎医師の都合で、今日に変更。検査結果は、血液、胸部レントゲン、ともに異常なし。「こんな調子で、ゆっくりと、ぼちぼちと、活動を広げていくのですね」と田野崎医師の指導があった。「活動を広げる」よりも、「ゆっくりと、ぼちぼちと」に力点があるのだろうと受け止めた。様子を見ながら、異変が出たら、すぐに対処して・・・ということも言われた。ともあれ、いい方向に進んでいることはまちがいないので、慎重に、一歩ずつ、前に歩き出す。
京都大学の入学試験で、携帯電話を使って不正行為を働いた予備校生が逮捕された。これから、さらに状況が明らかにされていくだろう。せっぱ詰まって、追い詰められて、こんな不正行為に走ってしまったのだろうが、浅はか、哀れ、もったいない、といった言葉が浮かんでくる。大いに反省してもらわなければならないが、これで彼の将来が封殺されていいのかどうか。
「精神病院を捨てたイタリア 捨てない日本」大熊一夫著(岩波書店)を読む。精神病患者の入院医療費に毎年1兆4千億円が使われ、地域精神保健サービスでの在宅費用は、58億円である。地域精神保健サービスを充実すれば、入院は大幅に減らせる。金額の問題だけではない。なにより、精神障害者に人間としての尊厳を持った生活を送ってもらうことができる。それを徹底したのが、イタリアである。30万人もの精神病患者が入院している日本は、いつになったらイタリアに追いつけるのか。
2011.3.3(木)
入学試験での不正発覚
弥生三月ひな祭り。お雛様の飾りつけは物置に入れたまま、今年も飾ることはなかった。埃にもなるし、3日が過ぎたらすぐしまわなくてはならないので私のことで手一杯だからと言う理由である。45年も前のこと、3月3日は、国立大学の入学試験の日であった。高校の受験にうるさい教師からは、「いいか、入学試験は、2月31日だからな。まごまごしてると、すぐやってくるんだからな」とハッパを掛けられたのを思い出す。
その入学試験で、携帯電話を使った不正行為が行われた。新手のカンニングで、「こんなことができるのか」と驚く事件である。私も、慶応大学の入学試験の監督に3回立ち会ったが、その経験からいって、今回のような不正行為がばれずに行われるとは考えられない。監督体制が不十分だったか、よほど巧妙な仕掛けがなされたかだろう。それにしても、関わった学生が仙台の予備校に通っていたとは、ちょっとばかりショックである。
2011.3.2(水)
春よ来い、早く来い
今日も、雨模様の肌寒い一日。一歩も外へ出ることがなかった。明日は、散歩ができる天気になってくれるといいのだが。これでは、「ジョギング日記」どころか、「ウオーキング日記」にもならない。♪春よ来い、早く来い。歩き始めたシローちゃんが、オンモに出たいと待っている♪
昨夜、テレビ朝日「たけしのみんなの家庭の医学」を家族みんなで見た。ゲストの「尿力検査」をしながら、トイレが近い人はどういった問題を持っているのかを探る番組である。どうも、膀胱内のC線維神経(?)が活性化すると、膀胱が反応して尿意を催すらしい。それを防ぐには、膀胱内の血流を盛んにすること、膀胱を囲む筋肉を強くすることが有効とのこと。フラダンスの動きが、筋肉の増強に効果ありということで、フラダンスの先生による模範演技も紹介された。私も真似してみたが、なかなかむずかしい。トイレの近い、つまり、尿力が弱い今の私にとって、必要な「治療」だが、筋力増強は、別な方法でやるしかない。昨夜は、就寝してからのトイレ行きは2回。番組の影響か、いつもよりは少ないが、まだまだ尿力不足である。
「古道具屋 宮田商店」川上弘美著(新潮文庫)を読み終えた。300ページほどの薄い本なのに、読み終えるのに一週間近くかかった。川上弘美は好きな作家だし、面白い小説だったが、本を手に取る日が少なかった。読みながら、居眠りも何度か。そして、トイレ行きで中断。もっと面白い本に当たれば、違ってくるのだろうか。
2011.3.1(火)
政局混乱の弥生三月
弥生三月になった。春らしくない、肌寒い一日である。今日も散歩はとりやめ。散歩の代わりに、原稿を書いた。「ガバナンス」4月号の「アサノ ネクスト」の原稿で、子ども手当について書いたのだが、政局がらみで、この原稿が活字になる頃には、内容が実態に合わないものになっているおそれが多分にある。月刊誌の原稿とは、そういうものであるが、最近の政局の先が読めないから、なおのことである。
その政局。ほんとにどうなるのやら。菅首相は、4年間がんばるのだそうだが、情勢がそれを許すかどうか。今日の未明に予算案が衆議院で可決されたが、そこから先、予算関連法案を通す展望がない。きれいごとを言えば、一つ一つの法案を巡って、国会段階で「熟議」されることは、むしろ国会の使命を果たすことになり、我が国の憲政史上で特筆すべき事態になることが期待される。しかし、そんなきれいごとでは済まないだろう。民主党内のゴタゴタもありで、混乱だけがふくらむ可能性が高い。内閣総辞職すれば済むことではないし、衆議院をこんな段階で解散しても、何の解決にもならない。なんとか、決着をつけてくれよと、誰にでもなく、叫ぶしかないのか。弥生三月は、混乱の政局である。
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