2011.4.23(土) 北国の春
朝からずっと雨降りの一日。風も強い。横浜あたりは大雨警報が出ていたらしい。そんな中でも、我が家の庭のチューリップ、けなげに気高く咲いている。春爛漫。ニッポン放送の「小倉智昭のラジオサーキット」に東北出身の芸能人、千昌夫、新沼謙治、西田敏行、あき竹城、ダニエル・カールがスタジオ又は電話出演して、被災地にエールを送っていた。その中で、千昌夫の「北国の春」がかかったが、このタイミングで聴くと心に沁みる。「被災地の人たちは、まだ、歌を聴くような余裕がないかもしれないが、いずれ余裕ができたら、被災地を訪れて歌いたい」と千さんは言っていた。「白樺、青空、南風、こぶし咲くあの丘北国の、北国の春」がゆったりと楽しめる日が被災地にも早く来て欲しい。
病後管理中の患者としての毎日のノルマは、2000ccの水分摂取のほかに、各種計測がある。ちょっとした変化を適時に把握しなければならない。今朝の計測結果は、体温36.6℃、体重58.6kg、血圧123−78、血中酸素濃度98%でいずれも正常である。同じ計測を夕方にも行う。体調は、快眠、快食、快便と順調である。顔、腕の痒みを伴う発疹と夜中の頻尿が気になるが、病的とまではいかないだろう。こんな調子で、今後とも順調に推移してくれることを願いつつ、毎日の計測を欠かさない。お利口さんね。
秒単位でぴったり狂わない電波時計がお気に入りなのだが、このところ、デジタル表示で十数秒進んでいた。故障したのかなと思ったら、昨日、は正確な表示に戻っていた。朝の2時、3時、4時に、福島の基地局のアンテナの電波を受信して、自動的に時間合わせをしているシステムなのだが、なんと、大震災で福島県田村町の基地局が被災していたために、電波が送れなくなっていたのである。それが、昨日復旧して、私の時計も復旧したということ。大震災の「被害」はこんなところにも広がっていたのか。
2011.4.22(金) はしかの流行が怖い
曇り空の下、ウオーキング15分+15分。このぐらい天気のほうが、歩くには丁度いい。散歩よりは、少しだけ速いペースで歩く。
スーちゃんの愛称で親しまれていた女優の田中好子さんが、乳がんのため亡くなった。「女優の」と書いたが、キャンディーズのスーちゃんが、女優になって大変身、演技派としてブルーリボン主演女優賞を取るまでに成長した。私も大好きな女優だった。最初に乳がんに罹ってから19年も経ってからの再発、転移での結果であることに驚く。最後までしっかりとした生き方だった。心からご冥福をお祈りする。
NPO事業サポートセンターの池本修悟さんが来宅。大震災・大津波の被災地を回って、他のNPOとの連携をとりながら、ボランティア活動を展開している。これから先、どうやって活動を進めていったらいいのか、模索しているとのこと。ともかく動くしかないと思い定めていることはわかった。被災地の生々しい実情を写真をまじえて説明してもらった。ボランティアの活動も、拠点がないと、なかなか継続がむずかしいということも聞いた。私としても、身体状況から、自由に動けないのだが、それでも、何かやれることがあるようである。被災地の状況は、短期間での改善は望めない。長期にわたっての対応が必要であるので、息の長い支援活動が求められる。
東京では、はしかの流行が平年の4倍ペースというニュースに、戦々恐々としている。ATL治療のため、骨髄移植を受けるにあたって、私の免疫はいったんゼロになっている。したがって、「子どもの頃にはしかに罹った人は、大人になってもはしかに罹らないか、罹りにくい」というのは、私にはあてはまらない。むしろ、大人になってからのはしかは、症状が重篤になることが多い。予防接種を受けようにも、ステロイド剤を服用しているときには、効果がないとも聞いている。大学の授業が始まれば、学生の中には、はしかの予防接種をしていない世代の子もまじっている。かぜやインフルエンザであれば、手洗い、うがいの励行で感染は防げるが、はしかは空気感染するのが怖い。次回の外来受診の際に、田野崎医師に対処方法をうかがうことにしよう。
2011.4.21(木) おいしいお米
散歩を10分+10分。春らしい陽射しの中、汗ばむほどである。紫外線も強い。日焼け止めクリームを顔に塗っての出番。先日は、顔、首、頭をすっぽり覆う特別仕立ての帽子を着用して散歩したが、道行く人には、コンビニ強盗か、放射線回避のいでたちと思われたようで、じろじろ見られた。紫外線防止には、日焼け止めクリームぐらいにしておこう。
義母と妻が、用事で銀座方面に出かけて、昼食に日本食の店に寄ったが、そこで出たご飯がまずかったという。昨日、大学の食堂で食べたご飯も、お米がいまいちであった。その点、我が家のご飯は特別にうまい。宮城のお米を使っているから当然なのだが、ありがたいことである。私は三食とも我が家で摂る生活なので、そのありがたさは格別である。その宮城のお米は、今年は大津波による被害で、出来が心配である。今さらながら、宮城のお米は宝のようなものであることに気がつく。
2011.4.20(水) 大学キャンパスへ
用事があって、慶応大学SFCへ出向いた。6日(水)の教員会議以来である。節電のため、エレベーターが動いていない。自動ドアが解除されている。階段をえっちらおっちら上るのは大変だが、これもリハビリの一環と受け止めればいい。この季節、通常なら学生であふれているのだが、開講が一ヶ月延期されたので、がらりとしている。人が行き来しないキャンパスは、静かである。聞こえるのは鳥のさえずりのみ。ピンクのハナミズキがとてもきれい。いいキャンパスだと、改めて感じ入る。
昼食を摂りに食堂に行ったら、学生から「浅野先生ですか」と声をかけられた。見覚えのない学生である。彼から「先生、今度大学に戻ってこられるのですね。ぜひ研究会に入れてください」と言われて、うれしかった。こうやって待っていた学生がいたということに加え、「客」が集まらなかったらどうしようと心配していたからである。以前に、メールで履修希望を書いてきた学生がいるので、これで少なくとも二人は学生を獲得できた。長い休職期間を経て復帰する身とすれば、気弱になるものである。
2011.4.19(火) 楽天がんばってます
昨日、仙台で「とっておきの音楽祭」をやるぞというのを聞いた。今日は、熊本で「とっておきの音楽祭」が3月27日(日)に大盛況で終わったというメールを頂戴した。仙台での音楽祭に触発された入部祥子さんが中心となって、熊本で開催したのが昨年のこと。今年は、やはり、大震災のことを考えて迷ったらしいが、実行してよかったとの感想も交えての報告だった。仙台からも、荒川ファミリー、あんべ光俊さんが参加した。うれしいことである。仙台の関係者も、大きな勇気をもらったことだろう。
仙台のコミュニティFM「ラジオ3」の「つつらぽんぽん いたいのいたいの とんでいけー」という番組に電話出演。さまざまな病気で闘病中の方、支えている家族、友人に向けての応援メッセージ番組で、パーソナリティの伊藤智子さんは、ご自身が白血病と闘っている。その番組のゲストとして、私の闘病の様子などを紹介した。パーソナリティは同じ白血病の「病友」、そして、昔「シローと夢トーク」を7年もやらしてもらったラジオ3での放送となれば、「喜んで!」ということになる。中身20分で、あっという間だったので、十分伝え切れなかった。そんな感想をもらしたら、「また出てください」と言われてしまった。
楽天の試合のテレビ中継をスカパーで見ている。家族と一緒に、画面に向かって声をかけながらの観戦である。仙台にいた頃は、年間何十試合もKスタ宮城に足を運んで楽天を応援していた義母だが、今はテレビに向かって「鉄平、しっかり打て!三振ばっかりのルイーズ、引っ込め!」と叱咤している。こうやって騒ぎながら見ると、野球は面白い。まして、試合に勝てば、もっと面白い。今夜は2対1でソフトバンクに辛勝。まことに気分がいい。
2011.4.18(月) スペシャルな音楽、2題
仙台の菊地昭典君から、「今年も『とっておきの音楽祭』をやる」という決意表明のメールをもらった。明日、プレスリリースをするとのこと。「被災地である仙台そして宮城で、被災者である私たちが、今すべきことはなにか。甚大な被害をこうむった東松島市、南相馬市の仲間たちを応援・支援したい」ということが、開催する原動力になっている。条件が整わないし、問題が山積している、開催への批判もあるだろうと、菊地君も悩んだようだが、最後には、「開催中止とか延期としたら、一生悔やむだろう」と決断したという。それにしても、今回、大震災の被災状況の中で、よくぞ開催の決断をしてくれた。史上最多の270団体以上が参加予定であるというから、すごい盛り上がりになるだろう。6月5日(日)の開催、私もぜひ駆け参じたいが、病後の回復状況から、自粛せざるを得ないのが、なんとも残念である。
今日は、もうひとつの報告があった。映画「幸せの太鼓を響かせて〜INCLUSION〜」のDVDが届いた。「職業を持ちたい、家族を持ちたい。普通のことなのに、遠い夢だった。知的障がいがありながら、全国2位に輝いたプロの和太鼓集団の感動の記録」という説明がついたこの映画は、スペシャルオリンピックス日本を立ち上げた細川佳代子さんが製作総指揮をとって作られた。長崎県のコロニー雲仙の卒業生を中心にして活動している瑞宝太鼓が主役である。「とっておきの音楽祭」にも、何度も出演している。この映画は、5月28日(土)に角川シネマ新宿、梅田ガーデンシネマを皮切りに全国ロードショーを展開する。ご縁があって、この映画の上映を進める会の代表になった。上映前に、見ておいて欲しいということで、DVDが送られてきた。素晴らしいドキュメンタリーである。最後の瑞宝太鼓の演奏のところでは、大きな感動を呼ぶだろう。
2011.4.17(日) 散歩はほどほどに
日曜日はいつもよりゆっくり起き出して、TBSテレビ「サンデーモーニング」を見る。あいかわらず、大震災と原発事故が主なるトピック。そんな中で、スポーツコーナーでは楽天イーグルスの躍進が好意的にとりあげられているのは、ファンとしてはうれしいことである。
散歩とウオーキングの間ぐらいの感じで15分+15分。「がんばる・鍛える・目標達成」から、「無理せず・楽しむ・続ける」に方針転換したい。今日もその線に沿っての散歩。ともかく、続けることが大事。そのためには、楽しくやること。人生もそのとおり。
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