浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記 11月第3週分          

2011.11.19(土)

「ウエークアップ」出演    

 読売テレビの「ウエークアップ」に出演。病気からの復帰後、前回10月22日の出演以来2回目である。ご一緒のゲストは、木場弘子千葉大学教育学部特命教授、橘木俊詔同志社大学教授、鈴木亘学習院大学教授、湯浅誠貧困ネットワーク事務局長(福井放送スタジオから)である。橘木さんとは、私の病気入院の少し前、同志社大学のシンポジュウムでご一緒して以来である。私の病気のことを心配してくださり、今日は再会を喜んでくださった。今日の話題では、生活保護の受給者数急増の問題がメインであった。なかなかコメントはむずかしい。私は生活保護の前の「予防」として、正規社員の流動性なき雇用こそ見直し、非正規雇用を取り入れるなどの「ワークシェアリング」の必要性を強調した。

 短い時間のコメントでは、真意が伝わりにくいのは、コメンテーターの宿命であるから仕方がない。それでも、この番組は特別で、辛坊治郎さんの見事な捌きで、各コメンテーターの意見を的確に引き出してくれるのがありがたい。

 横浜に帰ってきたら、強風を伴う雨が降っていた。新横浜駅に人が多いのは、日産スタジアムでJリーグの横浜マリノス対名古屋グランパスの試合があるから。こんな天気の中でゲームをする選手も大変だが、観客はもっと大変だろう。横浜の家では、雨が降っても、「♪悲しき雨音」も、「♪シトシトピッチャン」も、ふだんは聴こえないのだが、今日は雨が窓を打つ音が不気味に響く。ちょっとした晩秋の嵐である。


2011.11.18(金)

「別刊朝日新聞」で対談   

 朝10時過ぎ、散歩で岸根公園を目指す。岸根公園の様子が、今までと違う。散歩やジョギングの人はおらず、そのかわりに、保育園、幼稚園、小学校の生徒たちが、公園の中で遊びまわっている。週日の昼間に、散歩しているのは、私のような、時間に余裕のある人しかいないことに、改めて気がついた。日が出ていないので、寒々とした景色だが、気温は高い。散歩日和ではある。そんな中、今日は31分の散歩であった。

 昼は、CSの「朝日ニュースター」に出演のため、神宮前のBS朝日へ。「別刊朝日新聞」という番組で、坪井ゆづる論説副主幹との対談である。テーマは、大阪のダブル選挙について。坪井さんは、私の知事時代に宮城県に勤務していたし、その後も、地方分権関係の取材で何度もご一緒して、お互いに気心も知れている仲である。何の打ち合わせもしないままの、ぶっつけ対談だが、54分の放送時間はあっという間に過ぎてしまった。結構中身の濃い議論になったと思う。CSの番組だから、視聴率としては、ごく低いだろうが、視聴質は高いだろう。熱心な視聴者に見ていただければ幸いである。

 番組出演を終えて、そのまま東京駅へ。明日の読売テレビ「ウエークアップ・ぷらす」に出演するので、大阪前泊である。新幹線利用の際に、いつも楽しみにしている富士山は、半分から下の稜線しか見えなかったが、それでも、それなりに満足。稜線の美しさだけでも、富士山を眺める価値はある。


2011.11.17(木)

フィランソロピー協会の理事会に出席    

 朝から、雲ひとつない青空が広がっている。青空にだまされてはいけない。気温はまだ低いし、風もある。朝食を済ませて、満を持して、10時過ぎに散歩に出た。期待どおり、気温上昇中、日が差しているところは、ぽかぽかと暖かい。そんな中を、岸根公園のひょうたん原っぱのところまで歩いた。原っぱをぐるり回るのは、もう少し散歩の実績を踏んでからにしよう。公園の中は、自然が一杯という感じで、気分がいい。気分がいい散歩を31分で終了。

 午後から、フィランソロピー協会の理事会に出席のため、霞ヶ関ビルへ。協会の会長でありながら、病を得てから、ここまで理事会は欠席が続いていた。大手町の協会事務所にも、行っていない。久しぶりの理事会出席に、他の理事の方々から、「復帰歓迎」の言葉をかけてもらった。「病気回復、おめでとう」の意味もこめられている。理事会に欠席している間に、3.11の大震災があり、協会として、被災地への救援やボランティアの育成などに、大活躍であった。理事会の中で、そういった報告が、高橋陽子理事長から詳細になされた。大震災への対応を契機に、フィランソロピー協会の役割と認知度は、飛躍的に高まった。これから、新しい段階に飛躍していかなければならない。会長として、何ができるだろうか。


2011.11.16(水)

寒くなった    

 朝の最低気温が9℃。寒くなった。こんな日は、歩くのは昼間がいい。午後から散歩に出ようとしたら、曇ってきて、風も出てきた。妻から「寒くなったよ」の声をかけられたが、「散歩だめ」とは言われなかったので、颯爽と出て行く。歩き始めたら、身体も暖まり、寒さは感じない。むしろ、散歩にはちょうどいい日和と思いつつ、25分の歩きを終えた。この調子、この調子。

 来週は、授業が開講されないが、2週間先の授業のレジュメ作成に取り掛かった。前回の授業で提出された学生からの質問に、丁寧に答えるものだから、結構時間がかかる。次回の「市町村合併と道州制」についてのレジュメを完成できずに、本日の作業を店じまいした。残りは明日で完成させる。まじめな受験生みたいな生活だな。

 タレントの猫ひろしさんが、ロンドンオリンピックでのマラソンのカンボジア代表を目指して走った東南アジア大会男子マラソン(インドネシアのパレンパン)で、5位に入った。カンボジア選手唯一の出場だから、「国内1位」ではあるが、記録は2時間37分39秒で、五輪出場標準記録の2時間18分00秒には遠く及ばない。カンボジア政府の勧めもあって、猫さんはカンボジアの国籍を取得したということだが、なんかすっきりしない。オリンピック出場のために、国籍を取得することにひっかかる。そんなことで、国籍を変更するとは、国籍をなんと心得ているのかと言いたくなる。いろいろ条件があって、猫さんがカンボジア代表に選ばれるかどうか、わからないが、仮に五輪切符を手にしたとしても、それを「快挙」とは呼びたくない。

 夕方6時半から、ネットで、仙台の「ラジオ3」を呼び出して、「シローと夢トーク」を聴く。このところ、毎週水曜日のこの時間に放送しているのだが、毎回、聞き逃している。今日は、時計にアラームをセットして待っていたので、聴くことができた。自分がDJをしているのを、わざわざ聴くこともないのだが、DJ部分と曲の演奏を編集でつないでできた番組の完成品はラジオで聴くしかない。今日、改めて聴いて、私のDJはとちりまくっているのがわかった。恥ずかしい。それにしても、佐藤研さんの編集は見事だなと感心した。


2011.11.15(火)

ザック監督、初の敗戦    

 朝一番で、近所の美容院へ。9月に髪をカットして以来なので、少ない髪だが、生えそろい方がみっともなくなっている。カットしてもらって、毛先はそろったが、見栄えは劇的には変わらない。そもそも、髪の毛が少ないのだから、見栄えをよくするにも限界がある。病気になる前、髪の毛が豊かだった頃は、カットは、横浜そごうの6階「資生堂」の鈴木君と決まっていた。次回は、鈴木君にカットしてもらおう。

 髪の手入れを終えて、そのまま散歩へ。曇り勝ちの天気なので、早朝の気温からあまり上がっていない。これからの季節、今日のように、少しでも気温が高い日中の時間帯に散歩ということになるのだろう。今日は、その予行演習のようなもの。やはり、朝と昼とでは、空気が違う。ジョギングしている頃も、もっぱら早朝型だったものだから、昼の散歩は、いささかのとまどいがある。

 夕方から、ワールドカップのアジア3次予選、日本対北朝鮮戦をテレビ観戦。平壌国際空港での入国手続きに4時間もかかったり、日の丸や携帯電話などの持ち込みが禁止されたり、試合前から話題満載であった。北朝鮮サポーターで埋め尽くされた金日成スタジアムでの試合は、完全アウェイである。試合は0対1で日本の敗戦。ザッケローニ監督になって、国際Aマッチ17戦目で初の黒星である。北朝鮮の迫力に押されっぱなしだったから、敗戦も仕方がない。何が起こるか、最悪の予想もしていたので、怪我をせず、事故もなく、試合を終えられて、私としては、むしろホッとするところもあった。でも、そういうのは、変だよな。


2011.11.14(月)

多彩なゲストがやってくる    

 慶応大学SFCへ。一時期、電車通勤をしていたが、その翌日発熱した経緯があり、「しばらくはタクシー通勤に」と家族からも勧められた。ということで、今日は行き帰りタクシー利用であった。

 2時限には、地方議会議員をゲストに迎えての「地方自治論」の授業。演壇に並べる椅子と机を調達して、教室に運ぶなどの手伝いはSA2人に汗をかいてもらった。出席は、壷田重夫根室市議会議員、伊藤友則香取市議会議員、佐藤知一神奈川県議会議員と高沖秀宣前三重県議会事務局次長の4人。限られた時間ではあったが、各ゲストからは、議員活動の生々しい報告があり、学生はとても興味を持った様子であった。的確な質問も学生から出され、議員は真摯に答えてもらったのは、ありがたいこと。遠来のゲストの皆さん、ありがとうございました。

 4時限の福祉研究会のゲストは、藤堂栄子さん。2年前にもゲストでおいでいただいた。藤堂さんは、ディスレクシアとして、生き易いこと、生きにくいことをわかりやすく説明してくれた。ディスレクシアは、特別に高い能力を示す分野もある一方で、音読ができない、筆算が不得意、忘れ物が多いなど、ちょっとしたところにつまずき、生きにくさがある。周りも、そのことを理解し、ちょっとした援助をすれば、ディスレクシアは問題なく生活を送ることができる。学生にとって、「ディスレクシア」という言葉さえ初めて聞くというのが大半。その意味で、新しい知識を得たことの喜びを感じつつ、ゲストの話を聞いたようである。

 来週の授業は全学的にお休み。その期間を利用しての施設見学に、24名の履修者は、出かけることになる。何を学んで、何を考えて、教室に戻ってくるか、楽しみである。


2011.11.13(日)

義務でなく、楽しいから続くもの    

 今朝も、比較的暖かな穏やかな朝である。散歩に出る前に見ていたTBSテレビで糖尿病対策が話題になっていた。やはり、運動は必要、その中でも、散歩が最適と理解した。その声に送られながら、散歩に出かけた。糖尿病対策と考えると、散歩が義務のように思えるが、そうではない。楽しいから散歩する。だから続けられる。何事も同じである。

 日中の半分は、慶応大学の浅野研究会の学生に、障害福祉関係の施設見学を割り振る作業に没頭していた。24人の履修生に対して、14の施設が視察先リストにある。一人最低2施設視察すること、施設には複数で赴くことという条件を満たしながら、日程的に空き時間がとても少ない学生に視察先ごとの割り当てをするのは、とても複雑でむずかしい。学生の希望にも応えるのは、至難の業である。途中からは、ゲーム感覚で、「割り当て案」の作成にあたっていた。

 日中の残り半分は、「シローと夢トーク」の番組づくりに没頭していた。仙台のFM「ラジオ3」で放送させてもらっている。まさに、「させてもらっている」という感じで、「エルヴィス・プレスリーの曲しかかけない、エルヴィス・プレスリーの曲の話しかしない」という究極のオタク番組を放送してもらえるのは、私にとって、ありがたいこと以上の僥倖である。今日は、4本分まとめ録り。DJの語りの部分だけを録音して、録音機ごと「ラジオ3」の佐藤研さんに送ると、曲を入れて28分30秒の番組に仕立て上げてくれる。番組づくりは、私にとって、至福のひとときである。散歩と同じ。義務としてなら続かない。楽しいからやっている。そういえば、浅野研究会の視察先割り当ての作業もそうかもしれない。


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