浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記 8月第2週分          

2012.8.11(土)

2回目の歯科治療  

 オリンピック男子サッカー日本対韓国戦のテレビ実況を見る。0対2で日本の敗戦。技術、強さでは、互角だが、韓国選手のやる気、迫力に圧倒された。勝ちたいという気持ちは、両軍とも同じだが、韓国チームについては、勝ってメダルを取れば、選手は兵役免除などさまざまな特典が得られる。必死さに差が出るのも無理もない。李明博大統領の竹島訪問が昨日、8月15日は日本の敗戦の日、韓国の光復節(独立記念日)だ、プレイしている選手の念頭にはそんなことは関係ないことだろう。ともかく、因縁の試合に、日本は負け、韓国は堂々の勝利である。韓国チームの戦いぶりを称えたい。

 試合終了を見届けて、すぐに離床。散歩に出れば、すぐに爽やかな気分になる。曇り空だが、気温と湿度が高い。散歩の間に岸根公園のラジオ体操をはさむのは、いつもどおり。夏季巡回ラジオ体操は、東京都台東区からの中継。なぜか、今日は体操でふらつきが戻ってきた。体操を終えての散歩後半は、いつもどおりで、39分29秒の散歩を終える。

 朝食後、近所の宮沢歯科へ。今日が2回目で、前回の左下奥歯に続いて、左上奥歯のコーティングを受ける。どうも、左上奥歯の骨後退が顕著で、冷水で歯が沁みる原因の大半がここらあたりにあるというのが、宮沢歯科医師の見立てである。「2時間は食べ物を摂らないように」との注意を受けたが、その後は食べても、飲んでも、コーティングが取れることはないらしい。「半永久的に有効なのでしょうか」の問いには、「はい、大丈夫です」とのこと。実にわかりやすい説明をしてくださる。施術も確かであり、歯を削る際にも、痛くもなんともない。患者としては、大きく口を開けて、先生の施術をやりやすいように協力するだけ。口を開けながら、横浜線の大口駅前をジョギングで通ったときに、「大口歯科」の看板に気がついて、「素晴らしい名前だな」と感心したのを思い出していた。  


2012.8.10(金)

新宿歌舞伎町駆け込み寺   

 日本時間では未明に行われるオリンピック女子サッカー決勝戦。ぜひともテレビ観戦で応援しなければならない。なでしこジャパンは善戦及ばず、アメリカのスピードとパワーの前に屈した。両チームの勝利への執念が伝わってくるような試合で、そのことが見ているものの心を打つ。よくやった、なでしこジャパン。銀メダル獲得に胸を張っていい。選手一人ひとりが、とても個性的で、前向きで、チームとしての一体感もある。佐々木監督の手腕も高く評価すべきである。お疲れさま。ワールドカップでの活躍に続いて、またも、日本中を熱くしてくれた。

 新宿歌舞伎町駆け込み寺を光子と一緒に訪問。歌舞伎町の繁華なところからちょっとはずれた、いいところにある。事務所というより「オフィス」というのが似合う、小奇麗なところである。奥には、落ち着いて相談に応じられる面談室がある。驚いたのは、常勤のスタッフが7人もいること、女性スタッフ4人がとても素敵なこと。そのほかに、女性の研修生が、この日は2人来ていた。一人は兵庫県三木市から来ている。

 十年の刑期を務めて出所したばかりのMさんも、スタッフとして加わっている。「しっかりやってください」と声をかけさせてもらった。「出所者を雇う」という玄さんのプランが実行に移された。Mさんにとっての、新しい人生がここから始まる。

 私の授業の履修をきっかけに駆け込み寺のことを知った掛泰輔君も研修生である。今日は出番でないので、会えなかったが、玄秀盛さんによると、結婚もしていない彼が、嫁姑の確執の相談に、電話で立派に対応しているらしい。ここでの経験で、掛君の人生は変わるだろう。

 国分町の駆け込み寺を訪問した時には、色紙を置いてきた。本家本元の歌舞伎町駆け込み寺のために、色紙を書かないわけにはいかない。下手な字を気にせず、心で書いた色紙を置いてきた。DV被害者、売春から抜け出したい女性、借金で自殺寸前の人など、どこでも相談に乗ってもらえない追い詰められた人たちが、思い余って駆け込み寺に駆け込んでくる。この暑い夏も、歌舞伎町駆け込み寺は忙しい日々を送っている。色紙には「ここから新しい人生が始まる」と書いた。


2012.8.9(木)

検査結果は異常なし   

 深夜、早朝、NHKBSのオリンピック中継で、女子レスリングの2階級金メダル獲得をライブで確認した。48キロ級の小原日登美のここまでの軌跡は、涙なしでは聞けない。63キロ級の伊調馨の抜群の強さでは五輪3連覇は当然に見える。4連覇も狙える。

 今朝の散歩は、いつもより早めに出発し、ラジオ体操に参加せず、31分27秒で終了した。築地のがんセンターの外来受診の日で、朝の時間、ゆっくりしていられない。

 その外来受診であるが、検査結果の数値では、尿酸値に異常あり。2週間前に6.3mg/dLだったのが、9.1に急上昇していた。正常上限は7.0mg/dLである。尿酸抑制剤のザイロリックの服用を中止したのが1ヶ月以上前。やめた効果が今頃出てきた。よって、今日から、ザイロリックの服用を再開する。念のため、「ビール、納豆は禁止でしょうか」と田野崎先生にお訊きしたところ、「摂っても構わない」というお答えだった。最近の顔や足のむくみについても訊ねたが、原因はよくわからず。クレアチニンは1.10mg/dL(=正常値上限)であり、腎機能が悪くなっていない。ステロイド服用のせいかもしれない。いずれにしても、これで命に関わるようなものではないし、それほど気にすることはない。ということで、今日の診察の結果も、基本的に正常であり、心配ない。次回は2週間後。

 国会の異常事態のほうは、昨夜の野田・谷垣の党首会談により、なんとか治まる模様。「一体改革法案」は、明日成立の見込みである。野党6党が提出した内閣不信任案の採決時には、自民党と公明党は欠席する。不信任案に賛成もできない、反対もできないから欠席というのもおかしなことであるが、これも両党にとっては、苦し紛れのぎりぎりの線だろう。


2012.8.8(水)

のんびり夏休み   

 オリンピック男子サッカー、日本対メキシコ戦は1対3で日本の負け。日本もよく戦ったが、メキシコの強さがそれ以上に目立っていた。残念だが、納得の敗戦ということ。間にテレビ観戦が入る分割方式の睡眠だが、合計睡眠時間は足りている。5時55分起床。これであれば、集団ラジオ体操に間に合うタイミングで散歩に出発できる。

 今朝の気象状況。太陽は雲の中から顔を出さず、紫外線を気にせずに散歩を楽しめる。気温も高からず、風が爽やかに吹き抜ける。このところの風と雨で落ちたのだろう。冬の道ならぬ真夏の道にプラタナスの枯葉が舞う。真夏らしくない爽やかな朝の空気の中で、ラジオ体操を中に入れて、19分+18分の散歩を楽しむ。

 のんびり過ごせる夏休み。午後に来客が1件だけ。福祉関係についての相談で来られた。相談に乗るだけでなく、話がいろいろと広がる。人と話していると、元気が湧いてくる身としては、来客大歓迎である。夏枯れで、あまり日程が入っていないのは、のんびりできていいようだが、そんなのんびりが続くと、体調を崩しそうである。

 のんびり日程のおかげで、甲子園の高校野球の仙台育英対佐賀北戦をテレビ観戦できた。強打の育英の真価を発揮して、8対2で快勝。投手力は抜群というわけではないので、これからどれだけ勝ち進めるか不安はあるが、テレビの前で今後の試合を見守りたい。一試合でも多く、勝って欲しい。


2012.8.7(火)

日本のサッカー、日本の政治   

 オリンピックの女子サッカー、なでしこジャパン対フランス戦を、深夜時間帯にテレビ観戦。日本中、ものすごい数の人が、ライブで観戦していただろう。なでしこジャパン1点のリードでの後半、フランスの怒涛の攻撃にヒヤヒヤさせられた。そのヒヤヒヤもあり、見ごたえのあるいい試合であった。そう言えるのも、勝ったからこそ。ますます日本中が燃える。すっかりオリンピックモードになっている私。ここまでのところ、サッカーに関しては、男女とも日本チームの試合はすべてライブで観戦している。

 いつもより早く離床し、いつもより早い時間に出発したものだから、散歩はラジオ体操の時間前に岸根公園に着いてしまった。時間調整のため、久しぶりに、ひょうたん広場を一周。同好の士が大勢。ジョギング組は、私をどんどん追い抜いていく。その後姿がかっこいい。いつになったら、あの仲間に入れるのだろうか。一周したら、丁度ラジオ体操の始まる時間。今日は、沖縄県浦添市からの中継である。浦添市の仲間に負けないように、一所懸命体操をした。快調である。快調なまま、散歩につなげて、21分+19分で終了。

 昨日は書くのをやめた原稿、今日書き上げた。「新言語学序説」の9月号に「世論調査について」を取り上げた。ネタ切れで、苦し紛れのテーマである。フジテレビの番組収録が若者の議論ということで面白かったので、それと「討議型世論調査」を結びつけて書いてみた。なんとか、締め切り内に原稿を送ることができた。内容はともかくだが、ホッとした。

 オリンピックで熱い戦いが繰り広げられている折に、永田町ではなんとも不可解な戦いが展開されているようである。戦いというほどかっこよくない。駆け引きといったところ。いい加減、日本の政治を前に進めて欲しい。オリンピックでは、外国人から日本のサッカーがいい意味で驚異の目で見られている。日本の政治は、悪い意味で驚異の目で見られていることも、永田町のプレイヤーたちは意識しなければならない。


2012.8.6(月)

3年ぶりの歯科治療   

 曇り空の下、散歩へ。今日のラジオ体操の巡回地は、山梨県富士吉田市。富士山がくっきり見えるところでラジオ体操をしているなんて、うらやましい。こちらは、変わらぬ景色の中で、まじめにラジオ体操を続けている。体操中に、あまりふらつかなくなった。筋肉がついたからというより、体操のコツがわかったから。重心を後ろにかけるとふらつかない。そんなことを会得するのも、継続しているからだろう。17分24秒+15分09秒の散歩。

 今日は、時間の余裕もあり、「年金時代」の連載「新言語学序説」の原稿を書く予定であった。予定は未定であって、しばしば変更がある。夏休みモードの心身状態になっているし、原稿締め切りが10日で余裕があるということもあって、原稿執筆モードにならない。よって、今日は休筆とする。

 夕方は、懸案だった歯科治療に赴く。近所の宮沢歯科は、家族が古くからかかっているところであるが、私は初めて。「よくなったのですね。よかったです」と先生に迎えていただいた。私の病気のことは、先刻ご存知である。冷たいものを摂ると奥歯が沁みると訴えると、患部を見て、すぐに原因(老化による歯骨の沈下)を指摘していただいた。ATLの病後であることを考慮すれば、出血を伴う治療法は採れないということで、患部にコーティングをするという方法が採用された。奥歯4箇所を順繰りに、コーティングを2,3回重ねて治療することになる。次回は、5日後に予約を入れた。暇であり、体調もいいから、こういった歯科治療ができる。ありがたいことである。「歯磨きはきっちりやられていますね。全体的にきれいです」とほめてもらったのもうれしいことだった。

 夜は、早めにいったん寝て、深夜のなでしこジャパン対フランス戦をテレビ観戦するつもり。昨日のフジテレビの番組収録では、東京オリンピック招致に反対の立場でコメントしたが、オリンピックでの日本の活躍ぶりには熱狂する自分がいる。


2012.8.5(日)

「お台場政経塾」の収録   

 2週間前から、パソコンの調子が悪くて、メールの受発信に難儀していた。「困った時の峯岸君」が、昨日、自宅に来てくれて、ちょっちょっと触ったら、30分でトラブル解消。見事に直してくれた。峯岸君は、私の研究会OBとして「課外授業」に参加する時間に間に合った。いつもながら、ありがとう峯岸宗弘君。

 午後から、フジテレビへ。報道特別番組「お台場政経塾」に出演。「賛否が社会を二分する政策課題について、20〜30代の100人の塾生たちが真剣に熟議、討論する」という番組である。私が反対派講師として出演した番組のテーマは、「東京オリンピック招致」である。

 番組冒頭に、塾生は「賛成」、「反対」により、座り位置を選ぶ。その結果は、賛成がかなり多かった。その後、議論、討論、講師の解説などがあって、塾生は座り位置を選び直す。番組の中身を今からバラすわけにはいかないので、座り直すたびに反対派が増えたということだけにしておこう。子どもっぽい反応であるが、反対派講師としては、解説のおかげで、これだけ反対派を増やしたぜといばりたくなる。

 これは、討論型世論調査の手法である。100人の若者たちの意見発表が素晴らしい。「最近の若者の言語能力はひどい」、「若者は政治に関心がない」ということを嘆いていた私であるが、見事にそういった見方を裏切られた。それも含めて、いい番組である。放送は、8月17日(金)25:05〜、フジテレビ。

 帰宅して、オリンピックの女子マラソンを見た。日本勢では、木崎良子の16位が最高。アフリカ勢の走りとは、モノが違う、格が違うということを見せつけられた。シドニーで高橋尚子、アテネで野口みずきが金メダルを獲った頃は、アフリカ勢は本気でなかったのだろうか。これからしばらくは、マラソンでは日本勢はメダルが遠いだろう。


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