浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記  5月第5週分           
2013.5.31(金)

梅雨の合間に  

 梅雨の晴れ間。梅雨入りしたばかりで、中休みとはこれいかに。梅雨とは無縁の爽やかな青空の一日。朝は、爽やかな散歩とラジオ体操から始まる。気持ちいいっす。

 サッカーは、日本代表が格下のブルガリアに完敗。勝って、本番のオーストラリア戦にはずみをつけようというのが、裏目に出てしまった。一方、2020年のオリンピックで実施される残り一つの競技の最終候補に、レスリングと野球・ソフトボールが残った。レスリングは残ってあたりまえなのに、IOC理事会の選考結果が出た時に関係者が大喜びしている様子が、なんだかしっくりこない。

 同じ場所で、2020年オリンピック開催地の招致活動プレゼンテーションがあった。猪瀬直樹東京都知事をはじめとするメンバーが熱弁をふるった。熱意はわかるが、是が非ともという必死さには、見ているこちらが息苦しくなる。

 是が非ともという必死さが、腰砕けになってしまったのが、大阪市議会。橋下徹市長に対する問責決議案が、ぎりぎりで公明党の同意を得られずに否決された。決議が通ると、市長は辞職し、出直し市長選になるぞという脅しにはめられて、別案提案に逃げ込んだ公明党は、みっともないことになった。それでも、橋下市長と市議会との対立構図は、「慰安婦発言」での混乱によって、ますます深まる。大阪都構想、水道事業の統合、地下鉄民営化などの懸案はどうなるのだろう。他人事ながら、気になるところ。

 昼に、羽田空港から札幌に帰る小山内美智子さんと会食。空港内の中華料理の店にふらりと入ったら、窓際のゆったり席が確保できた。車椅子での利用にもぴったり。梅雨の合間のいい天気で、スカイツリーがはっきり見える。景色を眺めながら、話が弾む。去年の出版記念会にも同行していた秘書の長谷川さんが、自分の分と小山内さんの分の食事を手際よく進める。来月還暦を迎える小山内さんが、仕事の大変さにもめげず、がんばっている姿に、こちらも元気をもらう。


2013.5.30(木)

梅雨入り  

 関東地方が、梅雨入りとのこと。風薫る五月、爽やかな五月に梅雨は似合わない。受け入れたくないが、気象異変に文句をつけても仕方がない。雨模様という天気予報を信じて、今朝も散歩に出ずに、寝床でくすぶっていた。

 午後から、公益法人「日本フィランソロピー協会」の第13回通常理事会が三田の「BDK仏教伝道センタービル」3階の会議室にて開催。2月に、ここの2階の中華料理の店で慶応大学定年退職の送別会をしてもらったのを思い出した。理事会は、内容豊富の議事をつつがなくこなして、定刻の15時ぴったりに終了。木全ミツ理事から「議長の仕切りはさすがです」と定刻終了をほめられた。

 理事会の前後の時間で、来週月曜日の講演用のパワポイントと配布資料の作成作業をこなす。「神奈川県私立大学連絡協議会」で講師を務める。テーマは「大学における障害学生教育」である。資料送付の締切が今日だったのを失念していて、事務局からの催促に応じて、あわてて作成する仕儀に至った。なんとか、ぎりぎりで間に合ったが、早め早めの準備を心がけねばならないと肝に銘じた。


2013.5.29(水)

神奈川大学での授業  

 神奈川大学での「地方自治論」の授業は、地方議会議員にゲストとしておいでいただく。小川顕正川崎市議会議員、藤野英明横須賀市議会議員、松浦芳子杉並区議会議員、山口ゆう子神奈川県議会議員の4人。いずれの議員も、熱く、堂々と語りかけていた。学生諸君は、「知らない世界を見せてもらった」、「こんなに立派な議員がいるとは知らなかった」などと、出席カードには興奮状態の記述が多数。こういう授業だと、とても面白いという記述もあった。そうはいかないよ。詰まらないかもしれないが、私の授業もきっちり聴講しましょう。  大学の教務から、「レジュメの原稿は、授業の1週間前にお送りください」というお達しがあった。教務で次週の授業のレジュメを印刷してもらうので、早めに原稿が欲しいということだろう。しかし、それは無理である。

 私の場合、レジュメにいろいろ記載する。授業終了時に回収する出席カード180枚分にすべて目を通し、みつけた誤字を名前入りで記載。「出席カードの記述が秀逸なもの」を提出した学生の氏名も記載。提出された宿題にもすべて目を通して、「優秀な出来のもの」の学生氏名を記載する。出席カードに書かれた質問とその回答も掲載する。その後に、来週の授業の内容についての詳しいレジュメを掲載する。

 そんなことが、1週間前に出来上がるはずがない。ということを教務に申し入れたところ、「6日前でいいです」という返答あり。今回は、作成が楽だったので、今日中に送ることができたが、毎回、そうはいかない。


2013.5.28(火)

久しぶりのSFC  

  NHKラジオ「ラジオ深夜便」3時からの「にっぽんの歌こころの歌」は、「ポップス・歌謡歌手で聴く童謡・叙情歌集」である。どんな歌を誰が歌うのか興味津々で、眠気が覚めてラジオに集中する。アンカー(案内役)は語りの上手な森田美由紀さん。1曲目の「花嫁人形」を歌うのは美空ひばり。これで感動してしまう。続いて、「どじょっこ、ふなっこ」の森繁久彌の枯れた味。「ふるさと」の渥美清は絶品である。「月の砂漠」の小林旭はアキラ節で朗々と歌い上げる。「赤い靴」を山崎ハコが歌うと、凄みのある童謡になる。以下、曲目と歌手名だけにする。「この道」(さだまさし)、「あの町この町」(加藤登紀子)、「美しき天然」(島倉千代子)、「波浮の港」(倍賞千恵子)、「朧月夜」(芹洋子)、「夏は来ぬ」(美輪明宏)。あまりに素敵なので、全部書いてしまった。

 午後から、「森さち子研究会」のゲストとしてSFCへ。昼食を生協食堂で摂って、κ21教室に参上。SFCを定年退職する際に、森先生に「一度ゲストとして呼んでください」とこちらからお願いしていた。

 学生は20人ほど。前学期まで私の研究会に属していた小林恵里菜さんは、今学期は森研究会メンバー。同じく出口直己君、石崎遊太君は、今日だけ出席。「障害福祉論」の理論編と実践編をパワポ36枚使って論じる。短い時間に詰め込んだので、学生は理解しにくかったろうなと反省しながら終える。授業終業後、学生6人と森先生とお茶しながら、授業では語れなかった人生についてひとしきり。今日もしゃべりづくめの一日。久しぶりのSFCキャンパス。元気あふれる学生たち、緑あふれるキャンパスに魅了される。


2013.5.27(月)

橋下徹氏の外国特派員協会での会見  

 何となく、朝、5時半に起きる気にならずに、そのまま寝ていた。体温も36.2℃と平熱であるし、どこも具合悪いところもない。「気力充実せず」ということだが、そういう時は、無理して散歩をすることはない。それが長続きの秘訣。今日はそんな日だった。

 日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長が、日本外国特派員協会で記者会見。「ミヤネ屋」で、その途中経過のダイジェストをやっていた。スタジオではコメンテーターがいろいろ意見を述べていた。

 橋下氏は、慰安婦問題に関連して、「外国の軍隊も、やっていた」と答弁する場面があったが、これは余計なこと。実際の発言は、アメリカ、イギリス、韓国と名指しである。名指しされた各国にとっては、笑ってやり過ごせる発言ではない。何らかの厳しい反論はなされるだろう。弁解するだけでなく、さらに踏み込むのが傷口を広げることになるのに、気がつかないのだろうか。正論だからいいだろうと思っているとしたら、政治的にはまったくナイーブ(「未熟」の意)な振る舞いである。

 「政治的にどう責任とるのか」の質問に、「政治家の責任は選挙で信を問うことだ」と回答をしていたが、政治的責任とは、選挙でどうこうとは、関係ない。参議院選挙で維新の会が大負けすれば、代表を辞任することを示唆しているのかもしれないが、それは対内的な引責であって、政治的責任の取り方ではない。これは、勘違いというより、選挙で信任されれば、免責されたことになると言いたいだけのことだろう。

 「問題あり」と感じたところは、以上の2点である。どなたかのコメントで、「記者会見は、大失敗になるか、大成功になるか、どちらにもなりうる」というのがあった。私も同じ思い。会見が吉と出るか凶と出るかは、外国メディアなどがどう反応するかによる。明日以降の動きが気になる。


2013.5.26(日)

元気な高齢者  

 曇り空の下で散歩とラジオ体操。ラジオ体操に集まる人たちを何となく見ているうちに、私より年長らしい人が6、7割という粗い統計が出来上がった。つまり65歳以上の高齢化率が60%以上ということである。「老人ラジオ体操」に集う人たちは、(私を含め)みんな元気一杯である。ラジオ体操会場を見ていると、「高齢化社会は怖くない」という気持ちになってくる。

 とびきり元気な老人が、エベレスト登頂を果たして下界に戻ってきた。三浦雄一郎さんの快挙は、私のような「高齢者一年生」に勇気を与えてくれる。エベレストに登ろうとは思わないが、80歳でも何かをやり遂げる目標を持とうという気にさせてくれる。記者会見では、少し疲れた様子だったが、ある程度休んだら、また何かに挑戦しそうな雰囲気である。


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