浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記 7月第3週分           

2013.7.20(土)

「性を語る会」でのシンポジウム

 今朝も暑すぎない気温。すんなりと散歩にでかける。ラジオ体操は、今日から夏休み巡回が始まり、東京の中野区からの実況に合わせての体操を楽しんだ。このぐらいの気温なら、散歩もラジオ体操も何の苦もない。こういう日が続いてくれるといい。

 昼から、アーニホールでの第104回「性を語る会」シンポジウムに出かける。104回30年近く続いている由緒あるシンポジウムである。私は厚生省生活課長時代に参加して講演をしたことがある。「買う男、売る女」?というタイトルのシンポジウムだった記憶がある。当時は、婦人保護の仕事を担当していた。北沢杏子さんが主宰するシンポジウムで、北沢さんのライフワークである性教育の問題関連である。

 北沢さんとは、15日(月)の共生社会を創る愛の基金のシンポジウムで20年ぶりにお会いした。このアーニーホールに来るのも20年ぶりである。今日のテーマは「知的障害、発達障害児・者と学ぶ司法と福祉の連携」である。先日のシンポジウムと同趣旨の「罪に問われた障害者」の問題を論じる。私の前には、ダウン症の青年押田清剛さんが主役を演じる映画「39窃盗団」の監督、押田興将さんたちのお話。同姓でわかるように主役の押田清剛さんは、監督の弟。この話も面白かった。  シンポジウムが終わって、ラーメン屋さんでの懇親会にも顔を出して帰宅。いろいろと学ぶことが多い一日だった。


2013.7.19(金)

気分を害する不愉快な事件

 朝、青空から太陽が射しているが、暑さはあまり感じない。気温23℃、熱帯夜の基準である25℃に達しない朝は、散歩に支障がないことを身体で実感する。いつもどおりのペースで歩き、ひょうたん原っぱも1周。ラジオ体操をこなして帰宅しても、疲れはなし。気分も爽快。しかし、帰宅してすぐに水分摂取をしなかったのは、手抜かりだった。案の定、光子にとがめられた。熱中症の心配と昨日の田野崎先生からの注意事項を指摘された。気分がへこむ。今後の反省事項である。

 「私の選ぶ十冊」シリーズで、本日は、「氷壁」(井上靖)を読了。40年前に一読したのだから仕方がないが、内容はほとんど覚えていない。不確かな記憶では、穂高登攀中にナイロンザイルが切れたのは何故かという謎解きの物語だったのだが、今回の再読では、淡い恋愛の匂いが立ち籠める小説という印象である。ベスト10に選んだ作品だけあって、再読してもとてもいい小説である。

 毎日のように、異常な殺人事件の報道がある中で、広島県呉市の灰ケ峰に女性の遺体が遺棄された事件の異常さは、突出している。死体遺棄容疑で逮捕された7人には、犯行を反省している様子が見られない。7人の中には、犯行時に初めて会ったというのもいる。16歳の女子が接客業で月に100万円の売り上げというのも異常。その売り上げ金の配分をめぐってのトラブルも、犯行の動機らしい。彼らはこれまでどういった生活を送ってきたのだろう。これからどういう人生を送るのだろう。せっかくいい小説を読んで、いい気分になっているところに、こんなことで、いやーな気分になる。


2013.7.18(木)

がんセンターの受診

 築地のがんセンターにて定期受診。血液検査の結果は、クレアチニン1.25(正常値上限1.10)を除いて、異常なし。この腎臓機能の成績不振は、今回だけでない。薬の副作用もあるが、水分摂取も怠りなく。田野崎先生からは、注意を促された。これまで以上に水分摂取に心がけるよう、何回目かの決心。次回8月7日の受診時には、成績良好にもっていかねばならない。

 診察とは別に、アンケート調査について、黒沢彩子医師から説明があった。移植後の日常生活や社会生活、心身の状況などについての質問への回答が求められている。質問は13ページに及ぶ詳細な内容である。黒沢先生からは、これから患者になる方の移植治療や入院生活の改善に役立てるためのものとの説明があった。そういう趣旨であれば、喜んで協力すべきものである。了解の同意書に署名をした。回答のほうは、今日中にすべて終了である。  


2013.7.17(水)

今学期最後の授業

 雨が降りそうな雲行き、傘を持たずに散歩に出る。幸い、雨にあわずに、散歩とラジオ体操を終えた。湿度は高いが、気温が低いので、身体的には楽である。戻り梅雨とまではいかないだろうが、こういう天気がもう少し続いてくれると、散歩人間(私のこと)には都合がいい。

 午後から、神奈川大学での「地方自治論」第15回に臨む。今学期の最終授業である。最後らしく、これまでのまとめと復習をした。「ここで触れることが試験に出るだよね」と前回までの授業で、「広報」していたからか、前回より50名も多い234名の出席者である。しかも、食い入るような受講態度。毎回こうであったら、よかったのに。

 今学期最後の出席カードには、「とても面白い授業だった」、「今まで知らなかったことを丁寧にわかりやすく教えてもらった」、「今学期履修した授業の中で、一番だった」といった評価が多かったのは、お世辞、お追従だろうと思いつつも、悪い気はしない。「ゲストを迎えた2回の授業が一番よかった」という感想には、複雑な思いではあるが、マイナス評価の記述がゼロだったのは、素直にうれしい。「来学期も履修したい」というのも多かった。よーし、来学期の授業はさらにいいものにしようと、今から張り切っている。

 夜は、今学期SA(student assistant)を務めてくれた小嶋駿君、鈴木勇二君と近くの居酒屋で慰労の宴を催した。「近くの」というのは、我が家から、大学から、両方近いということ。そもそも、今学期初めてSA制度が試験的に導入されたのだから、二人はSA第一号である。こもごも、SAを務めてよかったと感想を洩らす。悪いことなど言うはずがないのだが。二人とも、地方自治体職員希望で、現在、試験の結果待ちである。なんとか合格して、いい公務員になってもらいたいというのが、指導教官(私のこと)の望みである。


2013.7.16(火)

期日前投票

 岸根公園のラジオ体操が終わったところで、おばさんたちの会話。「今日は少しは楽ね」、「そうね、暑くないわね」。連日続いた熱帯夜だが、今朝の最低気温は22℃。このところ1週間、散歩もラジオ体操も自粛していたが、今朝は、散歩を再開した。確かに、少しは楽だし、暑くもない。風もあって、気持ちがいい。再開散歩を、いい気分で終える。

 午前中、光子、義母と連れ立って、神大寺区民センターに参議院選挙の期日前投票に行く。歩くのが大変な義母がタクシーを使うのに、こちらも同乗。投票会場は、そこそこ混んでいた。情報では、前回の参議院選挙よりも期日前投票の出足がいいとのこと。安倍晋三首相も、今日、渋谷区で不在者投票を済ましたという。明日の「地方自治論」の今学期最終授業では、「先生は、投票済ました。みんな、投票に行かなきゃダメだぞ」と学生に発破をかけるつもり。


2013.7.15(月)

愉快な一日

  「共生社会を創る愛の基金」第2回シンポジウムが日本教育会館一ツ橋ホールにて。「罪に問われた障がい者」支援するために、村木厚子さんが勝ち取った国家賠償金を元にした「共生社会を創る愛の基金」が立ち上がった。司法と福祉の連携、厚生労働省と法務省の連携。弁護士が活躍し、検察が変わり、裁判官も変わろうとしている。刑務所を出所した障がい者の社会復帰支援のための地域生活定着支援センターが47都道府県すべてに設置された。短い期間に赫赫たる成果を上げている。

 9:30から17:00までの長丁場だが、非常に中身が濃い、情報満載で、元気が出るシンポジウムだった。私は前回に続いて、閉会のことば要員である。たった5分のこの挨拶が楽しみで、最後まで残る参加者が多い。(嘘です) 「参議院選挙の最中です。アベノミクスだ、憲法改正だ、国会のねじれだ、決められない政治だといろいろ叫んでいるが、ここにこそ政治がある。ここから世直しが始まる。ここに集まった皆さんは、世の中の無知・無理解という敵と戦う仲間だ。来年の第3回は、さらにお仲間を誘って、大きな輪をつくりましょう。ありがとうございました」というのが、閉会の挨拶の骨子。この挨拶で勇気をもらった人が多い(らしい)。次回も閉会挨拶要員でがんばろう。

 17:30からの懇親会は30分で失礼するつもりだったが、村木厚子、太郎夫妻、田島良昭、大熊由紀子、大塚由紀子、野沢和弘、荒中、松友了などなど昔の仲間のほかに、但木敬一元検事総長も出席している。久しぶりの仲間との話が尽きず、長居をしてしまった。そのうちに、次々とスピーチが始まって、これがまた面白い。さらに長居をしてしまった。シンポジウムに続いての懇親会も含めて、実に愉快な一日だった。

 愉快な一日は、帰宅した直後に、楽天イーグルスがオリックスバッファローズを1対0で破ったのを確認することで、さらに愉快な一日になった。オールスターまでの前半戦をパリーグ首位で折り返すことは確実である。設立9年目にして初めての快挙となる。


2013.7.14(日)

暑い中の「ぷれジョブ」月例会

 暑い。そんな中、長後駅前のビル3階で「ぷれジョブ藤沢」の月例会。冷房設備のない部屋で、窓を全開しているので、小田急線の電車が通るたびに、発言が聞こえなくなる。既実施4件と実施予定3件のジョブワーカー、ジョブサポーター、協力事業所に加えてオブザーバーが5、6人出席で、部屋は30人の熱気でさらに暑い。暑さにも、騒音にもめげず、現在実施中の4件の関係者の報告がなされるたびに、拍手、拍手。「ぷれジョブ藤沢」全体が熱気にあふれる存在になった。

 ジョブサポーターとして、小林恵里菜、高橋理恵、出口直己の3人のSFC学生が加わっている。私のSFC時代の「障害福祉研究会」のOB,OGである。月例会のビルの1階は古久家長後店。そこに3人を誘って、研究会同窓会の会食。熱いラーメンで我慢大会にしようと思ったが、さすがにその度胸はない。冷やし担々麺を食べながら、近況を語り合う。来月から、定例会の会場は藤沢駅前の「湘南よみうり新聞社」に移る。来月以降も、彼らと会えるのが楽しみである。

 「私の選ぶ十冊」がアマゾンから届いたので、順次、読み出している。今日までに、「柔らかな頬」(桐野夏生)と「クライマーズ・ハイ」(横山秀夫)の再読を了。一度読んだ本なのに、ぐいいぐい引き込まれる。前回読んだ時の昂揚感が甦ってくる。暑さはどこかにいってしまう。


以前のジョギング日記はこちらから



TOP][NEWS][日記][メルマガ][記事][連載][プロフィール][著作][夢ネットワーク][リンク

(c)浅野史郎・夢ネットワーク mailto:yumenet@asanoshiro.org