浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記  9月第4&5週分         

2013.9.30(月)

「出所者居酒屋」プロジェクト

 9月も今日でおしまい。朝の散歩とラジオ体操を終えて帰宅すると、シャワーを浴びて、着替え、血圧測定となる。それを終えると、テレビに集中。7:15から連続テレビ小説「純情きらり」(2006年の再放送)、7:30から「あまちゃん」を見るのが揺るがぬ日程であった。「であった」と過去形で書くのは、あの「あまちゃん」が終わってしまったから。「あの」と書くのは、あの作品が特別だったから。日本中がそう思った。アキ(能年玲奈)、春子(小泉今日子)、夏ばっぱ(宮本信子)、鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)を画面では見られなくなるのが寂しい。こういうのを「あまロス症候群」というらしい。これも日本全国で流行中。それだけ、インパクトのある朝ドラだったということ。

 18:30?20:30日本財団ビルの会議室で「『出所者居酒屋』プロジェクト」のフォーラムで玄秀盛、女性デュオペペの井勝めぐみ・北尾真奈美(敬称略)とともにゲストとして発言。コーディネーターは、加藤秀樹構想日本代表。出所者が再犯を犯さずに社会復帰できるように、「出所者居酒屋」を作ろうという試みについてのフォーラム。テーマが興味深いし、玄秀盛の生き方が面白い。ペペの二人は、この10年間に述べ300回以上の「プリズンコンサート」を続けてきた。役80名の参加者は興味津々である。フォーラム後の懇親会も大いに盛り上がった。実に楽しい夜である。


2013.9.29(日)

朝のラジオの不思議

 朝、5時前に目が覚めて、ラジオをつけたら、畏友寺島実郎さんがしゃべっている。1915年、山東省のドイツ権益の日本への譲渡を含む中華民国に対する「21か条要求」から始まって、1927年の山東出兵へと進む裏には、1902年の日英同盟締結があったことを論じながら、集団的自衛権認容の問題点を解説する。これが東京FMの月に1回の「寺島実郎の世界」。

 5時半で終わって、ラジオのbandをFMからAMに切り替え、ニッポン放送の「くり万太郎のサンデー早起き有楽町」を聴く。番組の中の「菅原文太・日本人の底力」で憲法学者の木村草太さんが、「憲法は権力を縛るもの。その権力側が改憲を言い出したら、縛りを緩くさせようという意図である」、「改憲のハードルを低くするために憲法96条改正を持ち出すのは、大変危険」、「マスコミの世論調査で『あなたは改憲すべきと思うか、思わないか』という質問項目はナンセンス」といったことを話している。そのほか、「集団的自衛権を憲法解釈の変更で認めさせる動きは法律論から絶対無理」、「GHQから押しつけの憲法だからダメというのは感情論であり、理論的でない」などのコメントもあった。

 寺島歴史観、木村憲法論、どちらもとても興味深い。いずれ、お二人の理論を咀嚼して、私なりの憲法改正論議への意見を書いてみよう。それにしても、今朝のラジオは、狙って聴いたものではない。全くの偶然で二つの番組を続けて聴いた。こんなこともあるんだ。

 10時半から、藤沢の「湘南よみうり新聞社」の会議室で「ぷれジョブ藤沢」の9月定例会。8月の定例会のときは、「事故」で使えなかった会議室である。広い、きれい、冷房完備の3拍子そろった素敵な会議室に、机と椅子が30人分以上用意されている。6月までの定例会は、狭い、暑い、うるさい(隣の部屋がダンス教室)の3拍子そろった会議室だったから、夢のようである。現在活動中の6件のプレイヤーとジョブサポーターから今月のお仕事ぶりの報告。報告は、とても興味深い。それぞれ、かなりむずかしいお仕事も含め、確実にこなしている。出席者みんなで、拍手拍手である。  


2013..9.28(土)

諏訪市へ

 朝の散歩の時から、抜けるような青空の秋晴れ。その青空を引き連れて、新宿からあずさ13号で上諏訪まで。中央本線の窓外の景色は、秋の光を浴びて輝いている。

 諏訪市社会福祉協議会での講演のため、出かけてきた。「地域が支える福祉」というテーマである。200人ほどの参加者は、年齢層が比較的高い。それにしては、私のつまらないジョークにも的確に反応してくれる。そういった雰囲気に乗せられて、快調に講演を終える。

 帰りの列車の時間まで余裕があったので、お願いして諏訪湖を見に出かける。介護保険所・所長の山田和成さんが車で案内してくださった。光子ともども、ミニ観光旅行である。帰りの車窓からは夕暮れの空に、富士山の姿がうっすらと見えた。  


2013..9.27(金)

一夜明けて

 一夜明けて、テレビのニュース、報道番組、新聞もすべて「楽天初優勝」を伝えるニュースで埋め尽くされる。散歩の帰りに、コンビニで「日刊スポーツ」を購入。22面に私のコメントが載っている。見出しは「こんなに早く優勝とは思っていなかった」となっていた。それぞれの関係者が、心のこもったコメントをしている。誰もが、いくらでも話したいと思っていることだろう。楽天優勝、本当によかった。

 午後から、神奈川県議会の議員の勉強会で講師を務める。民主党とみんなの党の当選回数の若い議員が20人ほど集まった。「知事から見た県議会」というテーマで、自分の知事時代の経験をまじえて、ホンネを語る。「県議会よ、がんばれ、もっともっとがんばれ」というエール又はアジ演説である。

 勉強会が終わっての懇親会にも出席。一人一人の自己紹介などで、大いに盛り上がった。みんなそれぞれ、変わった経歴を経て県会議員になっている。面白いメンバーである。彼らが県議会を変える中心になれればいいのだが。


2013..9.26(木)

楽天、パリーグ初優勝だ!

 夜、横浜市戸塚区名瀬町にある「久右衛門邸」にて、フランス料理を楽しむ。味も雰囲気も、サービスもとても印象的で、一杯書きたいことがあるが、次の話題に移る。

 楽天イーグルスが、パリーグ初優勝を決めた。レストランから帰宅して、7回からBS NHKで中継を見る。4対3と1点差のところで、田中将大投手が登板。1球目を投げる直前に、ロッテの敗戦を知る。これで田中が西武打線を抑えれば、優勝が決まる。そう簡単には終わらない。1アウト2、3塁、一打逆転負けの場面で、2者連続三振。しびれる場面で、まさに劇的な勝利。星野監督が宙に舞った。まだまだ書きたいが、あとは余韻に身を任せたい。


2013..9.25(水)

神奈川大学での後期の授業開始

 神奈川大学の後期の授業が始まる。前期に続き、「地方自治論U」を担当。使用教室も同じ7ー21教室である。仮の履修学生リストでは履修者279名となっている。実際の出席者は164名であった。前期から引き続きの学生が多い。

 第1回目の授業ということであるので、実際の講義に入る前に、今学期の授業の進め方、成績評価の方法などを説明する。講義は「地方自治とは何か」という基礎的なこと。前期の授業の総括のようなものなので、前期履修者の出席カードには、「忘れていたことを思い出す授業でした」というコメントが多かった。さあ、来週から本格的授業。楽しくやっていこう。

 夜は、横浜駅西口の中華風居酒屋で、慶応大学SFCの「障害福祉研究会」のメンバーと同窓会。タイミング悪かったせいか、集まりがよくない。私を入れて5人のこじんまりとした集まりになった。これはこれで味わい深い。

 そして、今夜の楽天。昨日に続いて、サヨナラ負け。9回まで同点なのも昨夜と同じ。勝てる試合だった。ぼろ負けでないだけに、かえって悔しさが募る。明日以降の試合に期待しよう。マジック2だから、明日優勝が決まる可能性があるのだから。


2013..9.24(火)

「つながる力」の書評

 久しぶりに、「生島ヒロシのおはよう一直線」に電話出演。消費税増税の中小企業への影響ということで話す予定になっていたが、生島さんからは楽天の快進撃、老人の頻尿のことが最初に振られて、なかなか本来テーマにいかなかった。ということもあり、コメント半ばで時間切れ。久しぶりだから、仕方がない。

 電話出演を終えて、すぐに散歩に出かけたら、ラジオ体操の開始に間に合った。気温が低いうえに風も吹いて、久しぶりに涼しさを感じる。

 午後からは、「つながる力」の書評を書き上げた。旧知の下郡山和子さん(仙台の社会福祉法人つどいの家理事長)からの依頼である。副題に「東日本大震災としょうがいのある人の暮らし」とあるとおり、「つどいの家」の職員と利用者・家族が震災被害をいかに乗り越えたかの記録である。それぞれの手記を収載し、下郡山さんの詳細な報告がある。記録としても貴重なものであり、また、読むものに逆境と戦う勇気を与えてくれる。短い書評だが、そもそも本を読んでからでないと書けない。時間がかかる仕事ではあるが、それだけの価値がある一冊である。

 夜は、楽天の試合のテレビ観戦。3対3の同点で9回裏の西武の攻撃に、青山が登板。私たち一家は、抑えとしての青山を全く信頼していない。案の定、連打を浴びてさよなら負け。勝てる試合だったのになあ。「つなげる力」が発揮できなかった。ロッテが勝ったから、マジックは3のまま。明日以降の試合に期待したい。


2013..9.23(月)

バッハ無伴奏ヴァイオリン全6曲演奏会

 今日が彼岸の中日、秋分の日。今日は昼と夜の時間が12時間ずつでぴったりになりそうなものだが、実際は昼の方が若干長いらしい。それはそれとして、「暑さ寒さも」のほうは、ぴったりである。横浜の明日の最低気温は18℃。20℃を下回るのは、この秋初めてである。

 午後から「バッハ無伴奏ヴァイオリン全6曲演奏会」に光子と出掛ける。ラジオ体操仲間の山本悦子さんの紹介で招待券を頂戴した。横浜バロック室内合奏団コンサートマスターの小笠原伸子さんが一人で全曲演奏する。毎年9月に同じ演奏を続けて、今年で10年目とのこと。横浜みなとみらいホール小ホールの440席をほとんど満杯にする小笠原さんのファン(私たちは今日からのファン)がヴァイオリンの技巧だけでなく、バッハの楽曲の深い理解に裏打ちされた演奏に魅了される。全曲演奏には、正味2時間かかる。小笠原さんは、その間、立ちっぱなしで演奏する。動かし続ける腕だって、相当疲れるだろう。その体力にも驚いているのは、私だけではないだろう。いいものを見せてもらいました。聴かせてもらいました。魂が洗われます。ありがとうございました。

 演奏が終わって、急いで帰宅したら、楽天の試合は8回の表、楽天の攻撃中。予告先発が育成選手出身の新人宮川将(背番号90!)でプロ初先発。「どうせ今日は勝てないだろうから」と言いながら、演奏会に出掛けたのだが、なんのなんの、宮川は7回1安打無失点。主力選手を温存してサブメンバーで戦ったのに、5対0で快勝。嶋捕手に代わる伊志嶺忠がプロ初ホームランのオマケ付き。ロッテが負けたから、マジック3。パリーグ初優勝が決まるまで、毎日楽天の試合について書く。  


2013..9.22(日)

2冊同日読了

 6時に家を出る時には曇りがちの天気だったので、折りたたみ傘を持って散歩に出る。ラジオ体操を始める頃には、日が照り始め暑いほどになる。汗をかきながらの体操を終えて、雨傘を持って帰宅する。「暑さ寒さも彼岸まで」、明日までは暑いということ。確かにその通り、日中の暑さは真夏のものである。

 2時からは、家族そろって楽天戦をテレビ観戦。辛島が7回1失点、打線は15安打15点で今日も快勝。「これが首位を行くチームと最下位の差ですね」との解説者のコメントに、ある種感慨を覚える。これでマジックナンバーは5。なんとか、今週中の優勝決定はありそうな気がしてきた。

 昨日、「ホテルローヤル」桜木紫乃著(集英社)と「永遠の0」百田尚樹著(講談社文庫)を読了。単行本は夜のベッド上で読む。文庫本は、車上で読む。ということなので、2冊同日読了ということが起こる。「ホテルーローヤル」は今年度の直木賞受賞作。著者の実家が同名のラブホテルを経営していたということに興味がそそられて読み始めた。ラブホテルに関わる8編の短編からなる。深い感動まではいかないが、なかなかいい文章である。「永遠の0」は再読である。こちらは深い感動で読了。最後のあたりでは、涙をこらえられない。佳品である。


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