浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記   10月第1&2週分         

2013.10.12(土)

仙台二高・一八会

 ラジオ体操の第一体操と第二体操の間に、首の運動が入る。その際のピアノ伴奏は、季節によって変わる。今日の伴奏は「紅葉」(あーきのゆーひーに)。この暑さでは、どうも、季節感に合わない。そういえば、去年の今頃は、「里の秋」が伴奏に使われていたのを思い出した。ついでに、書斎でのバックグラウンドミュージックに芹洋子の「里の秋」をかけていたのも思い出した。思い出しついでに、今日、聴いてみたら、透き通るような声の素敵な歌唱である。

 「透き通るような声」と言えば、今朝5時からのニッポン放送「徳光和夫 とくモリ!歌謡サタデー」で薬師丸ひろ子の曲がとりあげられていた(「我が青春の歌謡曲」)。「カラオケで真似する人がいるけど、こんなふうには絶対に歌えないよね」と徳光さん。「あまちゃん」の最終回近くで、鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)が和服姿で「潮騒のメモリー」を歌う場面がネットで見られる。ものすごくうまい。一節ごとの語尾(というのかな)に情感がこもっている。画面では、聴いている太巻が号泣しているが、私も涙が出るほど感動した。ジェジェジェ。

 夜は、ニュートーキョー数寄屋橋本店で「仙台二高・一八会」総会に参加。偶数月の18日に近い金曜日に開催している定例会とは違って、今回は総会である。19人の同期生が集まった。加藤俊一君の労作で出席者の高校時代のアルバムから抜き出して写真集が配られる。島貫光信君の乾杯の音頭で始まり、安達謙君の司会で出席者全員から近況報告。みなさん、フルタイムの仕事からは卒業して、ちょっとした仕事に加えて、趣味やボランティア活動を楽しんでいる。全員65歳を過ぎているので、「年金暮らしです」。和気藹々の中に、総会を終え、最後に高校時代の写真集の並び順に47年後の本人が並んで記念撮影。楽しい会だった。


2013.10.11(金)

むずかしい研究会

 夜来の雨が朝方まで残って、散歩は中止とした。その雨がすっかり上がって、昼前には青空と陽の光が戻ってきた。その光がすこぶる強い中、日比谷公園内を歩いていた。14時から第5回「広域的行政課題への対応と地方政府体系のあり方に関する研究会」に出席のため、公園内の日比谷公会堂に隣接する市政会館を目指していた。暑い。

 今日のテーマは「広域連合の有効性と限界」というもので、滋賀県、京都府、鳥取県、岡山県、長岡市の担当者からの発表ののち、ディスカッションになる。研究会の第1号委員(学識経験者)では、座長の新藤宗幸先生と私だけが出席。広域連合は道州制の代替案かそれとも道州制へのステップなのか。広域連合は国の出先機関の地方移管の受け皿としての意味しかないのか。一般の傍聴者がいたら、何のことやらチンプンカンプンだろう。議論している我々でさえ、混乱してしまうようなテーマである。例によって。「道州制はまちがっている。意味がない」という新藤先生の言葉でお開きとなる。


2013.10.10(木)

定期受診、異常なし

 1964年10月10日、東京オリンピック開会式は抜けるような青空の下で行われた。それから49年後の10月10日の岸根公園にも、青空が広がる。「あんたはどこの老人会だったっけ」、「俺は港北の老人会だ」、「この頃小林さんの姿見ねえな」、「ああ、もう足が弱くなったようでな。なにしろ90歳だからな」。青空の下では、こんな会話が広がる。私なんか、ここでは「若手のホープ」として期待されている。楽しいラジオ体操の仲間たち。

 今日は、がんセンターでの受診である。クレアチニンの値が1.12と高めである。「これからも、真面目に水分摂取に努めます」との決意表明をして、田野崎隆二先生には納得してもらった。その他は、異常なし。「これからも十分注意して生活するように」という言葉をいただいて、診察を終える。病院を出て、久しぶりにおそばの「成富」で昼食。私は穴子天せいろ、光子はほたて天せいろをいただく。そばはかためでいい味。揚げたての天ぷらも美味。納得して店を出る。

 帰宅して一休みしてから、次回の授業のレジュメとパワポイントを完成。結構な力仕事である。なんとか出来上がってほっとする。


2013.10.9(水)

大学講義後に気がつくこと

 午前中、東京ビデオセンターの小林麻衣子さんと内藤瞬さんが来宅。NHK・Eテレの「リハビリ・介護を生きる」番組制作にあたっての事前説明である。スタジオ撮りは11月6日であるが、放送日は未定。私はゲストとして、病後の過ごし方について話す。そこで流すVTRのロケ場所として、岸根公園での散歩とラジオ体操、神奈川大学での授業、ぷれジョブ藤沢の定例会が候補であがった。番組は30分弱だから、話すこと、流す映像も限られているが、面白そうではある。

 午後からは神奈川大学での授業。「自治体における情報公開の意義」について、熱弁をふるった。情報公開の自治体不正を糺す一面を強調し過ぎた感があり、学生の「リアクション・ペーパー」の記述を読んで反省。次週の授業で、少し補足説明をしないといけない。今回も、「リアクション・ペーパー」の効用を実感した。学生が、私の講義内容をどんなふうに受け止めたのかがよくわかるので、説明ぶりを微調整できる。今日は、教室で学生に発言の機会はなかったが、ペーパー上での発言も「双方向性の講義」と言える。こういう講義が好きだ。


2013.10.8(火)

歌舞伎座再訪

 義母、光子、私の高齢者3人で歌舞伎の観劇。午前の部の「義経千本桜」。客席は高齢者で一杯。女性が9割近い。同時解説を聴きながらの観劇は、見どころも説明してくれるので、歌舞伎初心者の私にもよくわかる。とは言いながら、台詞はよく聴き取れないし、浄瑠璃は全然聴き取れない。それでも、舞台のきらびやかさ、役者の動きの美しさには感激する。休憩を入れて4時間の舞台は見るだけで疲れる。役者はもっともっと疲れるだろう。

 帰宅して、昨日の続きの「新言語学序説」11月号の原稿を完成する。いつもは、締切の1週間前には送っているのだが、今回は2日前。「内容はともかく、早いのが取り柄」ということも言えなくなりそう。

 夜は、楽天対オリックス戦をテレビ観戦。パーリーグ優勝を決めてから、田中将大投手で1回勝っただけで、4連敗中の楽天としては負けられない一戦である。田中投手が投げるときは、打線が好調。大量点の援護もあり、田中は今日も勝ち投手となる。シーズン中の登板は今日が最後だろうから、24勝0敗というとんでもない成績でシーズンを終えることになる。すごいことである。


2013.10.7(月)

むずかしい委員会出席

 秋の涼しさに合わせた服装で散歩に出たら、結構蒸し暑い。「今朝はやけに暑いね」、「そう、湿度も高い」という岸根公園での会話。そういえば、世界体操の種目別の床で白井健三選手が金メダルを獲得したが、彼は横浜の岸根高校2年生である。岸根公園から800mのところにある高校である。今度行ってみよう。

 予定が立て込んで、執筆できなかった「新言語学序説」11月号の原稿にやっと着手できた。途中、いろいろ雑事も入って、午後の日程に出発するまでに完成できなかった。その日程とは、厚生労働省の「造血幹細胞移植推進拠点病院選定委員会」に出席して、各病院からヒアリングをすること。9病院にまで絞られたものから、3病院を選定するという作業に関わる。それぞれの病院からの説明は、いずれもとても立派な実績を示すものであり、各病院ごとに評点をつけるのは容易ではない。その容易でない作業をなんとかこなして、18時に厚生労働省から退出。今日は同僚委員との会食はなしにして、まっすぐ帰宅することにした。


2013.10.6(日)

瑞宝太鼓

 札幌からの帰り道、途中で鶴見公会堂で開催の「幸せの太鼓を響かせて」上映&瑞宝太鼓の演奏会に寄る。鶴見駅を降りたところで、細川佳代子さんとばったり。広島からの帰り道の細川さんも、我々同様、途中からの参加である。映画のプロデューサーとして、映画と太鼓のパフォーマンスの間に、いつもどおり素敵なスピーチをなさった。いつ見ても、溌剌として美しい細川さんに魅了される光子と私。

 瑞宝太鼓は、とてもとても素晴らしかった。映画で「主演」の岩本友広君は、団長らしく落ち着きが出てきた。「イケメン」川崎拓也君は、太鼓の腕がかなり上がった。山下弾君はすっかり自信をつけての舞台。そして「天才」高倉照一君のパフォーマンスは神がかっている。太鼓のテクニックに加え、横笛の腕前も格段に上がった。舞台を終えて、女性ファンに囲まれて、写真を撮られている姿も堂々としたものである。

 太鼓の演奏が終わり、再び細川佳代子さんが登場。映画の監督をした小栗謙一さんと私が呼び込まれて、それぞれ挨拶をさせられた。私は、1987年、瑞宝太鼓がコロニー雲仙のクラブ活動で始まった頃からのファンであることなど、瑞宝太鼓とのご縁を少しばかり語らせてもらった。会場には、私が誘ったぷれジョブのメンバー7人、神奈川大学のSAの鈴木勇二、小嶋峻の両君、ラジオ体操友だちの山本悦子さんたち仲間3人の姿があった。それぞれ、太鼓の演奏に感激の様子だった。お誘いした甲斐があったというもの。


2013.10.5(土)

札幌での講演会

 札幌へ。小山内美智子さんからのお誘いで、「地域が支える福祉」の講演をする。札幌市生涯学習センター「ちえりあ」には200名近くの方が参加してくれた。横井寿之さん、前沢政次さんなど、懐かしい顔も何人か。大変熱心に聴いていただいたので、こちらとしても満足。来た甲斐があったというもの。講演会の後は、宿泊のホテルの35階レストランで、素敵なフランス料理の会食。ご一緒したのは、アンビシャス施設長の小山内美智子さん、アンビシャス理事長の沢口京子さん。小山内さんとは50年近い仲間である。小貫さんはアンビシャス副施設長、小山内さんの秘書の長谷川さん。それに我々夫妻。今日は光子の誕生日であることを食事の途中で明らかにしたために、みんなにお祝いしてもらう形になってしまった。昔話から、現在のアンビシャスの運営上の悩みなど、話題があれもこれも、とても愉快な会食となった。何からなにまで、すっかりお世話になってしまった。  


2013.10.4(金)

秋の日に歯科終了

 急に涼しくなった朝。散歩もラジオ体操も、このぐらい涼しい方が身体は楽。ラジオ体操の仲間の服装が、半袖から長袖に変わった。まだ半袖でがんばっている人がちらほら。元気だなあというか、気温の変化に鈍感なのかなあ。すっかり秋の風情。明日は北海道である。涼しさを通り越して、寒さが待っているかもしれない。

 午前中、宮沢歯科で仕上げの治療。2本の歯をブリッジすることで、奥歯が揺らがなくなった。延べで4日かかった行程であるが、痛みを全く感じずにすべてを終えた。「いい歯をしてますから、これからもしっかりお手入れを」と先生に言われた。改めて歯磨き励行、歯間ブラシ併用の誓いを心に刻む。

 午後から、神奈川大学での来週の授業準備。「地方自治論」の第3回目で、「自治体の情報公開の意義」を扱う。レジュメ、パワポイント、いずれも完成。集中すれば、短時間でできることを知る。


2013.10.3(木)

「ミヤネ屋」出演

 「ミヤネ屋」出演で大阪へ。夏休み中(今頃?)の川田裕美アナに変わって、今週は地方の放送局の女子アナウンサーが日替わりで代役を務める。今日はテレビ新潟の諸橋碧さんが登場。入社時から20キロ太ったという。入社時の写真はほっそりとしてかわいい。「食べ過ぎだ」などと、宮根さんからからかわれる。番組の最後には、ダイエットすることを約束させられた。それもあって、スタジオはなごやかムード。芸能ネタ、盗聴問題などの時間が長く、私の出番はあまりない。スタジオで番組を楽しんでいた。


2013..10.2(水)

神奈川大学の授業とSA

 神奈川大学で「地方自治論」の第2回目の授業。出席165名は、前回より1名多い。「自分のやってきた宿題を読み上げなさい」と教室の最後列に坐っている学生を指名した。SA(student assisitant)の鈴木勇二君がマイクを向ける。3名から、「自分が住む自治体の住民であることを意識する契機」について宿題を読み上げる形で答えてくれる。回答内容がいろいろあって面白い。「一方的授業でなく、双方向性の授業をしたい」という私の思いを学生はわかってくれているだろうか。

 授業が終わってからの作業が一仕事である。出席カード165枚を丹念に読む。学生の思い違いがみつかる。。私の説明が悪いための思い違いと受け止める。次回授業で思い違いを払拭しなければならない。これも双方向性授業の形の一つである。「出席カードの記述が秀逸な者」を抽出して、次回のレジュメで発表するという方式は慶応大学SFCの授業と同じ。その作業がある。「宿題の出来が優秀な者」というのもある。この作業には、SAの二人の力を借りる。

 授業が終わり、作業を済ませ、少し間を置いて、小嶋峻、鈴木勇二のSA両名と今学期の出発式。我が家から2分の居酒屋で一杯ということである。ゼミを持っていない私にとっては、学生と触れ合う貴重な機会である。こうして楽しい夜が更けて行く。


2013..10.1(火)

消費税増税決定

 10月、神無月になった。秋本番(こういう表現はない)の到来である。衣替えには気温が高過ぎる。最初の日の散歩は雨のため中止。秋雨という風情ではない。

 政府は、今日の閣議で消費税8%増税実施を決定した。8%への増税は法律で決まっているのだから、何もしなければ、8%増税になる。いい悪い、正しい間違っているの議論を今さらする話ではない。増税中止とするためには、法律改正が必要である。審議のための国会は大荒れになるだろう。中止にしたら、外国投資家は黙っていない。日本は財政再建に本気でないというメッセージとして伝わる。保有国債の売りが始まる。中止を選択する余地はないのだから、「実施する」の決定は早いほうがよかった。

 消費税増税による景気後退、その結果としての消費減退を懸念してだろう。消費税増税決定と同時に、法人税減税、5兆円規模の経済対策というカードを切ってきた。国の財政としては、歳入減、歳出増となる。消費税増税による増収分5兆円余が、歳入総額増につながらない。財政再建が遠のくのは、知ってのうえでの判断である。その場しのぎの何とも無責任なこと。


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