2013.12.21(土)
今年のランンキング
陽の光は十分なのに、寒い一日。天気予報では「12月の今頃の気温です」という言い方がよく聞かれるが、まさに、そのとおり。「寒い一日」と書いたが、一日中家の中に居たので、本当は「寒い」というのは感じていない。
一日中家にいて何をしていたかというと、来年、1月8日の「地方自治論」の授業のレジュメ作成作業をしていた。なんとか完成。早速、教務に送っておいたが、「こんなに早く届いてしまった」と驚いているかもしれない。早いのはいいことである。
テレビの各番組で、「今年の顔」、「今年の事件」、「今年亡くなった方」の特集が始まる頃である。私なりに、選んでみよう。
今年の顔:男性は楽天の田中将大投手。女性は「あまちゃん」主演の能年玲奈。
今年の事件:楽天が初の日本一。
今年亡くなった方:男性は歌舞伎の市川團十郎さん、女性は作詞家の岩谷時子さん ついでに個人的事件:神奈川大学特別招聘教授就任・健康でいたこと
それぞれに次点はあるが、そこまではやらない。
それにしても、今年一年に起きたこと、かなり忘れている。こうやって齢とっていくのだろうな。
2013.12.19(木)
猪瀬知事辞任
猪瀬直樹東京都知事が、今朝の記者会見で知事職を辞任することを発表した。「猪瀬氏辞任へ」というニュースは昨晩流れて来た。深夜、毎日新聞の川上記者から取材があった。今朝の紙面では、私のコメントとしては「選挙目的だろうが個人的な借金だろうが、職務権限のある人物が大金を受領してはいけない。都政の混乱やオリンピックへの影響を最低限に抑えることは、ぎりぎりのタイミングだが、できたと思う。記者会見で真相を明らかにした上で辞めてくれたらと思う」となっていた。
「真相はこうだった」という私なりの仮説を書いてみる。徳田虎雄氏と会った時に、徳田氏側から東電病院売却の話があった。東電病院以外にも、徳田氏側の関心事項は話題になったかもしれない。となると、その後の5000万円受領は収賄の疑いが濃い。5000万円の受領が報道された時には、猪瀬知事は心底おびえた。ともかく、収賄容疑だけは払拭しなければならない。その一心である。最初の記者のぶら下がり取材で、「選挙応援の趣旨だった」と口走ってしまったが、「収賄ではない」と言わなければという思いが強過ぎて、「(収賄ではないよ)選挙応援だよ」という言い方になった。
これを聞いた側近が、「知事、選挙応援となると、『5000万円の記載無し』で公職選挙法違反になりますよ」と注意した。2時間後の会見で「あれは個人的借り入れ」と言い直した。以後、この線でいこうと決めた瞬間である。収賄容疑、公職選挙法違反は刑事罰である。それだけは避けなければならない。個人的借り入れにすれば、刑事罰からは逃れられると考えた。その時に、「5000万円という大金を利害関係がある人から借りる」ということだけで「アウト」ということは頭になかった。
昨日の高村正彦自民党副総裁の発言は正鵠を得ている。私が最初から言っていることと一緒である。「副知事や知事としての職務権限に関係した仕事をする人から5000万円という大金を受け取った事実だけで出処進退を決断するのに十分だ」。であるからして、本来は、5000万円受領の事実が明らかになった11月22日の時点で、猪瀬知事は辞任すべきものだった。
記者会見では、5000万円借用の重大性を認識していなかったことを「政治家としてアマチュアだったから」と言い訳したことに、大いに違和感を覚えた。私を含む大多数の知事経験者は、知事になった時点では政治家の経験ゼロ、つまり「政治家としてアマチュア」である。それでも、利害関係のある人から5000万円を受領することの重大性が認識できないほどのアホではない。社会人としての常識の問題でしょ。最後にそういい残して、長くなった日記を終える。
2013.12.18(水)
今年最後の授業
今年最後の神奈川大学の授業。「公共事業の入札制度」が今回のテーマ。地方自治論の教科書では、このテーマは簡単にしか扱われていない。私の前任知事が、この件に関わる収賄で辞任することになった。私の知事在任中に3人の県会議員が「官製談合」に関わって逮捕された。これを契機に、「みやぎ方式」と呼ばれる入札制度の改革を実施して、宮城県がこの問題の先進県になった。こういうことがあるから、このテーマは「地方自治論」の重要な課題と考えている。学生諸君には、この想いが伝わっただろうか。
授業終了後、教室から出る私を呼び止めて、「来期のSAをやらせてください」という学生が一人。授業の終わりにSA募集を呼びかけた時に、「早いもの勝ちだよ」と言ったのだが、早速応じてくれた。M君、当選です。
このところ、次々と安全保障関係の政府の動きがある。日本版NSCの発足、特定秘密保護法の成立、新防衛大綱の閣議決定、初の国家安全保障戦略の閣議決定と続く。さらに集団的自衛権を認める憲法解釈の変更に取り組む、安倍首相の強い意欲が示されている。一つ一つの問題もあるが、こういったことが一気に進むことに違和感がある。一つの方向を目指して、闇雲に進んでいこうという意図が透けて見える。国民より国家が優先という臭いがするのだが、どうだろうか。
2013.12.17(火)
誰かタオルを
午後から、日本医師会館へ。高崎市の黒岩由香さんが代表をしている「骨髄バンク普及映画を作る会」のパンフレットに、日本医師会副会長の羽生田たかし様の推薦文を掲載していたのが、この10月に羽生田様が副会長をお辞めになったので、改めて、会長の横倉義武様に推薦文をお願いにやってきた。黒岩さんと、映画の監督を引き受けている帆根川廣さんと一緒。時間がない横倉会長とは写真撮影だけご一緒した。その後、広報担当の石川広己常任理事にお目にかかり、具体的な支援のお願いをさせてもらった。大変に協力的で、ありがたいことである。
猪瀬直樹東京都知事の「5000万円借り入れ問題」についての都議会での審議は今日も続く。この「バトル」を私も早くからボクシングの試合になぞらえていたが、今朝の読売新聞の「編集手帳」が「誰かタオルを投げてやる友はいないか」ということを書いていた。ほとんどTKO状態である。猪瀬選手がいくら打たれ強いといっても、ダウン寸前のふらふらになって、12ラウンドまで戦うつもりであるのか。起死回生のカウンターパンチはないのに、まだがんばる。判定に持ち込んでも、勝つ可能性はゼロなのに、「♪♪君は行くのかそんなにしてまで♪♪」。猪瀬氏は一体、何を守ろうとしているのだろうか。不可解。
2013.12.16(月)
見事な富士山
新幹線が新横浜駅を出て10分もしないうちに、車窓から富士山の上半身が見え出した。山の蔭になって、見えたり見えなくなったり。新富士駅通過のところでは、大きな大きな富士山が、山肌の陰影までくっきりと見せている。惜しげもなく裸体をさらすようで、見ているこちらが恥ずかしくなるほど。稜線も上から下までくっきりと見える。この冬一番の見事な姿である。
大阪の読売テレビの「ミヤネ屋」に出演。北朝鮮の粛清問題が一番時間をとった。専門家の解説があっても、なぜこんなことが起きているのか、これからどうなるのかがわからない。オーストラリアのメディア研究者のグループが、この話題のところでスタジオ見学に来ていた。彼らと交代に、別な外国人グループがやって来たが、その時の話題は、「美川憲一を前事務所が提訴」である。出演者は場所を変えて、畳の上に座布団を敷いて語り合っている。CMのところで、宮根さんは「見学者は、なんのことやらわからんだろな」と言っていた。「日本のテレビは、ちょっと変だなと思われたかも」と私。
2013.12.15(日)
年賀状印刷