浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記  4月第4週分          

2014.4.26(土)

「共生社会を創る愛の基金」運営委員会

 昨日のこと。近所の生井耳鼻科クリニックで受診。それまでの1週間、左耳に朝晩点耳薬を入れて、鼓膜に貼りついた耳垢を柔らかくし、満を持しての受診である。以前に、横浜労災病院で同じ治療を受けた時の凄まじい痛さがトラウマになっている。「どうかどうか、ゆっくりでいいですから、痛くしない耳垢除去をお願いします」と受診のたびに頼んでいる弱気な患者である。その願いを聞き入れてくださって、この日の左耳の耳垢除去は、痛いところまでやらずに終了。「鼓膜の8割の部分は除去しました。2割は次回にしましょう」と、生井先生のやさしい言葉。1ヶ月後に「寝耳に水」を再開し、4、5日したところで受診し、最後の耳垢除去という段取りである。ひとまず、ありがとうございました。

 今朝のこと。3時に目覚めて、NHKラジオ深夜便「にっぽんの歌こころの歌」を聴く。東京の歌アラカルトで、かかる曲のみんながよかった。特に、島倉千代子が歌う「赤坂の夜は更けて」、ビートたけしの「浅草キッド」、西田佐知子が歌う「ウナ・セラ・ディ東京」は絶品。あいかわらずトチリが多いアンカーの遠藤ふき子さんだが、短いコメントがいい。5時からのニッポン放送「徳光和夫のトクモリ歌謡サタデー」は、ほぼ毎回聴いているが、今朝のは特によかった。美空ひばり「みだれ髪」、「裏窓」(初めて聴いた。野太い声とファルセットへの移行がすごい)、北島三郎「兄弟仁義」、「函館の女」には圧倒される。前奏からラストまで、きっちりかけるのがいい。そして、前奏にかぶせての徳光さんの語りが実にいい。この分だけ、曲が魅力的になる。今朝は、いい歌を聴かせてもらった。そのいい気分のままに、今朝も上天気の中、散歩を楽しんだ。

 夕方は、「共生社会を創る愛の基金」の運営委員会。南高愛隣会東京事務所にて。村木太郎・村木厚子、田島良昭・田島光浩、堂本暁子、大熊由紀子、松矢勝宏(敬称略)が出席。村木太郎さんが南高愛隣会理事になり、「愛の基金」担当を務める。実に熱心に取り組む人なので、これで「愛の基金」はますます発展するだろう。村木厚子さんが国家賠償訴訟で得た3、333万円がそのまま「愛の基金」になっているが、できて3年の実績には目を見張るものがある。参加費4,000円のシンポジウムに毎年500人以上の参加者を集める。「罪に問われた障害者の支援」という地味なテーマに、これだけ多くの方が関心を示してくれる。世の中、捨てたものではない。会議終了後、事務所の隣の焼き鳥屋にて、会議の継続。昔話に花が咲いたり、これが実に楽しかった。


2014.4.25(金)

忘れ物

 季節並みの気温、青空が広がる上天気。絶好の散歩日和をあえて逃してしまった。昨夜遅かったので、「無理しない」と自分に言い聞かせた。「よくぞ自粛した」と「もったいない」の声が交錯する。こういうことが、年に何回かある。

 年に何回かあることが、もう一つ。昨夜、ドーム球場で楽天戦を観戦した後の帰り道、東海道線内に、いただいたばかりの楽天グッズのお土産の袋を置き去りにして横浜駅で下車してしまった。今日になって、JR東日本に電話したら、すぐにみつかって、小田原駅の事務室に保管してあるとのこと。早速取り戻しに小田原駅まで出向く。横浜駅から小田原駅まで、ちょっとした小旅行である。国府津の駅から海が見えたのが収穫。小田原駅では、かまぼこを購入した。こういうことも、忘れられないエピソードになる予感がする。「忘れ物で、忘れられない思い出」は洒落にもならないか。

 忘れ物をしたのは、バラク・オバマ大統領も同じだろう。久々の日米首脳会談で東京にやってきたが、TPP交渉はまとまらなかった。数寄屋橋次郎のお寿司、宮中晩餐会での抹茶アイスクリームだけをおみやげに、韓国に飛び立ってしまった。


2014.4.24(木)

ドーム球場で楽天戦の観戦

 午前中から午後にかけて、神奈川大学の「地方自治論」第4回のレジュメを作成し、[障害福祉論]ゼミに日浦美智江さんをゲストに招いた授業の履修者コメントの写しを日浦さんに郵送し、あっという間に3時になった。

 3時過ぎには、東京ドームに向かう。楽天対西武戦にご招待を受け、練習風景と星野監督との写真撮影にも顔を出したので、こんな早い時間での球場入りとなった。久しぶりの球場の雰囲気は、とても素敵。お食事後に、試合開始となり、とてもいい席で、ワインを飲みながらの観戦とあいなった。竹中平蔵氏、夏野剛氏、トヨタ自動車の奥田碩氏など旧知の方々と話する暇もなく、楽天応援に集中した。そのおかげもあって、イケメン森雄大投手の好投もあり、6対1で快勝。最後のアウトまで見届けて球場を後にしたので、帰宅は遅かった。今日の日記は、これまで。


2014.4.23(水)

授業、そして一八会

 神奈川大学「障害福祉論」ゼミに日浦美智江さんを迎えて、存分に語ってもらった。日浦さんの話は何度も聴いているが、それでも、何度か涙が出てしまう。それは24名の履修生も同じ。講義の後、指名した学生が的確なコメントを残す。いずれも、感激したというもの。コメントペーパーの記述も同じ。今日一番の話題だった「朋」に有志で遊びに行く。話に出て来た重症心身障害者ががんばって生きている姿を直接経験する得難い機会になるだろう。

 日浦さんを送り出して一息つく暇もなく、4時限の「地方自治論」の教室に移動。今日は、何やかやあって、思い通りの授業にはならなかった。「自治体の財政」というテーマを半分しか消化できなかった。予想どおり、地方交付税の理解でとまどっている履修者たち。一回の授業では、このとまどいを解消するのはむずかしい。どこかの授業で、もう一度時間を取って講義をすることになるだろう。

 授業を終えて、一息ついて、仙台二高在京一八会に向かう。いつもの秋葉原の居酒屋「九(いちじく)」にて、今日は9人集まった。先日亡くなった一八会の白鳥憲治君の冥福を祈る献杯を繰り返しつつ、いつもどおりの雑談に花を咲かせる。早過ぎる終わりを遂げる同期生もいる。今日の9人のように、元気一杯の66歳もいる。私のような大病後の老人も含めて、「長生きしような」が結論。


2014.4.22(火)

靖国参拝

 朝の横浜、気温13℃、天気晴朗、体調万全、散歩には絶好の条件である。少し身体を動かすと汗ばむほどの陽気である。それが昼過ぎから雨模様となり、気温も低下。こういうのを若葉寒というらしい。「おはよう一直線」のお天気担当三ヶ尻知子さんが今朝のラジオで言っていた。春の天気は変わりやすいということでもある。

 変わらないのが、靖国参拝。春の例大祭が行われている靖国神社に、新藤義孝総務大臣が「私人として」参拝した。超党派の「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」(会長・尾辻元久元厚生労働大臣)147人が、今年もみんなで参拝した。今年参拝をやめるか、「みんなで」を「単独で」にしたら、外国からの干渉に屈したと思われてしまう。それがいやなのだろうな。安倍晋三首相は、真榊を奉納。やはり、何にもしないというわけにはいかない。中韓の圧力に屈するのはいやだという表現なのだろうな。

 こういう時には、知日家の外国人の言うことを聞くのもいいことである。「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の著者エズラ・ボーゲル氏の意見が、4月19日の朝日新聞で紹介されていたが、これがわかりやすい。「ドイツ国民の間には、ナチスだけでなく我々も悪かった、間違ったという罪悪感がある。加害に関する博物館も作った。ドイツの指導者は今でも頭を下げて謝る。日本では、アジア侵略を正当化する靖国神社の遊就館などの展示があるが、ドイツではありえないことである」。日本の指導者も、真摯に耳を傾けるべきである。

 昨年4人の死者を出すテロに見舞われたボストンマラソンが、36,000人という昨年の3割増しの参加者で開催された。「テロに屈しない」の強い決意がもたらしたものである。こういうのが、アメリカ人のいいところだと感動する。私も体調完調なら参加したところである。久しぶりのいいニュースである。  


2014.4.21(月)

旅客船沈没事故が韓国政権揺るがすの図

 朝、散歩に出ようとして外を見たら、雨模様で中止。それ以来、一度も外に出ていない。室内でも、暖房が恋しい寒さである。この季節、寒暖の差が激しいのは毎年のこと。体調の維持に苦労する。

 韓国旅客船沈没事故は、発生5日目を迎えても、船内からの救出は一件もない。死者と行方不明合わせて300人を超す大事故であり、韓国政府・大統領への批判の声が高まるのも当然だろう。家族があせりの色を濃くしている中で、政府からの発表が二転三転する。当初外国からの救援の申し出を拒否する。船長など乗組員が真っ先に逃げ出したことが明らかになる。事故対応の稚拙さもさることながら、船会社のずさんな安全管理が見過ごされていたなど、政府の安全確保行政の不備も今後は指摘されるだろう。朴槿恵政権にとって、大打撃である。

 海での出来事としては、中国の上海海事法院が日本の商船三井の船舶を差し押さえたことに驚かされた。戦後補償の訴訟がらみだという。1972年の日中共同声明で解決済みであるのに、中国側が蒸し返してくる。ある意味、実力行使である。おお、おお、そこまでやるのかよ。どうする気なんだよ。日本側は、国際司法裁判所に訴えてでも、きっちり筋を通さなければならない。


2014.4.20(日)

文京区での障害者施設建設反対運動

 小寒い日曜日。午前中、寿町の「かながわ労働プラザ」で打ち合わせ。7月5日開催の「共生のための文京地域支援フォーラム」で日浦美智江さんと対談する。このフォーラムは、文京区内の都有地に、知的障害者のための生活介護通所施設(定員20名)、就労移行支援通所施設(定員20名)、共同生活援助グループホーム・共同生活介護ケアホーム(定員10名)の福祉施設整備に地元の反対運動が起きたのを契機に始まった。これまでに6回開催され、我々の出番は7回目のフォーラムである。

 今時、文京区内の住宅地で障害者施設反対運動とは、驚きである。主催者の説明では、フォーラム開催により、障害者問題についての地元理解が深まっているという。大変意義のあるフォーラムなので、私としては、喜んで協力させていただく。日浦さんと一緒というのも、とても心強い。本番まで2ヶ月以上あるが、この時期の事前打ち合わせは、問題理解のために、とても有意義であった。神奈川大学の「障害福祉論」ゼミの学生をフォーラムに参加させようと考えている。      


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