浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記  8月第5週分          

2014.8.31(土)

「赤毛のアン」の観劇

 8月最後の日はビューティフル・サンデー。風は爽やか、空には秋の雲。こういう朝の散歩は気持ちがいい。ラジオ体操も気分が乗る。月の前半は暑い日が続いたが、後半に来て雨と涼しさでほっとする。

 午後から、浜松町の自由劇場で劇団四季の「赤毛のアン」を見に行く。以前の公演に続き2回目。今回の公演では今日が初日である。ピッタリ息のあった溌剌とした演技を見せてくれた。

 8月最後の日も、穏やかに、無事に過ぎていく。


2014.8.29(金)

蘇るエルヴィス

 3日ぶりに散歩に出る。傘がいらないほどの細かい雨が、時々降ってくる。涼しいので身体が楽である。ラジオ体操の参加はいつもの三分の一。欠席の人の分まで、思い切り身体を使って、ラジオ体操を終える。

 昼間は、「ガバナンス」10月号原稿を仕上げる。テーマは「災害と自治体」。広島の土砂災害を例にあげて、災害時の市町村の役割と問題点を論じる。

 8月16日のエルヴィス・プレスリーの命日以来、毎日エルヴィスのCDを聴いている。このところ1週間は「ELVIS Golden Stories」のDisc2「60's ポップス&青春のムーヴィ・デイズ」28曲にかかりきり。「夢の渚」は中学3年生の史郎少年が聴き初めた記念すべき1分37秒。今聴いても、明るく張りのある声とリズムに陶酔してしまう。28曲から13曲精選し、プログラミングしたものがお気に入り。G.Iブルース、好きにならずにいられない、ロカ・フラ・ベイビー、ブルーハワイ、グッド・ラック・チャームが特にお気に入り。罪のない少年時代が蘇ってくる。夏の終わりのファンタジー。


2014.8.28(木)

七夕シンポジウム

 小雨が降ったりやんだりの涼しい一日。昼過ぎ、傘を差して一人、国会議事堂前駅から人のほどんど通らない道をのんびり歩いて、憲政記念館に辿り着く。16時30分から「ふるさとテレビ第9回七夕シンポジウム」がここで開催される。毎年、現職の知事、市長本人が7,8人登壇して議論するのがウリの会である。

 岡村正会長の主催者挨拶から始まって、基調講演は東京オリンピック・パラリンピック担当大臣の下村博文先生。その後、16時30分ー18時28分までパネルディカッション。テーマは「東京オリンピック・パラリンピックへの首都圏自治体の計画と課題」というもの。パネリストは、上田清司埼玉県知事、黒岩祐治神奈川県知事。今年は知事2人と激減。それに下村大臣の3人。私は例年どおり、コーディネーターを務める。

 パネリストは話の上手い方ばかり。話題も幅広く、情報量も多い。これではコーディネーターは楽である。いろいろ遊んだり、脱線したり、500人の聴衆が飽きないような小細工をしているうちに、「面白くてためになる」シンポジウムを時間通り18:28に終える。皆さん、2020年東京オリンピック・パラリンピックへの期待が高まったようである。

 その後の懇親会には、150人ほどが残り歓談。たくさんの人が「素晴らしい司会でした」、「話が面白かった」、「司会の仕方を真似したい」などと、たかが司会者(私のこと)に言い寄ってくる。おかげで名刺を83枚いただき、飲まず食わずの懇親会となる。毎年、同じ時間に、同じ場所で、同じことをやっているような気がする。


2014.8.27(水)

人心一新の内閣改造(予定)

 24日(日)の日記のタイトルは「暑い日が続く」、25日(月)には「不快指数高い」、そして昨日は、「横浜は、このところ雨が降らない」と書いたところである。今日は一転朝から小雨模様。外出するのに傘を持ち、ジャケットを着用する。暑い日々が懐かしい気持ちになってしまうのは、毎年今頃のこと。

 安倍晋三首相は、「日本を取り戻す第二章の開始にあたり人心を一新したい」ということで9月3日に内閣改造を行う。「人心一新」は国民の心ではなく、自民党内の人心のことらしい。50人を超える「待機児童」を抱えたままでは、党内の不満を抑えられない。そんな理由での内閣改造などには興味はない。女性閣僚を多く起用することで、「人心」(こちらは国民)をつかもうという人気取りが功を奏するかどうか。その程度の興味は保持しつつ、9月3日の内閣改造を待とう。

 「STAP細胞はあります」という小保方晴子さんの研究成果を検証するための一連の実験の中間報告が、理化学研究所のプロジェクトチームから発表された。「STAP細胞は検出できない」というものである。頼みの笹井教授はいなくなったし、小保方さんはますます追い詰められたということである。まだ起死回生の逆転ホームランが飛び出す余地はないのだろうか。小保方さんのためというよりは、日本の科学技術のために、そんな奇跡を願っている。


2014.8.26(火)

広島市の土砂災害から1週間

 横浜は、このところ雨が降らない。8月の降雨量はごく少ない。

 一方で記録的な大雨に見舞われ、被害を出している地区もある。広島市の土砂災害はその最たるものである。その被害の大きさは、この種の災害としては前例のないほど甚大なものである。60人の死亡が確認され、行方不明が26人。170人以上が避難中である。災害発生から1週間経っても、復旧が進まない。一日も早い復旧を願いながら、被害に遭われた方々に、心からお見舞い申し上げる。

 どうしてこんなに大きな被害を出してしまったのだろうか。広島市当局の避難勧告が遅れたことが批判されているが、外が真っ暗ななか、濁流が流れ、土砂で歩行困難な状況での避難は危険が伴う。1999年6月の佐伯区での土砂災害の反省が生かされていなかった。今後、行政サイドは、たとえ空振りになっても空振りを恐れず、安全に避難ができる早い時期に避難勧告をだし、住民サイドも生命の安全のため空振りもやむなしとすることが必要だろう。

 平常時にやるべきであった土砂災害警戒区域の指定が進まず、被害のあった地区も未指定である。そもそもの問題として、都市化の進展により、昔は住宅を建てなかった山裾、谷地にまで住宅がびっしり建てられている。「20年以上、何の災害もなかったところ」と根拠なく安心しきって生活していたこともある。国内、どこでも災害が起きる、想定外の激烈降雨はいつでも発生する。

 根拠なき安心への確信は、原発事故を想起させる。今回の災害を反省し、今後に生かすのでなければ、亡くなった方々は浮かばれない。


2014.8.25(月)

大阪桐蔭、チーム力の勝利

 曇りがちで時々小雨がぱらつく一日。最高気温が昨日より3度ほど低いらしいが、湿度が高い。だからだろう、体感的には不快な暑さである。ラジオ体操で身体を動かすだけで汗が出る。疲れる。身体がぴりっとしない。最近あまり聞かない用語だが、不快指数が高い。

 そんな中、近所の「はくらく耳鼻咽喉科」に1ヶ月ぶりの受診に赴く。直前3日間、朝と夜「寝耳に水」を入れて、鼓膜に貼り付いた耳垢を柔らかくしておく。診察を待っていると、診察室から男の子(学齢前)の泣き叫ぶ声が聞こえる。昨年、ある病院で耳垢はがしをされた時に、一瞬、自分もこれの何分の一かの絶叫を放ったのを思い出す。それだけ痛いのである。恐る恐る自分の番に臨んだが。今日の治療は、ほとんど痛くない。泣かないで済んだ。「耳垢が水に浸されたおかげで、ほとんどゆるゆるになっています」(生井先生)。そうだ、そのおかげだ。次回は1ヶ月半後。次回も寝耳に水でいこう。

 第96回全国高校野球選手権大会の決勝戦。試合開始から試合終了まで真剣にテレビ観戦した。大阪桐蔭が4対3の逆転で三重を破り優勝。先輩には錚々たるメンバーがいる。中田翔(日本ハム)、中村剛也(西武のおかわり君)は高卒でプロ入り。そうそう、川井貴志投手も、城西大学、ロッテを経て楽天で小活躍中。今回の優勝メンバーにスターはいない。チーム力で優勝をもぎ取った。大阪桐蔭、優勝おめでとう。  


2014.8.24(日)

暑い日が続く

 朝から暑い日が続いている中では、今朝の気温は少し低い。それでも「涼しい」と形容できる天気ではない。子どもたちの夏休みが終わろうとしている頃だから、朝方は涼しい日があってもおかしくないのに。岸根公園では、まだまだアブラゼミの鳴き声がうるさい。その中に、ツクツクボウシの声が遠慮がちにまじる。この勢力図が逆転するころに、「涼しい」と形容できる日がやってくる。

 外に出たのは、朝の早い時間帯だけ。それ以外は家にいて雑事をこなす。大学の授業準備、原稿執筆、講演準備は、締め切りがまだ先なので、切迫感がない。切迫感がない時期には、やる気が起きない。

 そんな中で、今日は野球観戦に時間が取られた。楽天対オリックス戦は、昨日に続いての連勝。その合間に、高校野球準決勝の大阪桐蔭対気比敦賀戦を覗き見る。こちらは、15対9で大阪桐蔭が乱打戦を制した。打撃が活発というよりは、投手が疲れている。暑さの中、ピッチャーが連投する。大阪桐蔭の福島孝輔投手は、今日の準決勝が160球完投、準々決勝では121球完投である。これでは肩を壊してしまう。なんらかの制限を決めないと、投手を潰してしまう。そのことを恐れる。


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