浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記  9月第4&5週分           

2014.9.30(火)

仮設会議室での会議

 今日で9月も終わり。「涼しい」から「ひんやり」に移行する。今朝の散歩、ラジオ体操は「暑い」の二歩手前ぐらい。運動するのには丁度いい。こういう快適デイが今年はあと何日残されているだろうか。せめては、快適デイに適度の運動を楽しもう。

 午前中原稿を一本書くつもりが、雑事でつぶれてしまった。雑事というのは、まとめてこなすと、結構時間を食うものであることに改めて気がついた。そして雑事をこなしても達成感はまるでないことも。

 午後からは厚生労働省で「造血幹細胞移植医療体制整備事業選定・評価会議」に出席。この長い名前の会議は、骨髄移植(臍帯血移植も)の拠点病院を全国9ヶ所設けるために、その選定をするというものである。全国的な配置も考えなければならない。普通にやれば、東京に拠点病院が集中してしまう。

 今回は前年度と違って、申請してきたのはすべて東京・関東にある病院。そこから1病院だけ選ぶ。結論は出たが、それは公表しないでくれと事務局から言われている。会議は仮設第3会議室で行われた。厚生労働省では、一日にものすごい数の会議が行われているらしく、会議室が足らず、こうした仮設会議室が使われる。そんなに会議、会議ばかりやっていても、どうせ何も決まらないのに。来年も拠点病院の選定は行われるので、会議終了後には、他の委員に「来年も仮設住宅で会いましょう」と言って別れた。


2014.9.29(月)

ぷれジョブの現場視察

 秋らしいいい天気。ラジオ体操に集まる仲間の顔が輝いている。この天気だけで、多くの人間を幸せにする。それだけの力がある。

 昼間の作業は、水曜日の「地方自治論U」のパワポづくり。レジュメの他に、学生が目から授業内容を理解するためには、パワポの大きな字でキーワードを示すのは役に立つ。そこまで講師(私のこと)が気配りしているのを学生はわかっているのだろうか。「障害福祉論」で学生に見せる予定のDVDをあらかじめ見ておかなければならない。これが時間がかかる作業である。

   夕方は、東戸塚の「ケアハウスゆうあい」に赴き、「ぷれジョブ藤沢」の山本愛子さんのお仕事ぶりを見学。前回、マクドナルド藤沢本町店での清水怜太君の働きぶりを見たのに続く第二弾。愛子さんは、ジョブサポーターの深谷なつみさんに見守られながら、食堂のテーブルと椅子の拭き掃除に精を出していた。軽費老人ホームなのに、利用者の姿が全く見えないのは、ちょっと残念。これでまる2ヶ月お仕事をしている愛子さん、来週からは新しいお仕事をやることになるらしい。こうやって、仕事に馴染んでいく様子が頼もしい。


2014.9.28(日)

結婚記念日に

 昼から、川崎駅前のミューザ川崎シンフォニーホールで開催の「がん患者支援チャリティセミナー」で30分のミニ講演をする。テーマは、拙著の副題と同じ「闘病が開く人生の扉」。私の前のご挨拶orミニ講演15分は、黒岩祐治神奈川県知事で「未病を治す」というお話をされた。なかなか興味深い。私の後は昭和医大乳腺外科の中村清吾先生の乳がん早期発見と遺伝子検査についての専門的なお話。その後にコンサートが用意されているにしても、3,000円の会費を払って、300人が駆けつけることに驚き、感動を覚える。拙著が25冊も売れたことにも、驚き、感動し、喜んでいる。

 講演の中で、「今日は我々夫婦の結婚記念日です」と言ったこともあり、本を購入に来る方すべてが、売り子の妻光子に「おめでとうございます」と言っている。セミナーが終えて、みなとみらいのホテル内の港の見えるレストランで、37年目の結婚記念日を二人だけで祝う会を催した。この機会に改めて、「ここまで37年間、見捨てず支えてきてくれてありがとう」と言わせてもらった。  


2014.9.27(土)

「朝ドラ」最終回

 散歩とラジオ体操を終えて帰宅し、入浴(シャワー)後にNHK BSで朝ドラを見るというのが、ここ数年の朝のルーティンになっている。その朝ドラ「花子とアン」が今日最終回。このところ、「梅ちゃん先生」、「あまちゃん」、「ごちそうさん」と面白い朝ドラが続いたが、「花子とアン」はそれ以上の出来であった。吉高由里子と仲間由紀恵の「腹心の友」が良かった。両親役の伊原剛志と室井滋の渋い演技も光っていた。山梨弁が巧みに使われていた。「ごきげんよう」はこのドラマのキーワードである。中園ミホの素晴らしい脚本が作り出す世界が広がる。ひとつだけ、美輪明弘のナレーションはおどろおどろしくて不快。実は、「花子とアン」の前の時間に「カーネーション」の再放送を見ていた。これも相当面白いことに、改めて気がついた。これも今日が最終回。

 大相撲にはあまり興味がないのだが、今場所は逸ノ城というすごい力士が活躍しているので、少し注目している。今日は1敗同士で白鳳と対戦。久しぶりでライブの相撲を見た。勝負は横綱の貫禄で白鳳の勝ち。明日は千秋楽、ドラマの最終回である。逸ノ城は今場所の優勝は逃しても、これから地位も上がって、どんどん強くなる。2年後には横綱も夢ではない。

 興味があるのは、プロ野球。最終局面で楽天イーグルスががんばっている。首位のソフトバンク相手に4連勝は、ファンの私も予想していなかった。この調子でいったら、3位になってクライマックスシリーズ出場もありうる。奇跡を起こして欲しい。そんな思いで毎試合見ている。    


2014.9.26(金)

平塚キャンパスでの講義

 昼から、神奈川大学の平塚キャンパスで特別講義。平塚駅から車で30分のキャンパスへの道のりは、小旅行気分。慶応大学SFCキャンパスに行くのだって、結構な時間がかかったのを忘れたわけではないが、なかなか大変。

 授業のほうも、なかなか大変。受講生は国際経営学科の1年生15名である。今日のテーマは地方自治だが、ほとんど基礎知識がない一年生にどんな感じで講義すればいいのか、迷いながらの3時間だった。そうそう、講義時間は、2時限続きである。用意したパワポの3分の2を終えたところで、3時間が終わる。それだけゆっくり、時間をかけて講義したということである。学生には、一人あたり3,4回当てて、発言を求めたことも時間がかかった理由。

 授業の終わりに感想文を書かせたのを読んだが、講義をそれなりに理解はしていたようで安心した。ただの感想文と違うのは、これが試験に代わる採点の対象であること。毎回、15点満点で評価しなければならない。次の授業は、2週間後。15人のうち、どれだけが教室に戻ってくるのか、気になる。

 帰宅したら、結構遅い時間である。仕事をする気力はなく、楽天対ソフトバンクの試合をテレビ観戦していた。


2014.9.25(木)

がんセンターで同級生交歓

 築地のがんセンターで3週間ごとの受診。待合の廊下で闘病同期の南さん、仙台からの小池さんとお会いする。さらに田野崎スクールの新入生のYさんを迎える。YさんはATLの発症告知を受けた病院で、「それでどうしますか」と訊かれて途方に暮れたらしい。そこの病院では治療せず、適当な病院の紹介もしないのだから。看護師さんからは、「浅野さんが罹ったのと同じ病気です」と言われたので、浅野のホームページなどを調べて、東大医科学研究所の内丸薫先生に辿り着いたとのこと。「浅野さんのおかげなんです」とYさん。それからいろいろ困ったことに直面しながらも、骨髄移植を受けて、退院したばかりのところ。我々と同じコースを辿っているので、これからは順調にいくだろう。書き忘れるところだった。私のほうは順調。「このままで行ってください」と田野崎先生のいつもどおりの言葉をもらって診察を終える。

 帰宅して、次回の「地方自治論U」のレジュメ作りに励む。137人分の出席カードをチェックして、「前回の誤字」、「前回の誤解」、「出席カードの記述が秀逸なもの」を書き出す。作業をしながらのBGMは、昨日アマゾンから届いた「ABBA the best selection」 のCD。ABBAのCDが届いたのがうれしくて仕方がない。これでレジュメ作成作業が快調に進む(といいのだが)。


2014.9.24(水)

大学授業再開

 神奈川大学の後期の授業が始まった。3時限の「障害福祉論」ゼミには、なつかしい顔が戻ってきた。熱心な学生が揃っているので、こちらもやりがいがある。第1回の授業では、小山内美智子さんが登場するDVDを見てもらった。彼女のがんばりに、学生一同感動していた。

 4時限の「地方自治論U」には、全学期からの引き続きで130人、今学期新規で50人という履修者が集まった。第1回であるから、「地方自治とはなにか」という理屈先行のテーマから始めた。先学期に続いて「ミニテスト」も実行。既習者と新規履修者で出来がどれだけ違うのか、それを見るのが楽しみ。今日は定刻より30分も早く授業を終えた。

 一息ついて、ホテル・オークラでの「宮城県(旧)仙台第二中学校・仙台第二高等学校 在京同窓会」に出かける。我が18回生は9人出席だが、全体的には、前回より出席者が少ない。そんな中、前会長の佐藤隆輔(高5回)、全体の同窓会長の大井龍司(高10回)、天江喜七郎(高14回)、菅野修二(高14回)、舘澤貢次(高17回)の諸氏にご挨拶に出向く。全員が「病気大丈夫か」と心配してくれる。佐藤隆輔さんには、「浅野君、今何歳だね」と訊かれた。「66歳です」と答えたら、80歳の大先輩には、「まだまだ若い」と言われてしまった。こういうやりとりが同窓会である。


2014.9.23(火)

「本当に必要なの?」

 秋分の日らしい穏やかな秋の日。暑くも寒くもない。空気は乾燥して爽やかである。散歩とラジオ体操のルーティンを気持ちよくこなせる。

 「本当に必要なの?」というもの3題。リニア新幹線。時速500キロ、品川・名古屋間を40分で結ぶ。速い(早い?)のはいいが、一体誰が乗るのだろう。JR東海の山田佳臣社長が「絶対ペイしない」と発言しているのには驚く。トンネルが80%では、旅を楽しむ余裕もない。こんなの本当に必要なの?

 カジノ法案が臨時国会で成立するらしい。「うちに作って欲しい」と全国のいくつかの都市の手が挙がっている。横浜も誘致に積極的。カジノを地方に作って、これで「地方創生」だって。やめて欲しい。そもそも、カジノって本当に必要なの?

 「本当に必要なの?」の本命は、原子力発電所である。福島の原発事故以前であれば、「はい、必要です」の答えは理解できる。しかし、いまだ事故の原因さえ究明されておらず、いまだに14万人の人たちが避難生活を送っている。それでも、原発は本当に必要なのですか。  日本人は、正気を取り戻して欲しい。

 今も、これからも必要なのは、東北のプロ野球の球団である。楽天イーグルスが仙台からいなくなれば、東北の人みんなが力をなくすだろう。日本一にならなくともいい。そして今日も、日本一を目指すソフトバンク・ホークスをルーキー松井裕樹投手の好投で3対2で打ち破る。ファルケンボーグが最終回を抑えた瞬間には、思わず雄叫びを上げた私。優勝しなくとも、楽天イーグルスは必要です。


2014.9.22(月)

田中将大投手の復帰

 朝、2時に起きて、NHK BS1で田中将大投手の75日ぶりの登板、ヤンキース対ブルージェイズの試合をテレビ観戦。田中投手の肘が大丈夫か、そのことが気になって見始めたが、それは杞憂。1回に1点取られたが、その後のピッチングは復帰前、そして楽天時代と変わらぬ快投ぶり。梨田昌孝さんが1球ごとに、「よく腕が振れている」、「スプリットの落ち方が足らない」といったふうに解説してくれるのがよかった。6回途中、70球を投げたところで降板。試合の結果がわからないままに、こちらは寝てしまった。結局は、13勝目を上げたのだから、ただただ「すごい」の一言。

 その後、「ミヤネ屋」出演で大阪へ。新幹線の窓から見る富士山は、8合目のところに帯状の雲が覆っている。裾野は見えるし、頭だけは雲の上に出しているが、迫力がない。ちょっとがっかり。番組は、「マー君の復帰」から始まった。「梨田さんの解説がよかった」とコメントしたら、宮根さんに「BSの解説者ほめてどうするんや」と叱られた。その後は、兵庫県議会の政務活動費の問題と犯罪被害者の救済問題に簡単にコメント。アリババの株式上場で孫正義さんに8兆円の含み益が入ったことには、「金持ちが金持ちになるものですね」などとコメント。いつもよりは出番が多かった。

 帰りの新幹線、新富士駅を18時06分に通過する頃には、日が落ちて真っ暗。富士山は見えるはずがない。降り立った新横浜駅には夜の帳が降りている。明日が秋分の日。これからは昼より夜が長くなる。寂しいな。


2014.9.21(日)

世界の混乱、日本の平和

 朝は涼しいというよりは、ひんやりという感じ。散歩時の夏用の服装を秋用に切り替える時期となる。空は晴れて秋の雲。岸根公園で富士山が見える場所がある。今朝のような秋らしい天気の日には、見にいってみたい。

 こんな穏やかな天気なのに、国際情勢は心が押しつぶされるような話題ばかりである。北朝鮮は拉致被害者の再調査について、誠意を示していない。調査の初期段階では、何も報告できないという。政府はあせらず、ねばり強く交渉するしかないというが、被害者家族の我慢も限界である。横田めぐみさんの両親をはじめ、家族は皆高齢である。その家族が北朝鮮の対応に弄ばれている。胸のうちを察すると、かわいそうで仕方がない。

 イスラム国への攻撃準備がアメリカだけでなく、オーストラリアでもなされている。イスラエルのガザ地区への攻撃はいつ再開されるか。軍事以外でも、エボラ出血熱の蔓延など、我々の安全をおびやかす事象が一杯。国際テロは我が国も標的である。こういったことが、日を追って収まるどころか、日に日に激しくなっていく。5年後、10年後の世界は、今より平和でいられるのか、まったく確信が持てない。

 楽天イーグルスが日本ハムとの対戦で、大谷翔平投手から7点を取り、10対9で最終回を迎えたが、抑えのファルケンボーグが3点取られて10対12の逆転負け。6連勝を逃した。ハラハラドキドキの試合を落として、がっくりきた。残念無念。野球の試合に勝った負けたで一喜一憂しているなんて、日本はまだまだ平和だな。


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