浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記 1月第4週分       

2016.1.23.(土)

2泊の出張を終えて

 21日(木)は「ミヤネ屋」出演後大阪泊まり。翌22日(金)は新大阪から福知山に移動。在来線の列車に乗っていると、旅行気分になる。車窓から頻繁に川の流れが見えるのに旅情を感じたりして。福知山市商工会主催の新春経済講演会で地方創生について話をしたが、19時開会というのにはちょっと驚いた。講演会後の懇親会が終わったのは、夜10時過ぎだった。

 今日、2泊の出張を終えて、横浜の自宅に帰った。しばらくぶりの感あり。メールがたくさんたまっていた。やるべき仕事もたくさんたまっている。  


2016.1.20.(水)

今学期最後の授業

 寒い一日。この寒い中、今学期最後の「地方自治論U」の授業である。先週に続いて、今学期の復習に時間を割いた。来週には期末試験があるからだろうか、学生はいつもより熱心に聴講していた。「障害福祉論」ゼミは、グループワークの成果の発表である。4チームそれぞれが、パワポを使って発表した。持ち時間15分だが、学生にとっては大変な作業である。全チーム、精一杯やった。その努力を評価したい。

 地方自治論のSA、五十嵐優貴君、小林宏熙君と一緒に、今学期の履修生のパフォーマンスの集計作業をした。終了後,ゼミのSAの梶田も一緒に、私からの感謝の会をいつもの居酒屋でやらせてもらった。この一年、お世話になった、ご苦労様、ありがとう。 


2016.1.19.(火)

スキーバス転落事故

 昨日の大雪による交通機関の乱れを心配しながら、福島県須賀川市に向かう。心配は杞憂だった。鉄道も道路も全く問題なし。須賀川信用金庫主催の講演会で地方創生についての講演を無事済まして、予定どおり横浜に帰ってくることができた。めでたし、めでたし。

 長野県軽井沢町でスキーバスが転落した事故で、国土交通省は全国の貸し切りバス事業者に対して一斉監査に入るらしい。こういうのをドロナワ、後の祭り、アリバイづくりという。事故を起こした運行会社「イーエスピー」には、昨年2月に監査が入ったばかりである。これを見ても、監査の実施は事故防止に有効には機能していないことがわかる。

 国土交通省は、平成12年2月に、貸切バス事業の規制緩和を施行した。これにより、小規模業者も参入できるようになり、運賃も業者が自由に設定できるようになった。今回の事故は、運行業者が零細な会社だったことも遠因になっている。事業参入業者の規模の基準は残すべきだったのではないか。また、業者間の価格競争が激化し、零細業者ほど低運賃維持のためのコスト切り詰めが激しい。これは事故の遠因というより、直接の原因といっていい。

 格安運賃がコスト削減、人件費切り詰め、研修の不徹底、車体の整備不良につながり、それが事故の遠因になっているとは言えないだろうか。そんな心配を格安航空にまで及ぼしてしまう私は、考えすぎだろうか。        


2016.1.18.(月)

イラン制裁解除

 夜半の雨が雪になり、今朝の横浜は4センチの積雪を記録した。関東一円も降雪による積雪が見られ、東京都心でも6センチの積雪を見た。これにより、電車運行に遅れや運休があり、交通が乱れた。昨日だったら、大学入試センター試験に支障が出たかもしれない。横浜では、その後、雪は止み、日常生活への影響は最小限で済んだ。天災だけでなく、降雪も忘れたころにやってきて、忘れる前にまたやってくるのだろうか。

 イランと米欧など6カ国は核開発問題をめぐる最終合意の履行を宣言した。これで、イランへの経済制裁が解除されることになる。イランとしては、国際市場に復帰できるのだから、ロウハニ大統領が「イラン史の黄金の一ページだ」と歓迎するのはよくわかる。

 イランとアメリカは、1979年のイラン革命以来、対立が続いていた。同じ年には、学生らによるテヘランの米国大使館占拠事件が起きた。私にとっては、占拠がワシントンの在米日本大使館勤務の期間と重なり、印象に残る事件であった。イラン・イラク戦争を経て、2002年にはイランの核開発疑惑が発覚し、それ以来、長期間にわたる米国・EUによる経済制裁が科されてきた。ここにきて、イランが核開発をめぐる合意を実行したことが国際原子力機関(IAEA)により確認され、今回の経済制裁解除となった。

 米国もケリー国務長官が「より安全な世界の初日となる」と歓迎し、オバマ大統領はイランの核開発を抑制したとして、外交成果をアピールしている。合意ができたことと、イランが国際市場に復帰することはいいことではあるが、それで安心するわけにはいかない。イランは「核開発は当然の権利」という主張を引っ込めていない。いつまたこの問題が再燃するか、予断を許さない。イランの国際社会復帰は、サウジアラビアの反発を買う。サウジによるイランとの突然の断交はその前哨戦である。さらに、イランの石油取引の再開は、石油価格のさらなる下落を引き起こすだろう。これまでも大変だったが、これからだって大変さは変わらないのかもしれない。    


2016.1.17.(日)

台湾総統に蔡英文氏

 阪神淡路大震災から21年目。21年前のこの日は風邪気味で寝ていた。寝ながらラジオから流れる災害の状況に耳を傾けていた。時間が経つにつれて、被害の規模と犠牲者の数が増していくのに恐ろしさを感じていた。あれから21年。天災は忘れた頃ではなく、忘れる前にやってくる。「備えあれば憂いなし」とは断言できないほどの大きな災害が、いつやってくるかわからない。私たちは、今現在、災害列島日本の地盤の上に住んでいることを忘れてはならない。

 台湾の総統選挙で民進党の蔡英文主席が当選した。同時にあった立法院選挙でも野党民進党が過半数を得た。対中国傾斜を強めている国民党の馬英九政権とは違い、蔡英文氏の民進党は、台湾独立志向である。中国は、こういった民進党には強い警戒感を抱いている。蔡英文政権になれば、中台関係が緊張を高めるかもしれない。そのことを意識してか、蔡英文氏は選挙戦の時から、中台関係の現状維持を強調していたが、これは現実的な賢い対応といえる。

 今朝のTBSテレビ「サンデーモーニング」で、田中秀征さんが「快挙だ、とてもうれしい」とコメントしていた。「台湾人は投票で歴史を塗り替えた」(蔡氏)ということを快挙とするのか、さらには「8年ぶりの政権交代」がうれしいのかわからないが、私も同じ気持である。もう一つ、私が加えるとしたら、女性の総統が誕生するということである。韓国の朴槿恵大統領につぐ、アジアの女性総統である。今年は、アメリカで史上初の女性大統領が生まれる可能性が高い。女性なら誰でもいいということではないが、日本でも女性の首相が誕生することを期待している。 。    


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