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ジョギング日記  4月第1&第2週        

2016.4.9.(土)

福岡日帰り

 「世界自閉症啓発デー・トークセッション&ソングー地域とともに地域で生きる」に参加のため、福岡へ。福岡市自閉症協会会長の小蜊_一さんとのご縁で、昨年に続いての参加である。昨年は、私一人の参加だったが、今回は北岡賢剛さんとのトークセッション、そのあとにかしわ哲さんと子どもたちの歌があり、3人での参加である。4月2日は世界自閉症啓発デーであり、4月2日から4月8日は発達障がい啓発週間である。そのために、少しでもお役に立てたら本望だと思いながら、日帰りの福岡行きを終えた。

 そんなことをやっている中、新聞紙上では「甘利氏問題 強制捜査ー地検、UR (都市再生機構)など捜索」、「バドミントン2選手 謝罪会見」という見出しが踊る。後者の「事件」では、記者会見の模様がテレビ各社で大きく取り上げられた。その場面をちょっとだけ見たが、フラッシュがバチバチ焚かれて、画面が見にくいほど。こんなにまで大きく取り上げるほどの「事件」なのだろうかという疑問が拭えない。2選手の裏カジノでの賭博は悪いことではあるが、みんなで糾弾、断罪しているように見えてしまう。それでいいのだろうか。


2016.4.8.(金)

世界で一番貧しい大統領

 お釈迦様の誕生日、花祭り。天気もよく、久しぶりに、30分ばかり散歩のまねごとをやってみた。脚力はほとんど落ちていない。散る花びらを背に受けながら、歩くのも悪くない。

 「世界で一番貧しい大統領」と呼ばれたムヒカ前ウルグアイ大統領が来日。「日本人は本当に幸せですか?」と題して、東京外国語大学で講演し、若者に持論を語りかけた。 「一番大きな貧困は孤独です。物の問題ではない」、「他人のために何かできたら、自分の家族も幸せになる」といったことを、あの風貌と語り口で話されたら、若者ならずと心に響くものはあるだろう。「パナマ文書」にも触れて、「自分の資本を増やすためだけにお金を使っている人がいる。ばかげた悲惨なことと、若い人は戦わねばならない」とも言っている。

 朝日新聞の13面、このことを伝える記事の隣には、パナマ文書に関わる記事が載っている。「プーチン氏親友に疑惑、著名音楽家租税回避地に会社」、「アイスランド、新首相選出へ」、「パキスタン首相緊急演説で釈明」、「アルゼンチン新政権に打撃、大統領が関与か」という見出しが踊るのが、なんとも皮肉である。


2016.4.7.(木)

原発の安全性と司法判断

 天気予報で「春の嵐の到来」という中、「ミヤネ屋」出演で大阪へ。昼過ぎの大阪は雨降りではあったが、嵐というほどではなかった。今日のコメンテーター仲間は、木下博勝さんと本村健太郎さん。こちらがテレビで見ることはあっても、お会いするのは初めて。番組は、鹿児島での空自機事故のニュースから始まり、「春の嵐」の中継、芸能ネタがあって、山尾志桜里民進党政調会長の政治資金をめぐる話題のところで手短なコメント。そんなこんなで番組終了。横浜に帰ってきても、春の嵐とはなっていなかった。

 昨日のニュースから。川内原発1、2号機をめぐり、福岡高裁宮崎市分は住民側の運転差し止めを求める抗告を棄却した。3月に、高浜原発の運転を差し止めた大津地裁決定とでは違う結論である。今回の福岡高裁宮崎支部の決定では、「社会通念」を持ちだして、絶対的安全性までは求めていないという判断を示している。また「合理的に予測される災害」といった概念も取り入れて、安全の新基準は妥当としている。社会通念とか合理的予測の中身は、裁判官の主観的判断である。これでは、判断する人によって、結論が変わる。原発の安全性を司法判断に委ねることには無理があるのではないか。これが今回の司法判断を見ての私の感想である。

 パナマ文書というものが出てきて、アイスランドの首相は辞意を表明するし、キャメロン英国首相にも追及の手が及んでいる。その他、名前が上がっている政治家には、習近平中国国家主席、プーチンロシア大統領、ポロシェンコウクライナ大統領、シャリフパキスタン首相、アサドシリア大統領がいる。なにしろ、パナマ文書には膨大な情報が含まれている。これからまだまだ波紋は広がるだろう。脱税や資金洗浄に関わるスキャンダルのにおいがする。政治家だけでなく、富裕層と大企業への批判がどこまで高まるか、予測がつかない。


2016.4.5.(火)

やっと書いた原稿

 気になっていた「ガバナンス」(「アサノ・ネクスト」)の原稿をやっと書き上げた。締め切りまであと1日。「やっと」というのは、この前の1週間の入院で遅れ遅れになってしまったこと、そして題材がなかなか決まらなかったからである。連載原稿が一つなくなって、今は月に一本半の原稿しかないのに、このありさまである。以前は、月に8本以上の原稿を書いていた、しかも「知事として多忙な時期にだぜ」と豪語していた。忙しいほど原稿が書けるというのは、ホントかもしれない。

 今、気になっている人、彼らについてまとまったことを書くのは、今日ではないいつか。敬称略で、ドナルド・ジョン・トランプ、ハーフィズ・アル=アサド、アンゲラ・メルケル、ウラジミール・プーチン、アウン・サン・スー・チー、高市早苗、甘利明、小渕優子、籾井勝人、田母神俊雄。今日は、こんなところで。


2016.4.4.(月)

新「あさドラ」始まる

 今年の桜は、今のところ、じっくり愛でる機会がないままでいるが、いずれその機会はあるだろう。今年の桜、横浜では開花も満開も遅いので、散らずにもっている。

 4月は、テレビ各局では新番組の季節。NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)では、「とと姉ちゃん」が今朝から始まった。前作「あさが来た」同様に、モデルがあるので、良いドラマになることが期待できる。前前作はモデルがなかったせいもあり、近来まれに見る駄作だったのを思い出す。

 「あさが来た」は、すごく高い視聴率だった。私も毎朝欠かさず見ていた。そんなドラマが終了してがっくりきている状態を「あさロス」というらしいが、今朝の朝日新聞のテレビ面「試写室」では、「今週の後半には、びっくりぽんな(朝日新聞公認の新形容詞か)最初のヤマ場も。『あさロス』に浸るのは今朝までだ」と伝えている。第1回を見ただけだが、そんな期待を持たせる「とと姉ちゃん」である。


2016.4.3.(日)

新入生の季節

 お手紙への返事、メールへの返信、その他事務処理は今日半日ですべて終わった。なんとなくほっとする。

 4月は年度変わりの季節。学校、大学だけでなく、会社や役所にも新入生が入ってくる。夢と希望一杯に厚生省に入省した46年前を思い出す。今年の入社式で気になったのは、東芝、シャープである。いずれもちょっとやそっとでない業績不振で苦悩している企業である。そこに新入社員として参入する若者の心境はどんなものなのだろう。余計なお世話と言われそうだが、気になってしまう。

 もう一つ気になったのは、防衛省の入省式である。平成28年度の入省式は、4月1日、総合職、一般職及び専門職新規採用者(計434名うち女性121名)が防衛大臣の訓示を受け、辞令交付となった。防衛大臣の訓示では、「昨年の平和安全法制の成立、『日米防衛協力のための指針』もできた。諸君は、こういう取り組みの意義を正しく理解して、一人一人に与えられた任務を進めて欲しい」といった趣旨が述べられた。新入省者全員が、これを正面から受け止めて、職務に邁進しようとしていることには、何の疑問もないのだが、「取り組みの意義」を正しく理解することは、入省年次が古い先輩職員にとっても、むずかしいことではないかとの思いもある。ともあれ、我が国の防衛に全力を尽くしてくれることは信じたい。がんばって欲しい。


2016.4.2.(土)

1週間ぶりの帰宅

 先週の土曜日、高熱を発して横浜労災病院に緊急入院した。原因は、急性前立腺炎と判明。3日目あたりから体温が平熱に下がり、楽になった。そして今日、1週間ぶりに退院、帰宅とあいなった。

 日記も1週間以上お休みしてしまった。郵便や返信すべきメールもたまっており、原稿締め切りも迫っているが、処理はすべて明日以降ということで、今日はゆっくりさせてもらう。日記もここまでで了とする。


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