浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記 6月第1&2週分         

2016.6.11(土)

「アジア地域福祉と交流の会」

 午前中に、授業準備の一仕事を終わらせて、午後から、「アジア地域福祉と交流の会」(ACE)に出席。私の厚生省障害福祉課長時代に専門官を務めていて、一緒にグループホームの予算化の仕事などを一緒にやった中澤健さんの会である。1993年以来、マレーシアで障害児支援活動を展開している中澤さんを応援する会といったほうがわかりやすい。

 今回も、総会のあと、1時間かけてペナンにおける活動報告(中澤和代)、サラワクにおける活動報告(中澤健)があった。21人の障害児が通ってくるデイセンターでの活動で、職員も利用者も大きく成長していることなど、感銘深く聴かせてもらった。

 最後は、前厚生労働事務次官の村木厚子さんが「あきらめない」という題での講演を1時間20分。講演前に、私が村木さんとの縁をはじめ、ご紹介をさせてもらった。村木さんの講演は、前半が少子高齢化など社会保障の将来の話、女性の社会進出の話である。後半は164日に及ぶ拘置所暮らしの紹介。「手錠のはめられ方にもコツがあることを知った」などと笑わせながらも、貴重な経験について生々しく語ってくれた。90人余の参加者には、後半の部分のほうが受けたみたいである。

 一年一回の集まり、今回も大変意義深いものになった。


2016.6.10(金)

「ミヤネ屋」出演

 「ミヤネ屋」出演で大阪へ。大阪は30℃を超す暑さだったが、往復の新幹線は冷房効き過ぎで寒かった。JRさん、省エネはどこに行ったの?、節電は忘れたの?   

 他のコメンテーターは春川正明さん、ガダルカナルタカさん。今日は、記者会見4題。市川海老蔵さんが奥様の麻央さんの乳がんのこと、ベッキーさんが仕事復帰の会見、そして三遊亭円楽さんの不倫会見。いずれも、見事な会見だった。特に、海老蔵さんの会見は、凛として、気高くて、感銘を受けた。最後に出てきたのは、舛添要一東京都知事の定例会見。前三者とのコントラストが半端でなかった。


2016.6.9(木)

今日も「ひるおび!」舛添都知事ネタ

 昨日のこと。神奈川大学の授業を1時から6時まで、3コマぶっ続けでやるのは、毎度のこと。毎度のことでないのは、6時にゼミが終わって、大学正門からTBSテレビまで「拉致監禁」されたこと。授業で使った教材やら、学生提出のリアクションペーパー(出席カード)、宿題の束を持ったままTBS入りをする。まず、「ニュース23」の録画撮り、続いて翌日の「ひるおび!」スタッフとの打ち合わせ。この間に時間があったので、そこで弁当をいただく。全部終わったのは、10時半であった。

 そして今日。「ひるおび!」出演。今日のゲストは、片山善博さん、伊藤惇夫さん、田崎史郎さん。片山さんは知事時代に最も親しかった仲間である。久しぶりに一緒になったのに、すぐに打ち解けて、会話も楽しかった。もちろん、今日の話題は舛添都知事問題。番組のほぼ全編を使っての展開だった。


2016.6.7(火)

眼科受診は異常なし

 小雨が降ったりやんだりの一日。近くの高橋眼科を受診する。ごくたまに、視野の一部が欠けることがあったと妻に言ったら、「すぐ眼科に行きなさい」と。視野検査、視力検査、眼圧検査など、いろいろ検査をした結果、「異常もないし、不適切でもない」という第三者である高橋院長の診断をいただいた。白内障、緑内障の兆候も全くないとのこと。

 検査後はあまり目を使わないようにという注意をいただいていたので、午後はのんびり過ごした。家で、舛添問題の報道を眺めているうちに、のんびりもできなくなったのが、残念であった。

 久しぶりの明るいニュースは、田野岡大和君が函館市の病院を退院したこと。北海道七飯町の林道で行方不明となり、6日後に保護された北斗市の小学2年生である。報道陣の前に姿を見せて、「早く学校に行きたい」などと元気に話した。こんな小さな子が、6日間も空腹と恐怖に耐えて、がんばったとは信じられないほど、まだ幼くてかわいい子である。学校に戻ったら、級友の間ではヒーローのようになるのだろうか。それにしても、よかった、よかった。


2016.6.6(月)

TBSに6時間

 今日も、舛添問題でテレビ出演が続く。まず、「ひるおび!」出演でTBSへ。11時過ぎに入って、出番を待つ。その間、ディレクターと直前打ち合わせが入り、ご一緒するゲストの方と歓談。田崎史郎、伊藤惇夫、白井真の各氏とは、連日一緒になるので、「他人と思えなくなった」という感じ。番組では、今日の4時に記者会見で発表になる「調査報告」についていろいろ。調査結果の発表前なので、論評は予測、推測に頼るしかない。それでは迫力に欠けるのだが、それはしょうがないこと。

 「ひるおび!」の出番を終えて、待合室で昼食を摂っていたら、同じTBSの「Nスタ」担当がやってきて、「うちの番組にも出てください」と「拉致監禁」されてしまった。小部屋で記者会見を見ながら時間調整。5時からの出番では、調査結果についてコメントしたが、結果報告直後のことなので、ややとまどいがあった。こうして、TBSで6時間も過ごしてしまった。おかげで、多くの出会いがあったのは良かった。

 今日はこれだけ。


2016.6.5(日)

親しき友の死を悼む

 仙台二高の同級生で、大学は違ったが、大学生時代からずっと親しい仲だった千葉良輔君が亡くなり、お通夜に駆けつけた。就職してからも、独身で一人暮らしを続けていた良輔君。このところは、会うこともなく、音信不通になっていた。最後をみとったお姉さんによると、近くの買物公園付近で倒れ、救急車で病院に運ばれ、2回の転院も含め、ずっと入院していたとのこと。倒れた時は、体重30キロ台で衰弱していたという。入院中に死期を悟っての言葉らしいが、「俺の人生は、いい人生だった」とお姉さんに語ったそうだ。

 実は、千葉良輔君と共通の友人である佐川邦彦、植田豊両君との会食を6月19日に予定していた。奈良在住の植田君が大学の同窓会で上京する機会に3人で会おうということになった。植田君が良輔君も誘おうとして出したハガキがお姉さんのところに回送されて届いたその日に、良輔君が亡くなった。お姉さんがハガキにあった植田君の携帯電話番号に電話して、そのことを伝えたということである。それで、私も今日のお通夜のことを知ったという次第。

 6月19日は、予定どおり3人で会食する。良輔君との思い出を語り合いながら、良輔君を偲ぶ場になりそうである。


2016.6.4(土)

消費税増税延期の決定過程

 消費税増税を2019年10月まで延期するという安倍晋三首相の決断は、目の前の参議院議員選挙で勝つことを強く意識した、極めて政治的色彩が強いものである。目の前を見ているだけで、国家財政の健全化、社会保障の安定運営といった、国家運営をどうするかという長期的視点に立っての決断ではない。

 国家の将来を見据えた判断が何故できなかったのだろうか。その問いを解く鍵は、消費税増税の延期を決めるまでの過程にある。立場が違う人たちを入れたうえでの熟議がなされなかった。消費税率8%への引き上げ、10%への引き上げのスケジュールは、2012年の三党合意で決まった。今回の「引き上げ延期」は、自民党だけで決めただけでなく、安倍首相一人で決めたようなものだろう。

 今回の政策判断には、財務省はほとんど関わっていない。これが決定的な問題である。財務省にもいろいろ弱みはある。過剰接待など、批判されるような過去もある。それでも、財務省に限らず、霞が関の各省の役人のほとんどは、本気で国家のことを考えて仕事をしている憂国の士であることはまちがいない。消費税の問題についても、単なる省益を超えて、国家のありようという観点から真剣に考えている。「消費税増税先送り」を決める場に、財務省が加わっていれば、違った方向を示せたのではないか。

 大蔵省の力が強かった頃だったら、大蔵省を蚊帳の外に置いて増税延期といった大事なことを首相が決めるようなことはさせなかったはず。大蔵省改め財務省の凋落を嘆くだけでは、国家の未来は危うい。  


2016.6.3(金)

連日の「ひるおび!」出演

 昨日に引き続き、「ひるおび!」に出演。番組冒頭は北海道七飯町の山林で行方不明になっていた田野岡大和君が、7日ぶりに見つかったという話題で30分ほど。うれしいニュースの後に、決してうれしくはない話題の舛添問題での出番だった。主に第三者である弁護士の調査結果がどうなるのかについて、私を含むゲスト、レギュラーコメンテーターの間で、やり取りがあった。ゲストとして私の隣に坐る田崎史郎さんとは、同名の誼もあり、かなり親しくなった。こういうことも、番組出演の役得である。

 帰宅してから、来週の授業のレジュメづくり。完成してほっとする。いろいろあっても、大学の授業は手を抜くわけにはいかない。これが今の私の足下にある。「足下に泉あり」の言葉どおり、そこから泉が湧いてくるのを待つ。


2016.6..2(木)

消費税増税延期問題を「ひるおび!」で

 昨日は日記書かなかった。いつもの水曜日と同じように、1時から6時近くまで、ゼミ2つを含む3コマの授業をこなした。これでは日記を書く材料にならない。

 書く材料になるのは、今日のこと。TBSテレビ「ひるおび」に出演。安倍首相の消費税増税延期の記者会見を受けてのコーナーにゲスト出演。舛添ネタ以外で呼ばれるのは初めてである。私としては、「延期すべきでない」という立場から、安倍首相には厳しいコメントになった。選挙、選挙、参議院選挙で勝つことだけでの政策判断、2019年10月に増税実施できるだけの景気回復になっている保証はないなど、言いたいことの半分は言えた。

 引き続き、またまたの舛添問題。このコーナーの途中で、コメンテーターの室井佑月さんが、「いつまでやるんだろう」とうんざり口調で言ってた。私は、「番組で舛添ネタを取り上げるのはいつまでやるんだろう」ということだろうと受け取り、「視聴率がとれなくなるまではやるでしょう」と答えそうになった。言わなくてよかった。「この問題はいつ決着がつくのだろう、うんざりだ」と室井さんは言いたかったのね。それは私も同じ思い。

 今回は昨日の都議会の話題。舛添知事の所信表明演説をめぐって、私も含め、ゲスト(田崎史郎さん、佐々木信夫さん)もコメンテーターも、言いたいことをたくさん言った。やはり、舛添問題はネタが尽きない。


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