浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

ジョギング日記 7月第1&2週分          

2016.7.8(金)

選挙・選挙・選挙の季節

 参議院議員選挙は2日後なのだが、あまり盛り上がらない。盛り上がっているのは、東京都知事選挙の候補者選び。昨日の話題の中心は小池百合子さん。今日は石田純一さんが主役。今日だけ主役。「野党統一候補なら出馬」という条件が満たされることはないだろうから、出馬はあり得ない。だって、宇都宮健児さんが出馬表明しているのだから、共産党が石田さんを担ぐことはない。増田寛也さんが出馬するのは確実である。これで「自民党分裂選挙になるのは確実」とマスコミは報じているが、そうなるかどうかはまだわからない。ともあれ、だんだん役者が揃ってきた。告示まで1週間を切っているのに、やっと「役者が揃ってきた」というのも変なハナシではある。

 海の向こうでは、英国の次期首相が女性となることは確定した。保守党の党首選で、決戦投票に残ったのは、テリーザ・メイ内相(残留派)とアンドレア・レッドソム エネルギー閣外相(離脱派)の二人。米国大統領選挙の「人気投票」では、ヒラリー・クリントンがドナルド・トランプをリードしているから、初の女性大統領誕生の可能性は高い。

 こうなると、首相になるのははひとまずあきらめた小池百合子さんが、「首相級」の東京都知事になるという、「輝く女性政治家」の時代が到来するのかもしれない。こんなことを書いているのだから、高みの見物はお気楽である。


2016.7.6(水)

来学期のゼミは「大盛況」

 毎週水曜日、神奈川大学授業の日。「基本行政学」の授業は、いつもより随分早く終わった。たまには、こういうことあっていい。ゼミのうち、四年生対象のものには、高次脳機能障害について、東川悦子さんと障害本人の小林春彦さんがおいでになって、詳しくご説明いただいた。詳しくは書けないが、本人である小林さんの話が「目からうろこ」の出色のものだった。「障害ってなんだろう」と改めて考えさせる内容。

 5時限の二年生対象のゼミは女性3人全員欠席の中、参加型ゼミのまねごとをした。昼休みには、来学期開講のゼミの説明会があったが、43人も参加した。最大でも30人しか受け入れられない。かなりの数の学生の希望が叶えられないことになる。残った精鋭を相手に充実したゼミを実施するまでだ。

 都知事選に小池百合子氏が正式に出馬表明。都議会自民党はこれに怒っているようだが、その形のまま出馬するほうが、小池氏有利になると私は見ている。これが「災いが転じて福となる」という結果になる可能性がある。今日のところのコメントはこれだけ。


2016.7.5(火)

とんでもない間違いから

 まずは、昨日の日記の訂正から。   

 ダッカ人質事件で殺された橋本秀樹さん(65歳)を橋口秀樹さんの間違いだろうと決めつけて、日記では「橋口秀樹さんに心当たりがあった」と書いた。厚生省障害福祉課長時代に親交のあった橋口さんからの2014年の年賀状には「バングラデシュの仕事に励む」とあったから、一字違いで年格好も同じ二人がバングラデシュにいるはずがない、新聞記事の「橋本」は「橋口」の間違いだろうと信じこんでしまった。

 念のためと思い、今朝になって年賀状にあった電話番号にかけてみたが、つながらない。奥様の電話にかけたらつながり、ちょっと話してすぐに、私の誤解だとわかった。再び橋口さんに電話したら、その時には奥様から情報が入っていたので、ちゃんとつながった。最初の電話では、不審者からの電話と疑って「橋口ではありません」と答えたとのこと。「妻はJAICAの仕事でバングラデシュにいた。自分も何回も行っていた」というから、そういう偶然があったことは認められた。しかし、完全な人違い。

 「今も佐渡でワインの輸入などやってます。今日が64歳の誕生日です」。またも偶然である。「10年前に佐渡にわたってきて、すっかり気に入ってしまいました。先日、厚生労働省の障害保健福祉部長で退職した藤木則夫さんが、佐渡副市長として赴任しました。佐渡出身の方です」。厚生労働省在任中から橋口さんとは親しかった藤木さんが佐渡市の副市長として「里帰り」したことを喜んでいた。

 私の思い込みから発した誤解、そしてそこから20年ぶりで橋口秀樹さんと話ができ、旧交を温めることができた。これは思わぬ副産物。妻からは、「最近、思い込みによる間違いが多いよ。それに拘り続ける意固地さも気になる」と指弾されてしまった。

 今日は、このことだけで字数が一杯になってしまった。


2016.7.4(月)

ダッカ人質事件

 とんでもなく暑い日。熱い火と書いたほうがいいくらい。この暑い日に庭の手入れをしてもらっているのは、高齢者の二人。熱中症で倒れないように、水分をこまめに摂るようにお願いした。

 夕刻には、TBSテレビ「あさチャン」のスタッフ4人がカメラ取材にやってきた。暑い中、TBSから自宅までの行軍はつらかったろう。帰り際に、「死ぬほど暑いから気をつけて!」と声を掛けた。熱中症で死ぬこともあるのだから、「死ぬほど暑い」のは文字どおりである。それにしても、梅雨明け前にこんな猛暑は勘弁して欲しい。

 ところで、その取材だが、「増田寛也さんのこと」ということで、岩手県知事と宮城県知事として「北上(川)兄弟」と呼び合った仲である。共に国家公務員出身、知事時代は改革派知事と呼ばれ、私が3期で知事を辞めた後に、増田さんも3期で辞めた。共通点は多い。「都知事としてどうでしょうか」の問には「今求められている防災、老人福祉、保育所問題などは、着実に進めていく立派な知事になるでしょう」と答えておいた。本音ベースで、増田さんは都知事に適任であると考える。これからどうなるかについては、まったくわからない。

 ダッカでの人質殺害は、詳細を知れば知るほど実行犯への怒りがこみ上げてくる。「イスラム教徒でないもの、外国人を殺す」という計画だったのだから、無差別、無計画テロとは言いがたい。単に国際的に注目を集め、話題になることだけを目的にした惨劇である。殺された日本人7人の中の「橋口秀樹さん(65歳)」に心当たりがあった。年賀状の束から探り当てた橋口秀樹さんの「2014年謹賀新年」の写真には「バングラデシュの仕事に励む」のキャプションがついていた。支援のために行ったバングラデシュで何故に殺されなければならなかったのか。人間のすることではない。また、怒りがこみ上げてくる。  


2016.7.2(土)

ダッカの人質事件

 暑い一日。横浜では最高気温31℃とか。私は朝の散歩で外に出た以外は、冷房の入った室内にずっといたからいいが、外で働く人(参議院選挙で走り回っている人を含む)は熱中症にならないか心配である。「水分をシッカリ摂ってください」と、いつも光子に言われている言葉を贈りたい。

 バングラデッシュの首都ダッカのレストランで発生した襲撃事件。人質を取っての立てこもりに治安部隊が突撃し、人質14人を救出し、実行犯6人を射殺したというニュースが飛び込んできた。人質の中には日本人も含まれている。レストランでは、日本人数名が食事中だった。ISが犯行声明を出したらしいが、本当だろうか。まずは、情報の確認である。参議院選挙の応援日程も中止して、安倍首相は官邸に居残る。危機管理対応は、すべての案件に優先するのだから、こういうことになる。対応を要する状況が長引かなければいいのだが。  


2016.7.1(金)

2016年後半期開始

 昨日で2016年の前半期が終わり、今日7月1日から後半期が始まる。「それがどうした」と言われそうだが、これで1年の半分が過ぎたということだから、月並みだが「時の流れは速いな」(この場合は「早い」ではない)という思いになる。

 前半期最後の日の昨日のこと。月に一度の築地がんセンターでの受診日。今年6回目の受診ということになる。担当は3月までの田野崎隆二先生に代わって、4月からは稲本賢弘先生である。そういえば、田野崎先生の診察を受けるために、毎月、仙台から通ってきていた小池さんは、この4月からは東北大学病院で受診することになった。昨日の受診では、すべて順調ということで、後半期もこの調子でいこうと思った。毎回、付き添ってくれる光子にも感謝したいし、これからもよろしくお願いしたい。

 今日から7月。7月らしい暑さで、部屋には冷房を入れないと熱中症になりそう。お仕事のほうが一段落ついたので、今日は書棚の(一部)整理をした。クリアファイルに入れている書類を半分以上整理したら、書類棚がスッキリした。これ以上の整理は次の機会へ。読書も少々。読みかけで放っておいた「ツバキ文具店」(小川糸)をやっと読了。これはこれで気持ちがいい。

 ニュースは、小池百合子さんが「抜け駆け」で出馬表明した東京都知事選挙の候補者選び。小池さんが自民党の候補になれば、都知事の座を射止めるかもしれない。奇襲戦法が功を奏することになるのだろうか。海外ネタは英国の首相選び。意欲満々だったはずのボリス・ジョンソン前ロンドン市長はギリギリで不出馬表明。とても出馬できる状況ではなかった。人気者の作戦ミス、またはそれ以上の大失態というべきもの。


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