石原元都知事のとんでも発言
9月15日は昔だったら「敬老の日」である。それが「ハッピーマンデイ」政策とやらで、連休を増やすために月曜日に移動させられた。さすがに建国記念の日、昭和の日、憲法記念日、勤労感謝の日、天皇誕生日にはこういった暴挙はやらない。体育の日までも10月10日でない(たまたま、今年はこの日)のは、東京オリンピック開会式という歴史をないがしろにするものだ。こんなことで怒るのは、私が老人だからだろうか。
「こんなことでないこと」で怒るのは、豊洲市場移転問題である。連日、連夜、テレビのニュース番組では、報道が止まらない。このところは、盛土に関する嘘の説明の問題が、安全性への懸念を超えて、一大スキャンダルになりかねない様相を呈している。
さらに、怒りを呼ぶような報道があった。「石原慎太郎氏が都知事在任中の2008年5月、建物の下に「コンクリートの箱」を埋め込む案の検討を指示していたことが分かった」(読売新聞)というものである。9月13日放送のBSフジ「プライムニュース」では、石原氏は「これは、僕は(都庁職員に)だまされた」と発言しているのだから、とんでもないことである。在任中は、登庁は週に2,3日、しかも滞在数時間というのだから、都庁の職員を把握できるはずがない。職員には怒鳴り散らしているだけだった。職員は、怖くて知事に報告・説明などできない。都庁のガバナンスができていなかっただけのこと。それを「だまされた」というのは、天に唾するものといっていい。
そもそも、豊洲移転を決めたのは、石原知事である。問題はそこから発している。83歳で敬老の対象年齢ではあるが、まだまだ元気。石原氏は、真相解明に協力すべきである。
2016.9.12(月)