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ジョギング日記  6月第4&5週分          

 2017.6.28(水)

県庁職員の講義

 神奈川大学での今日の「地方自治論」の授業には、ゲスト講師として宮城県東京事務所の稲村武彦技術主幹においでいただいた。平成9年、私が知事をしていた時の入庁なので、辞令は私から受けている。これまで20年の県庁職員としての経験を語ってもらった。

 県庁職員の話を聴くのは初めてという学生がほとんど。リアクションペーパーには、稲村さんの話を聴いて、公務員の魅力が伝わってきたという感想が多かった。本庁だけでなく地方公所勤務が多いこと、3年で人事異動になること、そして公務員なのに残業が多いこと、こういったことが「初めて知った」という驚き3点セットである。

 気仙沼の合同庁舎の屋上から撮影された、東日本大震災の津波の様子をスクリーンに映し出しながら説明する場面もあった。この画面も学生には大きな衝撃を与えたようである。稲村さんには何の御礼もない。学生からの心からの感謝の拍手がお礼代わりである。申し訳ない。そして、ありがとうございました。          


2017.6.26(月)

今日もがんセンターへ

 築地のがんセンターで放射線科の定期診察を受ける。いつもは、血液内科の診察と同じ日にするのだが、今回は手違いで放射線科だけ別日程での診察となった。今日は付き添いなし。伊丹先生の診察は、いつもどおり5分で終了。このためだけに築地まで来たのではつまらないので、昼食を築地の場外市場のお寿司屋さんで食べた。付き添いの妻なしで食べるのに少し気が引けた。お店の客は半分が外国人。市場を歩いている観光客の半分以上が外国人。相変わらずの人気の築地市場である。

 中学生棋士の藤井聡太四段は、史上一位となる29連勝をかけて増田康宏四段(19)と対局した。昼食に摂った勝負メシは豚キムチうどんとのこと。食事のせいかはわからないが、夜の9時過ぎには藤井四段は29連勝を達成した。すごいの一語。  あやかって勝てるかと期待した楽天イーグルスは、オリックス相手に延長12回引き分け。こちらは残念の一語。          


2017.6.25(日)

「新報道2001」に出演

 「新報道2001」に出演のため、お台場のフジテレビへ。朝の早い時間の日曜日なので、道路が空いている。横浜の自宅からテレビ局まで30分で着いてしまった。控室到着は私が一番早かった。その後、田崎史郎、北川正恭、片山善博、中田宏の各氏が続いた。

 番組は7時半開始。今日の話題は「豊洲移転・築地再開発小池知事表明」と「新たな加計文書の波紋」。55分の番組では、内容を十分にこなしきれないうちに時間切れ。これはこれで、緊張感があっていいかもしれない。

 番組が終わって控室に引き上げてからの雑談が楽しかった。元知事3人が集まったので、当時の全国知事会や有志知事の勉強会のことが話題になった。加計学園問題番外編として、公務員獣医の不足の深刻さがみんなから語られた。中田さんがこの問題に詳しいのに驚いた。その他、いろいろ興味深い話題。この模様を本番に使ったら面白いものができただろう。同席していた司会の須田哲夫さんは、笑って聞き流すだけ。

 日曜日のプロ野球は、全試合デイゲーム。楽天対日本ハムは、6対0で楽天の快勝。貴公子岸孝之投手が8回までゼロで抑えた。いいピッチャーが西武から移籍してくれた。今日も気分よく一日を終えられる。          


2017.6.19(月)

政府・自民党の奢り

 週末に行われた世論調査の結果で、安倍政権の支持率-不支持率に大きな変動があったことがわかった。毎日新聞(36%/44%)、読売新聞(49%/41%)、テレビ朝日(37.9%/41.5%)、NHK(48%/36%)と各社ごとに数字は違っているものの、いずれも支持率が大幅に下がっている。国会審議で政権側のひどい対応があったので、政権支持率が下がることは予想できたが、これほど大幅な下落とは驚きである。

 国会審議で最もひどかったのは、「組織的犯罪処罰法改正案」の審議で参議院の委員会での採決をせず、「中間報告」で本会議の採決を強行したことである。なんでそんなに急ぐのか。会期を1週間延ばせば法案は悠々成立する。そうか、延ばしたくなかった事情があったんだ。

 多くの人が指摘するように、加計学園問題を国会で追及されたくなかったという政権側の意向が、国会側(与党側)にストレートに伝わったということだろう。加計学園問題がそれだけ政権側が気にする材料だったことがわかる。

 加計学園問題で、官邸のトップレベルの意向が文部科学省側に伝えられたのか、それを示す文書はあったのか、内容は真実なのかといったことが議論されていた。安倍首相は直接的か、間接的かは別として、「既定方針どおり早くやれ」と指示をすることについては、私としては何らおかしくないとする見方をとっていた。しかし、菅官房長官が、「あれは怪文書だ」と言い、文部科学大臣も「文書のことは調査しない」と言ったりしているところから、「あれっ、変だぞ、なんでそんなにおたおたするのだろう」と不審に思い出した。

 こういったおたおたぶりから逆に考えると、何かやましいところ、隠したいことがあるのではないかとの疑念が浮かんできた。そして、今回の国会のあわてての「店じまい」である。同じようなことを考える人達が多かったろう。そして、共謀罪法案の内容のひどさと成立経過の乱暴さである。これらの「合わせ技」での支持率低下。政府・自民党に奢りがある。国民を甘くみている。このインパクトは、都議会議員選挙まで持ち越すのではないだろうか。          


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