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浅野史郎メールマガジン バックナンバー

浅野史郎メールマガジン ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2002/12/31
http://www.asanoshiro.org/                  第69号
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 [週刊コラム・走りながら考えた]
  ○「2002年を振り返って」(浅野史郎)

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 ○「2002年を振り返って」(浅野史郎)

 こんなタイトルでメルマガを書く時期になってしまった。毎度毎度思うこ
とであるが、時の流れのなんと速いことか。昨年の今頃、日記での記述を読
み返してみたら、やっぱり同じようなことが書いてあった。

 今年一年、その時、その時に感じたこと、考えたことは、このメルマガに
書き止めている。バックナンバーを眺めてみたら、今年一年は、毎週月曜日、
途中から毎週火曜日、一度も休まず書き続けていた。だから、改めて振り返
ることもないような気はする。

 このメルマガでは、県内トピックよりは、全国版トピックを選んで書いた
つもり。毎週だから52回になるのだが、よくもネタが切れなかったものだ。
忙しさにかまけて、新聞もじっくり読めない。総合雑誌を読むのもままなら
ない。そんな中で、国内外で起きてくるいろいろな問題に深く考えをめぐら
す余裕がなかった。余裕がなかったなりに、このメルマガを執筆することで、
ある程度考えをまとめることは、私にとっては意義のあることではあった。

 ともあれ、今年一年。地方分権、食の安全、景気・雇用、サッカー、教育
というのが、私個人のみならず、宮城県政にとっての関心事であったと総括
している。そんなことを12月27日の県庁での仕事納めで話した。

 地方分権は、毎年の関心事ではあった。特に今年になって大きな進展があっ
たわけではない。地方分権改革推進会議には大きな期待をかけたが、最終報
告では期待が裏切られた。地方への財源移譲への言及がないままに、義務教
育国庫負担の一部移譲が論じられたことの衝撃が大きい。委員の一人が洩ら
したように、これからの議論こそが重要なのだが、この最終報告での「混乱」
から、次のステップへの動機づけが失われたような気がする。

 むしろ、5人(その後8人)の知事仲間での「地方分権研究会」の発足が
期待を持たせる。ヒトゴトではない。私自身がメンバーであるから、自分ご
ととして取り組まなければならない。大学、経済界との連携で、具体的なプ
ロジェクトを打ち出して行くことがポイントである。これは、2003年へ
の継続的取り組み。

 食の安全、そして、原子力発電所の安全性の問題、どちらも同じであるが、
一時期の混乱から何を得るかということ。ピンチをチャンスに、又は、転ん
でも只では起きない。消費者の信頼を取り戻すためには、徹底した情報公開、
説明責任を果すことが何よりも重要である。韓国産生かき混入問題は、年明
けにもう一つのヤマ場を迎えることになろうが、「隠蔽工作はワリに合わな
い」ということを、業者も消費者も徹底的に認識するような決着を見なけれ
ばならない。「しょせん、知らぬ、存ぜぬで言い抜ければいい」ということ
が、業者側の生活の知恵として定着するような事態は絶対に避ける。

 景気・雇用の面では、大変厳しい一年であった。高校卒業生の就職難、高
い失業率、リストラ、倒産・・・。話題としては、いずれも元気が出ないも
のばかりが並んでしまっている。がんばる余地のある企業が存続し、発展で
きるような条件を整えるための施策が是非とも必要である。宮城版の産業再
生機構のような仕組みを打ち出すことが求められる。

 そして、サッカーの一年。ワールドカップの開催、ベガルタ仙台のJ1で
の活躍。この分野について言えば、宮城県は明るい話題で一杯であった。ベ
ガルタ仙台といった地域に密着したチームが、少ない予算というハンディキ
ャップを克服して戦い抜いたことに大きな意義がある。J1チーム平均の半
分の予算であれだけの成績は、立派というほかない。熱狂的なサポーターが、
足らざるところを立派に補ったのである。

 「教育の一年」というのは、主に、私の関心事であったことかもしれない。
このメルマガでも、教育ネタが何度か登場したことからも、そのことがわか
る。新学習要領とか、週5日制、ゆとり教育、総合的な学習などが、この4
月から全国一斉に始まった。この「全国一斉に」ということに、疑問が持た
れないこと自体、大きな問題であると私が考えていることは、すでに何度か
書いた。統合教育をはじめとする、宮城らしい教育についての取り組みは、
来年に正念場を迎える。

 最後に走りの決算。昨年最後のメルマガは、そのことだけ書いていた。昨
年は総走行距離が1444K。今年は、2182K。なんと、なんと、走り
始めて16年目にして、初めて2000Kを突破した。これまでは、1K=
5分の換算だったが、今年の10月24日からは1K=5分40秒にしたの
で、それ以降の分は「水増し」なしである。だから、水増しなしでも、実質
2000Kを超えたはず。

 そうそう、今年は、11月24日に、山梨県の河口湖マラソンでほぼ10
年ぶりでフルマラソンを完走したという「快挙」もあった。記録のほうは、
4時間17分で「快挙」には程遠いが、ともあれ完走である。当日の朝刊に
「マラソン中に3人死亡」という記事が載っていた。

 2002年は、このようにして、「快挙」も散りばめながら、元気一杯で
終えることができた。決して無理をせず、2003年もマイペースで走り続
ける。実際の走りも、そして仕事のほうも・・・。

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> [編集後記] <

 皆様の今年一年はいかがでしたか。私は、6月のワールドカップで一度燃
え尽き、数週間後また走り始め、2年分を過ごしたような2002年でした。

 それでは、来年も「浅野史郎メールマガジン」をお楽しみに。 (一馬)

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発行:浅野史郎・夢ネットワーク メールマガジン編集局 渡辺一馬


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