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浅野史郎メールマガジン ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2003/4/1
http://www.asanoshiro.org/                  第82号
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> <<目次>> <

 [週刊コラム・走りながら考えた]
  ○「統一地方選挙」(浅野史郎)

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 ○「統一地方選挙」(浅野史郎)

 選挙のシーズンである。まずは、11都道県での知事選挙が注目である。
何人かの候補者については、直接応援に現地入りしたり、推薦のメッセージ
を送ったりしている。自分の選挙は2年前に終えたところなので、もっぱら
そういう形での関わりをしている。

 以前にこのメルマガでも書いたが、北川正恭三重県知事が提唱したマニ
フェストが話題になっている。1月の四日市でのシンポジウムで話題になっ
て、その時に参加していた増田岩手県知事と片山鳥取県知事が先鞭をつける
役回りになった。片山知事は早々と無投票当選を果したが、増田さんのほう
は、きっちりとマニフェストを作成して選挙に臨んでいる。そのほかの候補
者の中にも、マニフェストを作成している人がいて、早くも今回から根づき
始めた感がある。いいことである。

 それよりも話題になっているのが、無党派候補の多さである。政党推薦を
ずらりと並べた候補者は、福井県と福岡県だけ。ひところは、知事選でも、
オール与党担ぎ出し方式のがちがちの本命候補が多かった。それが、これだ
けの様変わりである。6年前の私の選挙で、「政党の推薦いりません」と
言った頃は、もの珍しそうに見られていたが、それが主流になってしまった。

 こうなると、無党派がいかにも流行のようで、ちょっとひっかかる。その
ほうが選挙が有利になるから、「無党派」を名乗ろうという思惑が、ちらつ
いたりしている候補もいないわけでない。無党派とは、政党の推薦をもらわ
ないということではなくて、県民と直接向き合う選挙をするかどうかの志に
かかっている。選挙事務所に、議員や首長の「ため書き」が並んでいる、有
力団体からの推薦状を陳列しているなどというのは、似非無党派の類だろう。
私はそう分類する。

 一人ひとりの有権者は、決して「その他大勢」ではない。議員や首長、有
力者というのが選挙の主役で、一般県民は、「通行人A」といった役回りに
されていないか。選挙事務所には、「ため書き」ではなくて、一人ひとりの
県民が候補者に宛てて書いたメッセージがびっしり張られているといった景
色を見ることができたら、それは本物の無党派候補である。当選後も、そう
いったメッセージを大事にした仕事をすることは、まちがいない。

 そういったことを見極めるのは、有権者の責任なのだが、それがなかなか
むずかしい。私の目から見て、「無党派」というだけでなく、県民側に立っ
た独自の県政を進めていける人材として、三重県の村尾信尚、神奈川県の飛
鳥田一朗の両氏を応援している。いずれも、結構苦戦を強いられている。冒
頭に、「応援に現地入りした」と書いたのは、このお二人のことである。

 ぎりぎりで都知事選挙に立候補した樋口恵子さんは、20年前からのおつ
きあいの方。そのころは、樋口さんは「高齢化社会をよくする女性の会」の
代表で、当時厚生省年金局で課長補佐の私は、その会にでかけていって、
「年金ぼうや」と呼ばれ、いじめられたり、かわいがられたり。その後も、
福祉、地方分権、男女共同参画社会などの分野で、私との接点が何度もあっ
た。ごく最近まで、厚生労働省の社会保障審議会で一緒に委員をやっていた。
今回は、「軍国おじさんと平和ぼけおばあさんの対決」といった秀逸なフ
レーズとともに出馬表明。樋口さんらしさ一杯の登場であった。その思い切
りのよさと勇気に感激。

 ということで、知事選挙、市町村長選挙、そして、地元では県議会議員選
挙の告示が目の前である。県議会議員選挙に関しては、私の個人的な応援が
なんのかんのと言われているが、日程的なものもにらみながら、応援できる
方には応援に出向いている。告示後は、全く動くつもりはないので、今のう
ちだけのこととなる。

 いずれにしても、選挙も大事だが、選ばれてから4年間の働きぶりがもっ
と大事。そして、いつも思うのだが、どんな選挙をするかが、その4年間に
どんな議員、どんな首長であるかを決定づける。応援している人や団体の顔
ぶれを見れば、それがもっとよくわかる。

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> [編集後記] <

 嘘をつかなくなって3回目のエイプリルフールです。2年前の今日、周り
からは嘘のように見え、実は本当だったことを告白したのがきっかけで、そ
れ以来、「嘘のようなこと」をするだけの日になってしまいました。

 それでは、来週の「浅野史郎メールマガジン」をお楽しみに。 (一馬)

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発行:浅野史郎・夢ネットワーク メールマガジン編集局 渡辺一馬


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