浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

浅野史郎から
2009.9.9

 毎回、同じことを繰り返しているようですが、治療は順調に進んでいます。右膝はほとんど良くなりましたし、肺炎も快方に向かっているようです。抗がん剤というよりは、服用している薬のせいだろうと思うのですが、胃炎のようなものがありました。入院してからは、それまでの人生で飲んだ薬の数十倍の量を一ヶ月で服用しているのですから、胃がびっくりしたのでしょうか。それに対処する新しい薬を処方してもらっていますが、なかなか食事が進まないのが悩みです。

 治療の具体的な進捗状況の報告は、これからは控えることにします。その理由について、今のうちに、明確にしておいたほうがいいでしょう。

 骨髄バンクを通じて、骨髄移植のドナーが決まったことは、すでにご報告しました。骨髄バンクの厳格なルールがあります。それは、誰がドナーで、誰が提供を受けた患者なのかは、お互い永久に、知ることはないということです。移植後、患者のほうから、骨髄バンクを通じて、二回だけ、匿名で御礼の手紙を(私のとってはどなたか不明の)ドナーに出すことができるだけとされています。

 こういうルールなので、患者である私が、いつごろ、どこで移植を受けるのかを明らかにすると、ドナーの方は、骨髄提供の相手が私であることがわかってしまいます。骨髄は保存がききませんので、骨髄の提供と骨髄の移植は同日に行われます。ですから、移植日がわかれば、ドナーの方から見れば、容易に判明してしまうのです。

 このことは、きっちり守ってもらいますということを、主治医からも申し渡されています。骨髄移植の厳格なルールですから、私としても、その線に沿いたいと思っています。これは、骨髄移植の前だけでなく、事後も、そして永久に守るということですので、骨髄移植が終わった後も、「実は、何月何日ごろに、どこそこで骨髄移植を受けた」ということも、明らかにできません。あらかじめ、そんな事情があることを、ご理解していただきたいと思い、書かせていただきました。

 「私も同じ病気を発症しましたが、今では、とても元気に生活しています」といったメールを何通もいただいております。同じように、大変なご病気を克服をした方からのメールもいただき、私にとっては、大きな勇気づけになっています。逆に、私の経験が、同じような境遇にある方々にとって、励ましになってくれればいいなと思っています。そのためにも、この病気との戦いに絶対に勝利をおさめるという決意を新たにしています。

 前回お知らせした「シローと夢トーク」の特別番組は、9月5日(土)、無事放送されました。ネットを通じてお聴きになった方もいらっしゃったようです。番組の出来はともかく、ひさしぶりにDJをやらせてもらった私とすれば、大満足でした。免疫も大きく上がったような気がしています。この調子では、次回もやることになりそうです。

 

 


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