浅野史郎のWEBサイト『夢らいん』

 

サンデー毎日 2001年7月1日号
小泉革命《怒れ!東京人》から
インタビュー記事

「都民よ、老後に帰る故郷が
さびれてしまっていいのか」

 では、「地方」の側はどう反論するのだろうか。

  地方分権の旗手で、道路特定財源の使途拡大に反対する浅野史郎・宮城県知事は、「東京と地方を比べて、どちらがトクで、どちらが大変かというような議論は、みみっちくて嫌いなんです」 と、ややうんざり顔だ。

 「税収が大企業の本社が集中する東京に偏っている以上、地方交付税で財政の格差を調整するのは当然で、それを東京が地方に貢いでいる〃などというのはデマゴギー(政治的な狙いを持つウソ)だ。それより問題は、自治体の自主財源があまりに少ないこと。だから私は、地方分権推進委員会の報告には大賛成なんです。ただし…」

 と、浅野知事は続ける。「国の財政上のつじつま合わせで地方交付税を削るというなら断固反対です。道路整備にしても、地方に産業を定着するためにどうしても必要だから、見直し反対を申し上げている。東京だって、かつて優先的に高速道路を整備した。からこそ、ここまで発展できた。自分たちが目的を達したから、もうやめると言い出すのは都会エゴそのものだ」

  そして、「都会人」と「地方人」という分類自体に疑問を呈するのである。

 「今は都市で生活していても、将来はふるさとに住みたいと思っている人は多いはずです。やっと定年になって『帰りなん、いざ』と思ったとき『田園、まさに荒れんとす』でいいのか。都会の方々には、地方の切り捨ては自らの老後にも影響するという視点を忘れないでいただきたい」

 もはや、東京も地方も行き諸まっていることは間違いない。その先に待っているのは結局、「大増税」だけか…。


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